5.0
宿命の構図
ここに登場する二人は、生まれた時から、いや生まれる前から、運命の糸に操られ、過酷な生い立ちと幼少期を送り、その中で懸命にもがきながら生きてきた。 彼らの生きざまは、種類は違えど壮絶な出会いと別れの連続で、普通では考えられない痛みと苦しみを背負いながら生きてきた二人の出会いは感動そのもの。 出会ってから、心が通い合うまでの道のりも過酷で、絶えず命の危険と隣り合わせの厳しい状況の中、二人は互いを認め合い、受け入れ、求めあう姿は痛々しくも微笑ましい。 最終的に皇帝である彼の妃になる彼女の覚悟も半端ない。 出会うべくして出会った二人の喜びと苦しみが魂の叫びとなり物語全体に染み込んでいるようだ。 幸も不幸も全て飲み込んで二人はいつも前に進む。出会うべくして出会った二人はそれを避けることはできないだろう。 それが二人の宿命だから。
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太陽の主