5.0
34話までの感想
酷い扱いから政略結婚して幸せになるというよくある設定のようだが、甘い恋愛系ではない。
ホラー系かと思うほど、悪が徹底的に異常で気持ち悪い悪に描かれている。さらに、主人公親子は何も悪くないのに異常に不幸。それが善を強調しなくても、普通であるだけで良くみえて、嫌味がなくスッキリしている。
悪役たちはその言葉も振る舞いも表情も、救いようがないほど強烈に悪く、主人公や公爵のまともさが安心感を与える。
主人公の生育環境も、名前すらあたえられないという異常さだが、裏にある母の真意、深い愛情がちゃんと主人公に伝わっていて、残酷な環境のなかでの救いとあたたかさを放つ。
恋愛ものでありながら、異常性、残虐性が強いので、主人公や公爵のサバサバした賢さ、甘すぎない優しさが全体の雰囲気にピッタリ合っていると思う。
- 0
ヌリタス~偽りの花嫁~