2.0
語りの醜さ
職場や恋愛なんかでよくある「ムカッと」を「スカッと」撃退する、という話であるはずなのだが、あまりスカッと出来なかった。
どちらかというと、モヤッとした。
その理由は明確で、この漫画の構成にある。
簡単に言うと、主人公たちが人の悪口を言い合って盛り上がるのを眺める、という漫画だ。
単なる愚痴、というよりは、他人の醜さを楽しんでいる、といった調子で。
私は、これがどうにも気持ち悪かった。
いや、あなたたちもだいぶ嫌な奴じゃないですか、としか思えなかった。
普通にエピソードが綴られるだけの展開だったら、印象は違っていただろうと思う。
自分たちはある種の正しさの中に身を置きながら、嬉々として人の醜さを語る人々もまた、醜い。
そんな皮肉を狙って描いた作品であるならば、なかなか大したものだが、まあ、違うだろうしなあ。
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ブラックガールズトーク ~女が語るムカつく奴ら~