5.0
あたしは助かるの?
1人の少女を誰もが女として見る。
男に媚びる女だと。
彼女の本当の顔に気がついても、結局誰も彼女を助けないことを選んだ。
見て見ぬ振りをして終わらせた。
最悪なのは、いとこの男はそれすら気づかなかったこと。
今日のことを思い出さなきゃいけないと、完は言われたけど
罪悪感や後悔すらおぼえてほしくない。
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1人の少女を誰もが女として見る。
男に媚びる女だと。
彼女の本当の顔に気がついても、結局誰も彼女を助けないことを選んだ。
見て見ぬ振りをして終わらせた。
最悪なのは、いとこの男はそれすら気づかなかったこと。
今日のことを思い出さなきゃいけないと、完は言われたけど
罪悪感や後悔すらおぼえてほしくない。
漫画に漂う空気感が読めないと難しいかも。それがわかれば最高に面白い。
ひばりは年齢よりちょっと体が成長している。血の繋がらない父に舐めるように見つめられたり全然空気を読まないいとこの男のいらん行動にやきもきしたりするけど全部はっきりした事は書いてなくて読んだ人がああこういうことねと感じ取れるような作りになっている
実の父から性的虐待を受けているのに
母親も従兄弟も気づかない。
周囲の人も気づいていても救ってくれない。
同級生の男の子もなんとかしてあげたいともがくが
本質的な救済はできない。
ひばり自身が高校卒業後、
両親と絶縁し、自立していく未来への希望がかすかに見えるラスト。
肉感的な体つきをしているせいで、男からはいつも性的な目で見られて、女からは嫉妬されている主人公。父親からの性的虐待疑惑があって周りはざわつくけれど、どの人物も解決にもっていけずモヤモヤしました。ひばりちゃん、最後は家を逃げ出して、幸せになれたのかな。
他の人よりも色気のある中学生が生活するだけでこんなにも男の人が動いて、話が進むのだと驚きました。女性の生き方にも様々な形があるのだと分かりました。
まだ、はじめだけですが、この作者さんの他の作品がものすごく良かったので、読んでいます。まず、絵がすき!動きがあるというか、独特で優しい。
男から性的な目で見られるのも何かされるのも女のせい?出てくる大人の男たちが、全員クソでびっくりした。でも、この作者さんの独特な雰囲気は好き。
登場人物のどれかにぜったい型がハマると思います。
男には望んでもないのに必要以上に性的な視線を注がれ、女には敵視されるひばりちゃん。
その子に好かれてると勘違いする親戚のお兄さん、そしてその彼女は自分とは正反対のひばりちゃんにコンプレックスを刺激される。
その彼女を密かに思い続けているがプライドが邪魔して素直になれない友人男性。
皆が皆、自身の都合のいいようにひばりちゃんを曲解してしか見ていない。
ひばりちゃんはそのどれもをうっとおしく思っている。
最後は解き放たれてほっとしました。
リアルな人と人との関わり方。そしてラストも。
漫画らしい劇的な流れからのハッピーエンドを望まれてる方にはオススメはしません。ただ泣き落としさせるような、悲しいでしょっていうシンプルな内容でもありません。
この作品もヤマシタ先生だから書ける絶妙な世界でした。