雌だけど女じゃないさんの投稿一覧

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21 - 30件目/全50件
  1. 評価:4.000 4.0

    当時は新感覚だった

    ヒロインがビジュアル的なポテンシャルが物凄く高いはずなのに全然女子女子していなくて、自然体で、イケメンにキャーキャーいわないタイプで、こういうタイプだからこそ共感しやすくなる、という読者は少なくなかったのではなかろうか?
    しかもこのヒロイン、多分、身体が雌に生まれて女の戸籍を与えられたから性別を敢えて問われれば"女"と名乗るだけで、多分、自分のことを特に女とは認識していない感がある。Xジェンダーの性別に拘らない勢を見ているかのような面白さがある。
    そのお陰でこの漫画の主題が無理なくでき上がっていく感じなのだが、そもそもその主題自体が無理のあるものなので、ヒロインがあっさりしていても古式ゆかしき少女漫画コメディにありがちな無理矢理な勢いを受け継いでいる部分もある気がする。

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  2. 評価:4.000 4.0

    新ジャンル趣味布教用作品

    この作家さん、この作品に限ったことではないのかも知れないが、新しいジャンルの趣味に目覚めさせる系の作品が上手いのかも知れない。書道ネタの"とめはねッ!"も、そういう意味で大変面白かった。
    ちなみに、この作品は、書道なんかやったことがない主人公が書道にハマっていく"とめはねッ!"とは違い、初めから主人公が柔道の結構な玄人だ。だが、試合解説の過程で柔道の面白さを教えてくれるような場面が沢山ある。柔道の素人でも充分入り込んでいきやすい形に仕上がっている気がする。

    また、この人特有のノリの良いキャラクターたちによるムードメイキングも大変テンポが良くて面白い。ある意味で主人公が一番キャラが薄いはずなのに、その周りの濃い奴らが飽くまでも主人公をいじる立場でいてくれているお陰で、誰が主人公なのかを忘れずにいられるというか。あんな空間で部活動を楽しめたら、楽しいに違いない。
    そして、甘酸っぱい恋愛模様も、主人公が無双しているわけでもなく、柔道という主題を邪魔しない見ていて微笑ましい程度なので、結構爽やかに楽しめる気がする。

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  3. 評価:5.000 5.0

    ヒトとか人間とか

    割とガチで"ヒト"と"人間"の違いがどこにあるのかを考えさせられるようなところがある作品だと思う。
    そして、初めの内は子供たち視点に重きを置かれて話が進んでいくので大人が悪者みたいに感じるが、この大人たちが実は子供の延長線上にいて、大人たちもまた"ヒト"と"人間"の境で苦しんでいるのが見えてくるようになる。そこもまた、面白い。
    主人公のエマという少女の視点も、ハッとさせられることが多いかも知れない。彼女の有り様は、己の感情にも目的にも真っ直ぐで直向きで頑固ですらある。なんとなく、"HUNTERXHUNTER"のゴンを彷彿とさせるところがある子で、それもなんだか見ていて面白かった。

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  4. 評価:5.000 5.0

    すべての「親」にお薦めしたい。

    一見するとただの桁違い高齢出産ネタのソフトSFに思えるかも知れないが、これは普通に出産・子育て漫画として捉えていいと思う。
    ある意味で、理想の赤ん坊の迎え方を描いているものなのかも知れない。少なくとも自分は、もし自分が親になるのなら、この漫画の主人公夫婦のようなスタートを切りたいとすら感じる。
    本当に、性別問わず、これから親になろうと思っている人、今現在親をやっている人、昔親だった人など、すべての親に読んでみてもらいたい作品。

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  5. 評価:3.000 3.0

    色々な美の形

    なんというか、登場人物たちがそれぞれに捉える美の形があって、その形のどれもが作中では否定されていないように感じる。
    そのどれもが物語の主題である「年を重ねること」に関わるものなのだが、誰しもが、登場人物たちの中の誰かとは年を重ねることに対しての構え方で共感できる部分があるかも知れない。
    また、各々の望む美の形の守り方についても、マイルドな範囲で結構シビアに描いている気がする。

