午後3時の通りすがりさんの投稿一覧

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21 - 30件目/全111件
  1. 評価:5.000 5.0

    意外としっかりしたストーリー

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    とりあえず24話まで読み終わった

    序盤は世界と主人公セリアの状況説明ばかりで、少しダルい
    セリアは6歳だし、竜と出会う以外の山場もなく、理不尽にハブられてて気分よくない
    セリアが15歳になって戦争が発生したことで状況が一変、物語が進んで面白くなる

    「16歳で領主の愛人になる予定の、容姿だけが取り柄な農民の子供」だったセリアが、弓を使えるからと戦争に駆り出されることで皮肉にも行動範囲が広がった

    奮闘するも、いきなりセリアの力で戦勝!なんてことにはならず
    弓を教えてくれた恩人も、自分を愛人にしようとした領主も、セリアの腕に注目した領主の息子も戦死してしまうし
    セリア自身も敗残兵として家族とも離れてしまう

    幼いときに別れた友達の竜がセリアのピンチを察知して駆けつけてくれたので敵国に占領まではされなかったけど
    その竜が国の守護竜である種だったために皇族がやってきてセリアを見つけてしまう

    金髪碧眼は「竜血」を持つ人間の証で、竜血によって守護竜と契約できる
    (そもそもが竜が起こした国で、国民は竜の子孫で竜血の濃い薄いがある的な)

    皇族は竜血を独占するために、皇族以外で金髪碧眼の子供が産まれたら処分しなければいけない法律まで作っていて
    領主が色ボケだったために生き延びていたセリアは既に守護竜と契約済み

    セリアを処分すれば守護竜を諦めることになる皇帝は、セリアは皇族の血筋だったということにして皇女とすることを決める
    皇族は竜血を維持するためにたった2つの家で婚姻を繰り返していて、血が濃くなりすぎて異常が現れ始めたせいで外の血縁が欲しいのも理由だと

    戦争系、騎士系、成り上がり系の要素もあって、戦略とか政治的な話も意外と深くて面白い

    ナイスミドルなおじさまがけっこう出てくるんだけど、もう少しカッコよいと嬉しい笑
    若い人はいいんだけど、どうもお髭のおじさまとイマイチ絵柄が合わないというか

    • 0
  2. 評価:4.000 4.0

    ベルかわいい、アレンちょろ過ぎ

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    王道で読みやすいけど、ちょっと男側の陥落が唐突で早すぎるかなぁ笑

    婚約発表当日に婚約者に逃げられた次期公爵なアレン
    相手なんて誰でも同じと、パーティーの招待客リストからテキトーに引いた紙に書かれていたのは貧乏男爵令嬢ベルの情報
    領地への援助と引き換えのようにそのまま婚約、お披露目パーティーへGO!
    …ってのが始まりの流れ

    ベルは田舎で育った天真爛漫な令嬢だけどおバカさんじゃないし、強靭なハートで何言われても傷つかないとかではない(嫌味とかは意味自体が通じないが)
    誰でもよくて「くじ引き」と知ればきっと傷つく

    生活のため、領地のために家族や領民と畑仕事をしたりと人に囲まれていたので公爵家で1人にされてフツーに寂しい
    そんなベルを冷たくあしらいやがるアレン様

    ・結婚なんて仕事と同じ
    ・相手に余計な感情も期待も持たない
    …それやって逃げられとるやんっ!!

    元婚約者とはアレンの性格も承知の上での婚約なのに、結婚してやっていく自信がないと失踪
    仕事相手に嫌な態度とって、せっかくの契約破棄にされとるやんっ!!仕事なら解雇だ解雇

    ベルはね、一生懸命で表情もくるくる変わって可愛いんだよ?でもアレンが落ちるの早すぎる

    ・「夕食をご一緒に」→「なにか勘違いしてないか?」
    ・「突然距離を詰めてしまったお詫びに手作りお菓子を」→「面倒だから受け取るか…ポリポリ、う、美味い!」
    食べ物無駄にしない流れなのは良かったけど、これで落ちるのかよっ!

    ・初めてのお茶会のためにマナーを叩き込まれて懸命に覚えるベル
    ・元婚約者用のサイズ違いのドレスから、ピッタリサイズのドレスで着飾ったベル
    →いちいちキュンとするアレン

    元婚約者さんも、次期公爵夫人としてお茶会とか頑張ってたんじゃない?
    そもそも性格分かって婚約してくれてたのに逃げられるって何した?

