5.0
新しいハッピーエンドの形
打算的な結婚を求めたり、結婚に過剰な夢を抱く人々が、「笑うせえるすまん」的なノリで地獄を見る話かと思ったら、全く違った。
何ともオリジナリティーに溢れる、変化球のハッピーエンドがそこにあった。
現代は、難しい。
ロマンチックな恋愛の延長としての結婚を描けば「現実的じゃない」「夢見すぎ」となるし、かといって、打算だけでは寒すぎる。
そして、どっちを描いても、作品としての新しさは別にない。
薔薇色の結婚は信じられない、鉛色の結婚は信じたくない、そんなワガママな現代において、「恋愛」から始まるのではない「愛」だってあるかもしれないぜ、という結婚の可能性を描いてみせたことには本当に価値があるし、素晴らしいと思った。
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