rokaさんの投稿一覧

投稿
751
いいね獲得
22,087
評価5 20% 149
評価4 28% 212
評価3 31% 230
評価2 17% 125
評価1 5% 35
291 - 300件目/全509件
  1. 評価:4.000 4.0

    筋の通ったギャグ漫画

    ほとんど出オチのような設定勝負の漫画であり、「やったもん勝ち」的なところはあるけれど、その設定を実に巧みに活かしきっている。
    このあたりはもう、センスと言う他にない。

    滅茶苦茶な設定でありながら、そこから紡がれる話は決して滅茶苦茶ではなく、まるで極道そのもののように、一本筋が通っている。
    そういう意味では、パリッとした、実に清々しいギャグ漫画である。

    • 4
  2. 評価:5.000 5.0

    反則か、発明か

    ごく短いエピソードの寄せ集め的な漫画、と書くと短編集かと思われるかもしれないが、違う。
    こんなものは「短編」とすら呼べない。
    ストーリーはないに等しく、誤解を恐れずに言えば、ほとんど漫画の体をなしていない。
    反則ギリギリの作品であり、これを受け入れられない読者はたくさんいると思う。

    だが、怖い。

    この作品は、「瞬間」を捉えることに特化している。
    それによって、ホラー漫画として稀有なリアリティーを獲得することに成功している。

    世の中には色んなホラー漫画がある。
    街にゾンビが溢れたり、心霊スポットで貞子ちゃんみたいなのが出てきたり、排他的な村でレザーフェイスみたいなのに襲われたり、何でもいいのだが、いくら作品が魅力的で、それに没入できたとしても、ふと我に返ると、いい大人であれば、誰もが思ってしまう。
    「でもまあ、こんなこと、現実にあるわけないねんけどな」と。

    だが、この作品は、違う。
    ストーリーを放棄しているがゆえに、「何かわけのわからないものが見えた」という「瞬間」だけを描いているがゆえに、「こんなことなら、あるかも」という実に気味の悪いリアリティーを生んでいる。

    ずるいだろ、そんなの。
    一方では、そう思う。
    「反則」と書いたのはそういう意味だ。

    しかし考えてみれば、タイトルからもう、作者はそれを表明している。
    これは「物語」などではなく、あくまで「種」なのだ、と。

    その種は、漫画の中ではなく、私たちの現実の中で芽を出し、日常のふとした瞬間を侵食する。
    私たちは、夕闇の帰り道に、深夜のベランダに、カーテンの隙間に、この漫画で見た、幽霊かどうかも不確かな、何かわけのわからないものの影を見るだろう。

    その仕掛けはほとんど発明と言って然るべきで、ムカつくほど感心した。

    • 10
  3. 評価:3.000 3.0

    尖ったものが

    いじめられている主人公の高校にミステリアスな転校生がやって来て、主人公を救い出してくれるのだが、どうやらその転校生が尋常ではなくヤバい人だ、という話。

    「サエイズム」という漫画からコメディ要素を排除したような感じで、決してつまらなくはなかったのだけれど、終始「どこかで見た感じ」がつきまとってしまうのはなぜだろう。

    ストーリー展開にも、登場人物の造形にも、一度もハッとするような部分がなかった。
    手堅いと言えばそうなのかもしれないが、何もかもがあまりに類型の域を出ないと、読んでいてがっくりきてしまう。

    読者のワガママだが、何かひとつくらいは、尖ったものが欲しかった。

    • 3
  4. 評価:3.000 3.0

    首を捻った

    以前、この作者の別の漫画を読んだときは、とんでもない力量の持ち主だと感じた。
    人物の造形が異様なほどリアルで、そして、怖かった。

    それは、上手く言えないが、「怖い人間を描く」というようなことではなく、人間がどれほど恐ろしくなり得るかを、冷徹に見つめる、ということであるように感じた。

    私はどこか「そういうもの」を期待して読んでしまったせいで、本作には正直、首を捻った。

    • 2
  5. 評価:5.000 5.0

    見事なホラー/記念

    独特で、異色で、それでいて本格的、という見事なホラーだと思った。

    表題作はパリッと筋の通ったサスペンスホラー、「ゴンベさん」はどこか温かみのあるホラー。
    しかし、私は、何といっても「47C6」が怖かった。

    核の部分で、わけがわからなかったからだ。
    「47C6」は、物語になっているようで、なっていない。
    主人公はある種の「納得」を手にするが、読み手にその納得は届かない。

    ホラーって普通は逆だろう、と思う。
    主人公はわけのわからないものに翻弄され、恐怖する。
    だが、読者である我々は、ホラーを俯瞰の視点で見て、ある部分、納得する。
    主人公にはわからないが、読者にはわかる。
    普通は、だ。
    しかし、「47C6」は、全く逆だ。
    主人公だけが、何かを悟り、そこには達観すら見てとれる。
    読者だけが、わからない。
    だからもう、私はただ、恐怖するしかなかった。
    その、作品から拒絶されたかのような読後感は、絶妙に嫌な引っかかりを残し、そして、不思議と魅力的だった。