    と、アレンがあまりに簡単にベルに落ちるものだから元婚約者が可哀想になってくる
    しかも自分を慕っていた令嬢のあしらい方もヘタクソでさ、ベルに恨みが向かいそうなんだよ

    • 0
  3. 評価:5.000 5.0

    ラストまで読んでの感想

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    ラスト、哲雄は捕まり裁判にかかる
    もちろん大事件・大ニュースとなり世間で賛否が巻き起こる
    私刑は許されない、家族を守るためなら自分もやるかも…とインタビューが流れ、この漫画の読者の感想のように意見は真っ二つ
    裁判の結果は不明なまま
    量刑も、どの罪が認められての判決なのかも分からない

    間違っていなければ哲雄は4人殺害しているが…最初の方の事件に関してはもはや証拠がないし、傷害致死や保護責任者遺棄致死、なんなら過剰防衛でもいいのでは?という経緯の事件もある

    全ての経緯を読んで把握している読者でも哲雄を裁くのは難しいと思うのに、相手は反社の人間で半数以上は遺体も凶器もない、哲雄と生き残った関係者の話だけでどこまで事実認定するのか

    刑が重ければ自白だけで判断したことになり、
    刑が軽ければテロ行為なども行っているのに甘すぎるとなってしまう
    正直どちらにも納得行かないと思うので判決は不明でもあまり気にならなかった

    ラスト直前の「if」を読んだときに何より思ったのは、
    ・ヤクザ、半グレ、カルト宗教などの反社がいなければ哲雄は平凡な男のままでいられたこと
    ・反社を国家権力が取り締まっていれば一般市民が暴力に暴力で対抗する必要もないこと
    ・警察が信用されていれば、哲雄は最初の事件以降の罪は犯さずに済んだこと

    哲雄の妻、歌仙さんもある人物の殺害を決意する場面があり、それでもいざとなると手を下すことができなかった
    哲雄はそこで手を下せる人間なのは間違いないし、狂った人間たちと対等に戦える哲雄もまた怪物なのだと思うけど
    何事もなければ死ぬまでずっと怪物は眠ったままだった

    本当に、平凡だけどこんなに幸せな世界線があったはずなのにという「if」で、
    とにかく悲しいというか悔しくなった

    • 0
  4. 評価:5.000 5.0

    予測できない!

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    紹介文だけ見て、ありがちな話かなと思いきや設定もキャラも想像よりもずっと深かった

    まず死に戻りとも違うので、過去に戻れる理由もハッキリしている
    そして転生ものではないので、主人公レオニが自分の人生をしっかり生きている

    母親を虐げて死なせた上に自身のことも蔑ろにした父親のその家族、
    顔と家柄しかないと何度も結婚させられて夫や子供を失うことになる原因を作る人間、
    最初こそ彼らへの復讐に燃えているけど、相手が結局のところ悪人ばかりなので復讐を果たすことで世のため人のためになり
    レオニ自身も復讐だけでなく平和な世界のために働くようになる

    レオニの異能は「絵を介せばわりとなんでもできる」という、正直チートにもほどがあるのに無双状態にならないのが上手いなと
    ・状況を把握できていれば、絵に描いた時間と場所に行ける
    ・自分が描いた絵と同じ風景の絵がある場所なら、絵を通ってその場に行ける
    ・絵を被せれば他者の姿も変えることができる
    ・絵の中に世界を作って、その中に人を閉じ込められる
    ・過去を変えたので未来も変わるはずなのに、回帰する前の未来にも自由に行ける

    ここまでできるというのに、「どうせ簡単に切り抜けるんでしょ」という展開だけにはならない
    スカっと安心して読める部分と、予想外のことが起きてハラハラしながら読む部分のバランスがいい

    回帰前の未来に行ける時点でその世界が消えてなくなったわけではないと分かるけど、
    現在の子供なレオニ相手にかつての夫が特別な激しい感情を抱いていたり、
    現在はレオニ以外に異能者はいないはずなのにレオニでない異能が関わってきたりと謎も多い

