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権力に狂う大人に振り回される4人の若者
聖女レイラと双子の妹エレナ、竜の末裔である皇太子カイルと異母弟のシェインこの4人が皇室と神殿の権力への欲望に巻き込まれていくお話です。
聡明な聖女レイラは、なぜか皇太子カイルとの結婚式の前に失踪。神殿は双子の妹エレナにレイラの振りをさせて皇室へ送り、身代わりに結婚させます。
カイルやシェインは、すぐレイラではない事に気づくのですが、結婚初夜、カイルはお構い無しにレイラとの約束通り、世界樹の花が咲くと竜になってしまう運命のカイルの胸を短剣で深く刺し、彼をその恐ろしい運命から解放してほしい、と頼みます。この悲しい約束をカイルと交わしたのは、レイラであって、神殿に脅され、身代わりで結婚したエレナではない、というのがタイトルになってます。
回りの大人たちは、自分の権力にしか興味がなく、この美しい4人を道具だとしか思っていない。けれど、エレナはカイルを竜にさせない方法を模索し、カイルとの距離もどんどん縮んでいきます。さらに、姿をくらましたレイラもきっと、カイルや国を救うため、影で頑張っているんじゃないかと思います。また、立場は違うものの腹違いの兄を子供の頃慕っていたシェインもカイルが解放されるのを望んでいる。4人の活躍が楽しみな作品です。
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約束をしたのは私じゃない