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  6. 評価:5.000 5.0

    宗教の知識があればあるほど面白い

    あちこちシンプルに笑えるのだが、知識があれば尚の殊更に笑える、という作品の、最たるものである。
    特に固定の宗派になっているわけではなく、色々な宗派から元ネタを引っ張ってきている感じがあるので、そこも面白い。
    なんなら一神教多神教関係なくみんなでわちゃわちゃしているので、そこも興味深い。宗教自体が隣り合ったところにあるもの同士で混じり合ってその地独自の宗教の形を成り立たせていくこともあるので、案外、宗教同士、戦争のネタにならなかったときにはこういう平和的なやり取りが多かったのかも知れない。そういった宗教の平和的な側面が存分に発揮されている作品であるとも受け取れる。
    とにかく、一度は読んでみてもらいたい。

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  7. 評価:5.000 5.0

    手塚治虫先生のファン必見

    この漫画は、漫画家でありアニメ作家であり芸術家であり一個の負けず嫌いである手塚治虫先生を間近で見てきた人たちの視点から、手塚治虫先生の人となりにクローズアップしていく漫画である。
    ある程度噂や伝聞で手塚治虫先生の素顔を知っている人なら頷きつつ納得しながら楽しめるし、そこまで手塚治虫先生の人となりに明るくない作品ファンなら驚きながら楽しめる。
    温かみのある絵柄は、見た目のリアリティよりも人の持っているであろうイメージを優先した描かれ方らしく、それもなんとも味わい深い。
    この作品がここではどれだけ公開されているか知らないが、この本の面白さは漫画の部分だけでは収まっていない。コラムの部分も収録されていることを願うばかりである。

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  8. 評価:4.000 4.0

    犬のあるあるかも知れない

    犬を飼ったことがある人ならば、そして、その犬になぜか懐かれない家族を持ったことがある人ならば、思わずクスッと笑ってしまうかも知れない。
    そうでなくとも、犬の習性をある程度理解している人なら、思わず笑ってしまうこと請け合いである。
    主人公が、犬相手に本気になって気を揉んでいるシーンが幾度となくあるが、その理由を読んで知ってしまうと、人によっては大笑い不可避かも知れない。
    だが、幸せな家族の形を見せ付けられている感じが嫌いな人は、このほのぼの加減には要注意である。

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  9. 評価:5.000 5.0

    大胆不敵すぎる"歴史考察"

    もちろん、歴史考察漫画などでは、決して、ない。断じて、ない。
    だが、特にファンの多い時代の歴史にはかなりの確率でトンデモな説が真しやかに言い伝えられたりすることがある(詳しくはネタバレになるから言わない)が、戦国~安土桃山時代についてここまで大胆にそういったトンデモ説を組み込んだ漫画が未だ嘗て在っただろうか?歴史ネタSF漫画を謳っているだけのことはある。
    また、椎名高志作品特有の切れのあるギャグシーンも必見である。残念なイケメンや残念すぎる男前、強すぎる姫君と、濃いキャラにはやっぱり事欠かないのである。

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  10. 評価:4.000 4.0

    "PEACE MAKER鐡"と併せて…

    初めて友人女子に借りて読んだときには、絵柄が可愛らしすぎて(というより女性的すぎて)、オッサン脳の自分は取り残されそうに感じてしまっていた。
    だが、キャラクターたちの表情に動きがあるし、主人公の持つ見た目のコンプレックスが自分の持つそれととても似ている感じがしたため、結構面白く読めてしまった。
    比較的明るくて愉快な新撰組一同といった印象で描かれてはいるものの、それだけではないし、ギャグとシリアスとにきちんとした減り張りがあるため、飽きずに読めると思う。
    これの続きともいえる作品こそがこのレビューのタイトルにもある作品なのだが、できたら是非そちらも併せて読んで頂きたい。こちらの作品にきっちりハマって頂き、主人公の成長を見守り隊に入隊してから、次をどうぞ。
    また、ちなみに、こちらの作品は幕末~明治維新の辺りの歴史の動乱を楽しみたい人にはまだ生温いかも知れない。そういう人も、鐡の方まで読み進めたくなってから、次をどうぞ。

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