    予測不能なストーリーで失速したり中だるみしたりがなく、キャラクターの心情も丁寧に描かれていて飽きない作品

    • 14
  5. 評価:4.000 4.0

    弱くてニューゲーム

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    「小説の人物(悪女)に転生 + 死に戻りタイムリープ」の合わせ技な漫画

    そのうち悪徳皇后になって聖女ヒロインが出てきたら退場させられる、という小説の内容を知っている主人公は悪女にならないように奮闘
    皇帝とも信頼関係だけでなく愛し合う夫婦になり、ヒロインが出てきても皇帝は主人公を捨てなかった!…と思いきや

    災害などが発生しまくって国が荒れてしまい、聖女を選ばなかった皇帝のせいだと反乱が勃発、皇帝は戦死、自身は投獄されて自決したらーーー「原作で退場させられる1年前」の時点に戻った
    ここで2周目の強さを発揮するのか!…と思いきや

    1周目は皇后になる前の令嬢に転生していたので、特に責任ある立場でもなかったし時間をかけて悪女イメージを払拭してから皇后になれた

    2周目はすでに皇后になった後、やる気ない仕事しない贅沢三昧で性格悪い、と散々やらかした「原作通りの悪徳皇后」のレッテルが貼られていた!

    強くてニューゲームならぬ、弱くてニューゲーム
    しかもステータス低いキャラでタイムアタックもしなければならない縛りゲーのプレイ動画見ている気分になれて嫌いじゃない

    • 7
  6. 評価:4.000 4.0

    プラスの感情は湧かない話

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    正直、読んでいて気分はよくない
    恋愛モノよりは、ミステリー・サスペンス・考察系に近い作品かな

    主要人物の思考が分からない、感情が出るシーンですら本心が読めないほど
    それでも「いま本心見えた?」って瞬間があるのが沼ポイント

    レイチェル…アリシアとノア家族の隣に引っ越してきた社長令嬢?(身分制度がイマイチ不明)

    ノア…レイチェルの想い人、4人きょうだい末っ子で姉ラブ

    アリシア…ノアの姉、病弱で余命幾ばく、レイチェルへの依存度高め

    基本はレイチェル目線で進む
    子供の頃にノアを好きになり、
    「恋人に見えたら嫌だ」とノアからの拒絶で告白もせずに失恋、
    それでも誤魔化してノアとアリシアの友人であり続けたことで「ノアはアリシアを女性として愛している」と確信して2度目の失恋

    アリシア最優先なノアの近くにいるために、自分に依存しがちなアリシアを利用する道を選ぶ
    罪悪感を抱え、心の中で言い訳し、恋心を隠すために小さな嘘を重ね、レイチェルだけは読んでいて苦しくなるほどに心が剥き出し

    ノアは喜怒哀楽レベルなら丸出しの若造だけど、コイツ何がしたいの?って感想しかない
    というかノアもレイチェルに依存しすぎ甘えすぎ

    ノアがこの世界で新卒的な「若造だけど大人」の18歳になり、アリシアの病状が悪化することで3人の関係性が大きく動くんだけど
    本当にアリシア最優先なのか?ってほどに、自分では何もしないんだよね

    「アリシアを世話する人がいない、使用人は最低限の面倒しか見ない」とレイチェルに看病を頼んでくるけど
    家族説得するか自分で金出して看護人雇え!隣人の善意と時間を搾取すんな!と

    「家の環境悪いからアリシアだけ遠くの街で療養」という話が出れば、自分の代わりに反対してくれそうなレイチェルに相談して巻き込む

    3人が離れないように、レイチェルとノアが「見せかけの結婚」という形を取るけど
    レイチェルばかりデメリットも罪悪感も大きいのに笑顔作って、ノアはほぼ犠牲がないのに「苦しんでます」って顔をする

    アリシアだけは本当に本心が見えない
    レイチェルへの感情はただの依存か、それ以上か
    アリシア次第で3人の関係が決まりそう

    • 0
  7. 評価:3.000 3.0

    設定が渋滞気味

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    魔王討伐に選ばれた勇者の恋人だったが捨てられた前世2人分の記憶を持つ主人公

