5.0
異形の傑作
作品を支えるバックグラウンドの知識量、情報量が圧倒的である。
考古学、民俗学、宗教学、あと何なのか知らないが、漫画としてはほとんど常軌を逸したレベルだと思う。
正直、あまりに情報量が多すぎるゆえ、どうしても「文字」に頼った説明が過多になっている感はあり、「漫画」としてはどうなんだ、と感じるところもあった。
そういう点で言えば、例えば「ギャラリーフェイク」という漫画なんかは、確かな含蓄がありながら、マニアックに走りすぎないバランス感覚があった。
本作は、違う。
ひたすらマニアックに、振り切っている。
しかし、ここまで徹底されると、一種の敬意を込めて、「あり」と認めるしかないとも思った。
絵の表現は、決してわかりやすい上手さではないが、有無を言わさぬ妙な迫力と説得力があり、作品のトーンには、非常によくマッチしていると思う。
ずば抜けた含蓄に裏打ちされて、もはや漫画ではない別の何かであるかのような妖気の漂う、異形の傑作。
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5
妖怪ハンター