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作品レビュー
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21 - 30件目/全82件

  1. 評価:2.000 2.0

    悪女の違和感

    従妹にたちの悪い女を持ってしまった主人公の話。
    たちの悪い、というのは、主人公の恋人を奪い、悪びれることもなくその男といる場に主人公を呼ぶような女である。
    そして、主人公についてきた男友達に露骨に色目を使うような女である。
    おいおい。

    いわゆる「悪女」モノだが、何やらしっくりこなかった。
    悪女の定義みたいなものは人それぞれあるにせよ、その条件というのは、可愛くて、強かで、賢くて、怖い、そして、「可愛い」以外の要素を外には見せない、ということではなかろうか。

    その点、この漫画の従妹は、まずもって頭が悪すぎる。
    馬鹿な女のフリが出来るのが悪女なのであって、本当の馬鹿では悪女の魅力にも迫力にも欠ける。
    怖さはまあ、ないこともないが、それはチャーミングな笑みを浮かべて平気で背後から刺すような怖さではなく、デーモン閣下みたいなのが「グハハハハハ」と笑うような類の怖さなのである。
    読んだ人には、何となく伝わるんじゃないかと思う。
    このあたりはまあ、正直、漫画としての表現の稚拙さもある。

    また、主人公のキャラクター設定も甚だ疑問で、お人好しにも限度があるだろう。
    ここまで間抜けだと、はっきり言って同情の余地がない。
    ときどき、詐欺被害に遭った人に対して「騙される方も悪い」という残酷な攻撃がなされるが、私は主人公に対して、それと似たような感情しか抱けなかった。

    主人公を応援できない、かといって悪女の側にも魅力はない。
    それだともう、作品についてゆくことは難しい。

    • 8
  2. 評価:2.000 2.0

    何だそのピュアさは

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    家族に取り入り、家族を乗っ取ろうとする男の話。
    とだけ書くと、現実にありそうだが、実際には猛烈な嘘臭さが漂う。

    例えば悪名高い北九州の事件なんかは、ある種の家族乗っ取り事件だが、当然、本来の目的は、金だ。
    そこに、サディズムとか過剰なコントロールへの欲求とか、異常な要素は絡むとしても、極めて現実的な目的がある。
    また、仮にだが、家族を崩壊させることが目的だ、というのも、現実にそんな事件があるかは別として、まだギリギリ理解できる。

    しかし、本作の主人公(?)は、全く違う。
    自身は恵まれない家庭に育ち、幸せな家庭を築くために、他の家族を乗っ取ろう、というのである。

    そんなタコな。

    何だ、そのピュアさは。
    それだけの目的なら、普通に自分の家族を一から作った方が早いだろ。
    他の家族を乗っ取るために、まずターゲットを探し、その隣人になり(そのために家族向けのアパートの一室を借り)、身分を偽り、家族の問題や秘密を把握し、周辺でトラブルを起こし(あるいは助長し)、次にそれを解決し信頼を得て…とかもう、気が遠くなる。
    そのコストとバイタリティーを、婚活に使えよ婚活に。

    まあ、色々書いたが、仮に非現実的な人物像であっても、漫画においては、強引に面白くすることは可能である。
    それがフィクションの強みだ。
    だが本作は、悲しいほどに盛り上がらない。
    それはやはり、漫画としての表現の拙さが最大の理由という他にない。

    • 8
  3. 評価:2.000 2.0

    タイトルが…

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    内容はもう、「因・果・応・報!起・承・転・結!」と呪文でも唱えればそれで終わり、というような代物で、特筆すべき点もないが、大きな破綻もない。
    ただ、それをダラダラ引っ張らず、2話完結でサクッと読めるのは評価点。

    しかしまあ、タイトルはもう少し何とかならなかったのか。
    確かに本編に大したサプライズはないけれど、それにしたって、タイトルの段階で完全にネタバレしているのもどうかと思う。
    最後まで読んで、「ああ、やっぱりね」と感じるのと、「いや、知ってたし」と思うのでは、やはり、だいぶ違う気がする。

    • 8
  4. 評価:2.000 2.0

    そりゃねえぜ

    ネタバレ レビューを表示する

    呪いの指輪を巡るホラー。

    恐怖描写にはなかなか気合が入っていて、その点はよかった。

    が、オチが酷すぎる。
    簡単に言うと、「復讐かと思ったら、無差別だったのだ!」である。
    そりゃねえだろう。
    逆だろう。
    ミステリで考えてみてほしい。
    「無差別に発生していたと思われていた事件に、実はこんな繋がりが!」
    これならわかりますよね。
    ところが本作、そうじゃないんすよ。
    「何かしらの繋がりがあると思われていた事件は、実は無差別だった!」
    そんなタコな。

    誤解しないでほしいのだが、無差別の呪い自体を否定しているわけではない。
    むしろ、個人的にはホラーって無差別の方がしっくりくる。
    しかし、いかにも「真相」がありそうなミステリ的アプローチをしておいて、「無差別だった」をサプライズのように提示するのは、あんまりではなかろうか。

    • 7
  5. 評価:2.000 2.0

    簡単すぎる

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    主人公の主婦二人が、深夜限定の家事代行のサービスをやる、という話。