    今世でも勇者の恋人になったけど捨てられる前に逃げよう!勇者が旅に出た時に自分も故郷を捨てて移住しちゃえ!と

    勇者や勇者を奪った女へのザマァ系、捨てた男が縋ってくる系の話かと思いきや、勇者も魔王も重要ファクターながっつりファンタジー

    そもそも魔王とは?
    → かつて愚かな王に妻を奪われ、禁術によって力を手にして人類滅ぼす勢いの元人間

    勇者とは?
    → 愚王が自分の不始末のケツを拭かせようと召喚した異世界人をサポートする仲間の1人
    女神が異世界人に与えた「魔王を倒せる女神の力を受け入れる器と、魔王の魂を滅する術」のうち、器の方を譲渡された戦闘面では最強の人間

    女神とは?
    → 世界を管理しているっぽく魔王を倒すために色々と人に干渉しているが、中途半端な干渉ばかりで無能感が否めない

    もちろん↑は最初隠されていて、今世の勇者が魔王を倒すまでは「主人公の新しい生活」が主な話の流れ

    「勇者が帰ってくる!逃げたことがバレる!」と焦る主人公だが、再会・婚約者宣言までトントン拍子で進む中、倒したはずの魔王の居城が現れてさぁ大変!
    となってから物語が動き出し、隠し設定がワラワラと出てきて

    ・主人公こそが魔王を滅することができる異世界人の魂を持つ存在
    ・現在の魔王は愚王の裏切りによって異世界人を失った初代勇者の成れの果て
    ・魔王は異世界人の魂を探しているので、歴代勇者は恋人を守るために恋人を忘れた
    …ということまで判明するわけだが

    各設定は序盤からは予想できなかったし「そういうことだったのか!」となるけど
    設定同士が噛み合わず渋滞してるというか?

    まず「魔王を滅することができる唯一の存在」が異世界人である必要性を感じない
    ・魔王はこの世界の人間だったのに女神がどうにもできないのか?
    ・女神がどうにもできないから異世界人を頼ったかと思いきや、与えられた力は女神のもの
    ・この世界の人間である勇者に「器」を移せるなら異世界人要らんくない?

    女神が簡単に人間に超えられ過ぎだし、この世界の人間アホすぎて異世界人に頼る前にそっちどうにかしろだし、「今世で魔王消滅に失敗したら世界滅びます」となるまで人の記憶消すくらいしかしてない

    結論、女神が無能

    • 3
  8. 評価:5.000 5.0

    ラブソングを一曲聴いたような読後感

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    山場はチマチマとあるけど、基本は高校生のキラキラしすぎない日常
    なんか嫌だなってこともあれば、やっぱりすごくキラキラした特別な瞬間もあり、でもお互い一緒にいるときは穏やかに幸せで
    (こんないい子たちはいないよと思いつつも)リアルなかんじがすごくいい

    先輩、こんなできた高校生はいないよ!大人にもこんなにいい男いないよ!
    セリナ、後半は初期のグイグイはどこへやら、イジらしさがたまらんよ!

    友達じゃない学校の連中は嫌い
    先輩の弟も正直イミフで嫌い
    もう1人の当て馬先輩、この人も基本はいい人でもちょっと無神経すぎる
    2人の波乱はだいたい無責任なコイツらのせい

    先輩が受験生になった時に起こる波乱はもう破局寸前な勢いで…

    2人の時間はなかなか作れない、それでも精一杯時間作って構ってくれる先輩が逆に寂しくて「もっともっと」と思ってしまって自己嫌悪なセリナ

    受験が本格化する前に「本当に寂しい時は寂しいって言っていい?」とセリナに宣言されていたのに、いざ本音をぶつけられると受け止めきれない先輩

    勝手な憶測で「あの2人別れたんじゃない?」と無責任な噂を流す学校の連中
    それを耳にしてしまって更にセリナが落ちたり

    当て馬先輩がセリナを好きになって勝手にバックハグとかしてきたのに先輩弟が「隙だらけのセリナが悪い」と的外れなこと言ってきたりして

    なんかもうムキーーー!ってなるんだけど
    その乗り越え方も2人らしい、なんかこう、すごく琴線に触れるかんじなんだよ

    • 0
  9. 評価:5.000 5.0

    母親で実業家だった主人公

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    主人公エリスは望まない相手とはいえ結婚・出産し、子供のことは心から愛し子育てしているけど、貴族夫人なのに無能なクズ夫の代わりに事業を手がけていて、実業家としては成功していた