    わけがわからないということは、本当に恐ろしい。


    さて、個人的なことで恐縮だが、本日、初めてレビュワーランキングで1位になった。
    とても嬉しかったので、このレビューは、その記念を兼ねる。
    この漫画のレビューは誰も読んでいないかもしれないが、票を入れてくれた方々に感謝する。

    別に、何を成し遂げたわけでもないけれど、今日もそこに素晴らしい漫画があって、嗚呼、何ていい日だろう。

    • 12
  6. 評価:3.000 3.0

    麻雀とスタンド

    「スタンド使いが麻雀で対決する漫画」と言えば伝わりやすいかと思う。
    危険牌がわかる、ドラが集まってくる、役満を容易に完成させる、などの特殊能力者たちによる麻雀バトル漫画。

    麻雀漫画としては異色であり、また、完全に破綻しているが、「これはこれで面白い」と感じさせるのは、漫画としての力量だと思う。

    ただ、ピークは「山城麻雀編」までで、それ以降の失速というか、バトル漫画の典型であるインフレパターンに入ってしまってからは、正直、ついていけなかった。

    • 2
  7. 評価:2.000 2.0

    現実をなぞるだけ

    あの北九州の事件をモチーフにした漫画。

    怖いし、残酷だ。
    しかし、その怖さも残酷さも、全ては現実世界で起きた実際の事件によるものだ。
    そこを出発点にして、この漫画が何かを「作り上げた」のかとなると、正直、疑問符がつく。

    「現実に負けている」。
    それが、私がこの漫画に対して抱いた率直な感想だった。

    もちろん、別に漫画は、現実と「勝負」するものではない。
    しかし、現実の悲劇をフィクションがただ「なぞるだけ」に終始するならば、それはフィクションの力を放棄することにしかならないのではないか、と私は思う。

    • 2
  8. 評価:4.000 4.0

    文学へのリスペクト

    江戸川乱歩や夢野久作はともかく、太宰治や谷崎潤一郎がミステリを書いていたのを私は知らなかったので、そういう意味では新鮮に読めた。
    「あなたの知らない文豪の一面」を紹介する、というコンセプトは、きちんと成立していたと思う。

    漫画の表現も、原作の空気を壊さない中でコンパクトにまとまっていて、好感を持った。

    そして、この作者は、原作の文芸作品に対して、また、作家に対して、確かな愛着とリスペクトを持っているとも感じた。
    それがなぜ、「文豪ストレイドッグス」で「ああいう方向」に行ってしまったのか、それを考えると、ちょっと残念である。

    • 3
  9. 評価:4.000 4.0

    優しすぎる寓話

    絵柄はヒトを選ぶだろうし、わたしは決して好みではないのだけれど、童話のような物語の雰囲気と世界観にはマッチしている。
    上手い・下手はともかく、絵柄が漫画に「合う・合わない」はとても大切なことだと思うので、そういう意味では、いいと思った。

    絵も、筋立ても、シンプルだけれど、描かれているものはなかなか奥深い。
    それは、ちょっと雑に言うと、善人も悪人も、懸命に生きているんだ、ということなのではないかと思った。

    本作は、寓話的な印象の漫画だ。
    しかし、実のところ、大体の寓話よりも遥かに優しい。
    昔話だって何だって、多くの場合、問答無用の「悪者」が出てくる。
    それは、略奪を繰り返す鬼ヶ島の鬼だったり、カニを騙した猿だったり、雀の舌を切る老婆だったり、豚を狙う狼だったり、シンデレラを苛む継母だったりするのだが、彼らはあくまで「悪者」であって、物語の中で、ある意味都合よく、やっつけられたり、不幸になったりする。
    私たちは、それを「当然」として読む。
    でも、本当にそうだろうか、と。
    鬼には鬼の、狼には狼の人生があって、彼らもまた、必死に生きようとしているのではないか、と。
    そんな、漫画だと思った。

    それは、作品として甘すぎる、という見方もあるだろうし、私みたいに汚れた人間には、やはり、「綺麗すぎる」と映った。
    しかし、誰一人として単純な「悪者」にはしないぞ、ただ悪いだけの悪者なんか、この世にいやしないんだ、というこの漫画の志みたいなものは、とても美しいと思った。

    • 287
  10. 評価:2.000 2.0

    紹介は芸じゃない

    申し訳ないが、私はこの芸人を面白いと思ったことは一度もない。
    裁判の傍聴は興味深いかもしれないが、この芸人がやっていることは結局のところ「紹介」に過ぎず、「紹介」は「芸」ではない、と思うからだ。

    漫画も全く同じで、もともと芸になっていないものをそのまま焼き直しているに過ぎず、それこそ、芸がない、としか言いようがない。

    • 4

設定により、一部のジャンルや作品が非表示になっています