5.0
くっそ!やられた!
以前から「おすすめ」に上がってきていたのをうっかり(?)読んでしまい、毎日無料分を読み終わる前に紙書籍現在発売されている15巻まで購入しました。くっそーやられたー!面白すぎる!私の好み分かりやす過ぎか!?このパターン結構あるぞ。
単なる謎解きだけじゃない、権力闘争や自分の成すべきこと、成したいこと。道真と一緒にめちゃくちゃ考えさせられる。
井の中の蛙(というほど愚かではないが)だった道真が業平やその他の人々と関わり勉強以外のことを学んでいく。そして真に学問する意味を自身に問い続ける。そして、学問だけでは自由に生きていけない、強大な力に呑まれないために如何に振る舞うか、最も嫌っていた学問以外のことに頭を使わざるを得なくなるが、人として大きく成長していく。
最初は周りは馬鹿ばかりだと軽蔑していたのに、馬鹿ではないはずなのに一見愚かなことをしてしまう人の言葉が胸に刺さったりもする。
業平は年の差も経験値もあって学問ではない色々なことを道真に教える。道真は業平によって頭の中だけにあった知識を実践で使わねばならない事態に度々陥る。
ある意味誰もが敵になり得る世界で生きていくのは庶民には到底計り知れない苦労があっただろう。名のある家に生まれるというのは恵まれている点もあるだろうが大変だな…
私は地元に太宰府天満宮があり、幼い頃から馴染み深い土地ではあるものの、この地で亡くなったことを考えると読み進めるのが段々辛くなってくる。
ただ神童、秀才というだけではないとても魅力的なキャラとして描かれているのがとても嬉しくもあり、余計に胸が苦しくもありますが…本当は菅公がどんな人物だったのか知る由もないけれど、とても気になってきました。今後、太宰府天満宮に詣でるときにはこれまでと全く違う気持ちになってしまうんだろうと思います。
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