4.0
ループする孤独
コンパクトな尺の中に、ループすることの絶望感や孤独感が、上手く収められていると思った。
特に孤独感の表現は出色で、「自分だけが今日という日を知ってしまっている」というある種の特権が、実のところひどい重荷である、という描写には説得力があった。
そして、二つの孤独が出会うことで生まれ、育まれる感情。
そこから安直なラブストーリーに流れなかった点も買えるし、ラストの切ない切り返しも切れ味が鋭い。
本当の絆というのは、互いに孤独を知る者の間に生まれるのかもしれない、と、私はそんなことを考えていた。
- 6
All You Need Is Kill