5.0
それは愛か
「永遠の恋人」を探す不気田くん。
しかし、彼の不遇な運命により、彼の見初めた女性たちは次々に命を落とす。
主に不気田くんのせいで。
ところが、その度に新たな永遠の恋人がソッコーで見つかる。
この変わり身のはやさ。
そんで、その女性もやはり死ぬ。
不気田くんのせいで。
もう笑うしかない。
わたしはそんな不気田くんが大好きである。
愛は、難しい。
不気田くんのやっていることは最悪のストーカー行為だが、もし彼の想いが実ったならば、それは、美しい愛になり得てしまうわけであって。
いや、実ろうが実るまいが、愛は、愛なんじゃないの、と。
容姿が不気味だったりアプローチがちょっと変わっている(ちょっとどころじゃないけどね、実際)と、愛じゃなくなっちゃうのか、と。
どうなんでしょうか、と。
そういう意味で、この作品は、非常にインパクトのあるホラーであり、一方では完全にギャグであり、そして、愛とは何なのかを問いかける、異色のラブストーリーでもある。
ラストの「ある愛の詩」には、うっかり感動してしまった。
不気田くんは、自分の愛の敗北を認めたのだと思う。
しかし私は、不気田くんの愛もやはり、愛だったのだと認めてあげたい。
懸命な愛し方では、なかったかもしれない。
それでも、愛は、愛だったのではないかと。
だからこそ、敗北を認めた不気田君が、醜い彼が見せた全ての姿の中で、唯一、美しかったのではないかと。
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不気田くん