5.0
聡明な主人公の過去を手繰る物語
いつもの如く、愚かな姉妹に婚約者の王子をとられ皆の前で恥をかかされる真面目で美しい主人公ロロナ。
だがあっけなく彼女は事故で亡き者になります。読者は呆然としますが彼女がいなくなりたくさんの人達が狼狽し、そこで彼女がなにをしてきたのかがわかっていきます。
傾く家を支えようとして共に頑張っていた経理の男の子。ずる賢い商売相手。喜ぶ異母とその娘。家を省みず仕事へ逃避する父。そしてささやかな楽しい記憶をともにする幼馴染み。。
この作家のコンビは、前作も含め時系列とか動きや心情が推理小説ばりにかんがえられて作られているので、いつものようにすぐ努力の報われる糸口はでてきません、えっえ??と読者も狼狽させ、せめてお話の中ぐらい頑張った人は報われてほしいわと願いながら読む手が止まらない。。
魅力的なあばたもワールドを堪能してほしいです。
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私が死んで満足ですか? 疎まれた令嬢の死と、残された人々の破滅について