    エリスが仕事中に愛人を連れ込んで子供から目を離すクズ夫、そのせいで転落事故により亡くなってしまった息子を取り戻すために「黄金竜」なる存在に時を戻してもらったら、まさにクズ夫と結婚させられる分岐の時だったーーというのが第1話

    ・出産までした貴婦人なので、初心な令嬢みたいにチョロくない
    ・仕事で成功してた実業家なので、自己評価も低くないしバカな家族や婚約者に騙されることもない
    ・損得勘定もしっかりしているので、相手から有利な提案があった時に「私なんかに〜」みたいに自分を卑下したり変な遠慮して断ったりしない
    このあたりが安心して読んでいられるポイントかな

    もはや実家のバ家族や、前回のクズ夫の家族ではアホすぎて相手にならないレベル
    とくに異母妹が何回やられても腕ぶん回して挑んできて、何回退けても「わからせ」にならなくて笑える

    継母と異母妹に虐げられて〜という作品説明だけど、実父もクズじゃないですか笑

    エリスの実母が闘病中にも父親は不倫、再婚相手から生まれた妹はどう考えても実母が生きていた時期にデキている
    この設定だけでクズ以前に貴族として恥知らずにも程があるけど、「エリスが公爵と親しい」と知った途端エリスの現婚約者の存在なんて忘れて、「なんとしても公爵をものにしろ!」ってアホすぎんか

    後妻と妹のおバカな振る舞いも止めない、姉は自分の言いなりで何でも管理できると思い込んでいる無能な父親も

    (継母と妹のせいで)地味なエリスなんて捨てて、
    (有害な化粧品を塗ったくって)派手な美人の妹に乗り換え予定の現婚約者は、前クズ夫よりは腹黒さを見せるけど
    公爵様にライバル心剥き出し、エリスは自分を好きだと思い込んでいて小物感満載

    悪役たちが弱っちすぎてエリス&公爵様の相手にならんのだけど、もっと強い悪役は出てくるのかな?

    • 0
  10. 評価:3.000 3.0

    主人公が蚊帳の外すぎ

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    主人公エリィは本の虫、これまでに読んだ膨大な本の知識量と頭の良さに自覚がない
    サウズリンド国の王太子の婚約者であるけれど世間的にも本人的にも、なぜ自分が婚約者に選ばれたのか疑問に思っている

    実はエリィの家は表向き大した地位ではないけれど「サウズリンドの頭脳」と呼ばれ代々国を陰から支える参謀の家門で知る人ぞ知る存在

    王太子もエリィのことが本気で好きで、エリィが婚約者であることは王太子の希望的にも国益的にも正当な結果であることはわりと前半で分かるけど

    そのあと、正式に将来の王太子妃として公式行事に出るようになってからが、国として政治的に問題まみれで…正直ダレるというか組織の体制的にどうなん?て展開が多すぎて

    エリィが色々と無自覚なのは周りのせいでもある
    ちょっとした雑談でエリィが出した意見で国を動かしてしまうし、それをエリィに報告もしない

    元は敵である隣国と国境が近い領地の辺境伯が「エリィのせいで軍備が削られたじゃないか」とエリィに直接文句言いに来てポカーンからの「自分のせいだ」と思考の渦にぐるぐるとハマってしまったり

    かつて王太子の婚約者候補だったという他国の令嬢が側室になるかも的な話が出てきて、その令嬢の知り合いがエリィに側室を認めろと急に詰め寄ってきたり

    エリィは基本的にコミュ障ではあるけど、ちゃんと会話はできるし知識量で社交の話題には事欠かない
    マイナス思考なのも自信のなさからだけど、それは本人だけの問題ではない
    そもそも婚約者候補だった段階からエリィの性格やコミュ力なんて分かりきってたことなのに、なんのサポート体制もない

    将来の王太子妃どころか将来の王妃だから守られてばかりはどうかと思うけど
    王太子が「エリィを守りたい余計なコトを耳に入れたくない」ってスタンスなので、エリィが自ら情報収集しようとしても周りの人間は口止めされていて何も分からない

    設定的に、リアルタイムな情報が本になることは難しい世界観
    どれだけ本の虫でも生の情報は子飼いの諜報班でもいないと入手しようがない
    考えようにも情報が足りない
    つまり、せっかくの主人公の頭の良さがまるで発揮できない

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