4.0
育児放棄や子供が幼い頃の浮気を、妻が子供にかかりきりで寂しかった、夫は稼いでいればいい、と正当化し、夫婦関係は夜の営みで優位に立てれば円満だと勘違いする12歳年上夫の価値観に心がズタボロになる忍。夫の浮気相手とその夫を両親に持つ千秋は大人たちに体を売ることを覚えさせられ、彼の心も消耗。彼に助けを求めた彼女と彼女の5つ下の妹も父親に性被害を受けている。グロい絵などはないのですが、最初の方は、読むのがつらかった。
忍の昔描いた作品がネットで話題になった事でいろんな人たちと絡んでいきます。漫画家デビューしたものの後が続かず、それでも楽しくアシスタントをしていたが、ある日、20年ほど前に描いた作品がネットで話題になった事で、編集者より声をかけられ、相変わらず家事を重視したシフトを続けながらも経済的に自立していく忍。経済力が備わると夫との関係も逆転。毒を吐き続け、夜の生活も妻を搾取する夫が土下座した時にはざまあみろ、と思いました。いつまでもクズで、別れても濡れ落ち葉のように元妻や子供に頼る元夫。最後は手の届かない場所に行ってくれてほっとしました。一方、忍は長男を第一に考える母としての位置はぶれず、自立すると良い出会いも恋もまってます。自立して、仕事部屋を借りた事から自分の城を持ち、夫と別の時間を持ち、千秋に助けを求めた女子を迎える時間と空間も持てた忍。毒を吐き続け千秋に依存する母もきれいな形で離れてくれ、父親から搾取された姉妹も戦う勇気を持ち始める。いろんなリアルはありつつ忍と千秋の関係だけは、ちょっと夢物語かな、とも思いましたが、世の中、小説や漫画の方が先行する事もあるし、二人の関係も20年後ぐらいには、十分、世間に存在するのかもしれないな、と思いました。最後はハッピーエンドで良かったです。
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シジュウカラ