3.0
救いがない
表題作の「もう一度ママと呼んで」を読みましたが、あまりに救いのない結末で、何と言葉で表現すればいいのか分からなくなってしまいました。ラストで息子をコロした犯人がシんだ事が救いと言えば救いなのかもしれませんが、こんな凶悪犯は死ぬよりも辛い苦しみを味わうべきだったのではないかと思わずにはいられません。
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312位 ?
表題作の「もう一度ママと呼んで」を読みましたが、あまりに救いのない結末で、何と言葉で表現すればいいのか分からなくなってしまいました。ラストで息子をコロした犯人がシんだ事が救いと言えば救いなのかもしれませんが、こんな凶悪犯は死ぬよりも辛い苦しみを味わうべきだったのではないかと思わずにはいられません。
ここまで恐ろしいストーカーは現実にはいない事を願わずにはいられないストーリーでした。
妄想が激しく自分の都合の良いように解釈し、自分の思い通りにならないとヒステリーを起こし暴れ、挙げ句の果てにはサツ人まで。こんなストーカーはフィクションの中だけで十分です。現実にいたらトラウマレベルです。
一般企業編ではなんて嫌な女なんだと思いましたが、教師編では荒れた学校を変えてくれる救世主のようにも思えてしまう主人公でした。やっぱり教職に就くにはこの主人公くらいの図太さが必要ですね。
メアリーベルの事件はあまりに有名なので知っていたのですが、シェリル・ターナーの事件はこの作品で初めて知りました。しかし、どちらの話も母親が酷い。特にシェリルの母のラナ・ターナー、娘が自分を守るためにサツ人に手を染めた事すら、自分の名を売るために利用しているように思えてなりませんね。
親世代と子世代の二世代によって繰り広げられる、壮大なボーイズラブという設定がとても斬新で、読んでいてどんどん引き込まれていきました。ですが、攻めに当たる男が当初は親子揃って傲慢で身勝手で、気分が悪くなるシーンも多々ある上、受けにもイライラさせられる展開が多く、かなり気分が悪くなる描写も多かったです。
登場人物達は主人公を始め全員が性格の良い人物とは言えず、しかしそれがかえって人間臭さを感じさせますね。しかし夫の不倫相手が一番タチの悪い女でした。妊娠という手段を用いる事ほど卑劣な手段はありませんね。
エセンの父親が敵対していた一族を根絶やしにした挙げ句、その後継ぎであるクリフだけを生かして◯待した事が全ての悲劇に繋がった。いっその事、クリフも◯していればこんな悲劇は起きなかったのに。エセンの言動もかなり身勝手で、好感は持てないのですが。
お金にしか幸せを見出せない人間もいれば、お金がなくても幸せを感じられる人もいる。その事を改めて感じさせてくれる作品です。
個人的に、この物語の一番の悪役は主人公春音の母親の紫織でした。この人も幼少期には母親に万引きを強要され、挙げ句の果てには捨てられてロ◯コンの変態男に売られたりと過酷な人生を送ってきて、その事に対しては同情すべきだと思います。しかしだからといって春音の父親を自◯に追い込んだり娘を道具にしたりと、人として最低な行いばかりで嫌悪感が勝ってしまいました。
日本と中国の裏社会で行われている、臓器売買に関する壮絶な頭脳戦や心理戦が繰り広げられる物語です。富裕層が弱者を道具のように扱い、臓器提供のためだけに生かされる主人公とその兄の悲しい運命が、現実に存在する誰かのものでもあるのではないかと思うと、恐ろしくも悲しくもあります。
あまりに悲しく、生き残った三女も父親も一生苦しみ続けながら生きていかなくてはならなかったのが胸が痛いです。ただ、元ネタとなった事件は継母ではなく四姉妹の実母の不倫が原因だったらしいので、それに比べたらこの漫画の方が実の親からの仕打ちではなかっただけ救いがあったのかな…なんて考えたりもしてしまいました。それでも悲惨な結末である事に変わりはないのですが。
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もう一度ママと呼んで~通り魔に殺害された我が子~