お母さんの背景がちょっとわからないけど...
専業主婦が当然とされてきた時代の人ならば、子供2人抱えて離婚なんて大変なことだよ。
大卒正社員としてキャリアを積んでいる30代の主人公が、「何で離婚しなかったの?あなたのようにはなりたくない」とお母さんの人生を否定するのは、ちょっと根本的にズレてるんだよな...
静かな鬼になってしまった女の心情にだけフォーカスすれば、「こうはなりたくない」のはわかる。
でも、まき姉妹が不自由なく持ち家に暮らして大学まで出られたのは、お母さんが夫に見切りをつけてシングルマザーになる道を選ばなかったからでしょう?
「あのお宅のご主人、外に女作って出てったのよ。奥さん、意地でも別れないのよ。」などと面白おかしく噂されてるのを知ってても、黙って、ブロック肉が安ければ買ってきて、煮豚を家族のために作る手間を惜しまないお母さん。
娘が立ち寄ってくれて嬉しいだろうに、ケーキくらい一緒に食べて、これからのお母さんの人生が寂しくないよう考えようよ。幼稚園児みたいな義母には優しくして、実母には冷たいの?
大学で勉強もサークル活動もさせて貰える経済環境で育てて貰えたから、自立して離婚の道を「選べる」選択肢を持っている。その有り難さをわかってないんだな。
もちろん、いろんな理由でシングルになっても、必死で働いて子ども達の笑顔を守ろうと奮闘してきた無名のお母さん達は、昭和の時代以前からだってたくさんいる。戦後すぐに夫を亡くした私の祖母もそう。だから母や叔父伯母は、我慢する悲しみも分かち合う喜びも知ってる。
でも、「父親がいない」と後ろ指さされて結婚にまで影響した時代だってあったんだよ。
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子宮恋愛
039話
第19話 あなたのようにはなりたくないです(2)