5.0
哀愁があって良いね!
素敵な物語です。
山育ちだけど温かい家庭で育った花ちゃん、都会育ちだけど寂しい幼少期で育ち、そして戦争でどんだけ心が壊れそうになったのかと思う誉さん!
素直な花ちゃん、恥ずかしがり屋の花ちゃん、明るい花ちゃんが誉さんの心を溶かしていく。
誉さんの愛が花ちゃんにどんどん注がれていく様は羨ましい限り。
義父に書いた手紙が又良い、一日千秋の思いで待っているなんと言われたらねぇ。
花ちゃんを駅に迎えに行って再会した場面、軍服にマントの誉さんが包み込むように花ちゃんを抱くシーンが素敵すぎて。
初夜も面白かったけど。蛍の蚊帳の二人がなんとも・・・!縁側の誉さんの色気も素敵。
新居に帰ってきたときに明かりがついていた時のホッとした心の誉さん。花ちゃんが義父を送って行って新居に居なかった時の心痛の誉さん。男ってなんとも寂しがり屋。
花ちゃんは誉さんから絶対離れませんよって言ってあげたい。
三角夫婦の関係もなんか面白いし、かよこ好きだの連発、その割に奥方が冷たいのか嬉しいのか。
湯浅と幾松の関係も男と女って感じで楽しみ。
「海」の歌がなんとも切なかった。私は昼の海までしか覚えとらんかった。夜の海 素敵な歌です。
どうか、皆が幸せでおわる物語でありますようにと祈っています。
komaさんの大大ファン、「雨の日と月曜日」も良かったし、本になっていないのかもしれませんが、ひまわり食堂と窓ふき清掃員の話も本にしてほしい。komaさんの描く男性は大きくて寡黙、女性は小さくて恥ずかしがり屋さん。
そして周りの人々の言葉が楽しいし沁みる。
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軍人婿さんと大根嫁さん