    まず、漫画の評価とは関係ないけれど、このビジネスの発想自体は面白いと思った(既に存在するサービスなのかは知らないが)。
    私自身、生活サイクルが一般の仕事とずれているせいで、「この店が夜中にやっててくれればな」と感じることが日常だから、特に都市部であれば、こういうビジネスの需要はあるのではないかと思う。
    まあ、安全性の問題とか、色々難しそうではあるが。

    話としては、主婦二人が、家事代行の仕事の中で、パパ活、ティーンエイジャーの妊娠、ネグレクト、DVなど、現代社会の様々な問題に直面することになる。
    展開はテンポがよく、サクサク読めるのはよし。
    だがいかんせん、解決が簡単すぎる。
    当たり前だが、前述の諸問題が、そう易々と一件落着するわけはない。
    このあたり、漫画として一定の落としどころを設定しないといけないのはわかるが、それにしても、という印象は拭えなかった。

    • 7
  6. 評価:2.000 2.0

    後味について

    自分は、後味の悪い作品が好きでもないし、嫌いでもない。
    そこは、どちらにしても評価のポイントではない。
    後味を悪くしてまで描く価値のある何かが、そこにあると感じられたか。
    それだけ。
    その答えが「イエス」だったから、「ミスミソウ」は星を五つつけた。
    本作は、残念ながら、「ノー」だった。
    上手く言えないが、「後味の悪さ」は「結果」であって、それが「目的」になってはいけない気がする。

    • 7
  7. 評価:2.000 2.0

    死神依存症

    両親に先立たれた主人公の少女か、「100人の魂を天国に送れば両親を生き返らせてやる」という死神みたいな男に出会うのだが…という話。

    設定倒れの典型というか、もう少し広げたり掘り下げたり出来なかったのか、というのが正直な感想であった。

    何よりネックなのが、主人公に肩入れしにくい。
    不幸な生い立ちであることには同情するが、怪しげな男に簡単に心を許し、かと思えば「あんたなんかただの殺_人鬼よ!」と啖呵を切った直後に、今度は男が去って行こうとすると背中から抱きつく。
    どんだけ情緒不安定なんだお前は。

    両親を生き返らせることと、自らの倫理観や罪悪感との葛藤、みたいなものをきちんと描くのではなく、孤独に対する漠然とした恐怖や、死神野郎への依存が主人公の行動原理になっているようにしか思えず、まるで応援する気になれなかった。

    • 6
  8. 評価:2.000 2.0

    違和感と嫌悪感

    もう随分と昔の話になるが、高校の頃、オウムの一連の事件に関する本を何冊か読んだ。
    おそらく、オウム真理教という存在にまつわる「なぜ」という問いは、当時の私にとって、なかなか重たいものだったのだろう。

    こういう言い方は何だが、今にして思えば実に馬鹿げた事件だったと思う。
    しかし、その馬鹿げた事件が異様な規模で起きてしまったことが恐ろしいのであって、雑に言えば、それが時代というものであり、人間というものなのだろう。

    「今更」こういう漫画が世に出ることを、別に否定はしない。
    ただ、ペラペラの考察をいかにも深みがあるかのように煽る演出は茶番もいいところで、言葉は悪いが、馬鹿じゃねえの、という感想しか湧かなかった。

    基本的なトーンがコミカルなのも考えもので、私は何かと不謹慎、不謹慎と騒ぐのは嫌いだが、コミカルに描きながらそれが絶望的につまらないので、違和感と嫌悪感だけが募ることになった。

    漫画でオウムのことを知ろうと思うなら、小林よしのりが描いたものを読む方が、百万倍有意義かと思われる。

    • 6
  9. 評価:2.000 2.0

    浅いメタファー

    恋人との結婚を考えている男性が、ある日、自分の父親が河童だということに気づく、という話。

    シュールな設定自体は面白いと思ったし、父が河童だ、とわりにあっさり受け入れる展開のはやさも悪くなかった。
    ただ、私の脳の機能が欠損しているのかもしれないが、感動、というものは全くなかった。

    この作品の河童というのは、人種とか身分とか何でもいいのだけれど、要するに結婚の障害となるもののメタファーとして描かれている、というか、描かれているに過ぎないのだ、と私は解釈した。
    そこに一種の安直さというか、底の浅さが見えてしまった気がした。
    河童まで出して表現したものがそれだけかい、というふうに意地悪く思ってしまった次第である。
    まあ、私は河童が好きなので、河童ナメんな、と思ったのもちょっとある。

    本作を読んだ感想というのは、「上手いこと言った」と得意げにしている人に対して、「いや、そんなに上手くないけどね」と思ってしまうときの感じに似ていた。
    つくづく、自分の性格が悪いと思うけれど。

    • 6
  10. 評価:2.000 2.0

    少年漫画とギャンブル

    「ギャンブル」を描いた漫画、と言われると違和感がある。
    ギャンブル狂の造形が、いわば孫悟空の「オラ、ワクワクしてくっぞ!」的なノリであり、それは、ギャンブルにおける本当の狂気の表現とはかけ離れていると思う。

    また、基本的には「勧善懲悪」的な展開になるのも考えもので、悪に勝たせろとは言わないが、善も悪も「ない」というのが、ギャンブルの核心なのではなかろうか。

    まあ、ギャンブルを題材にした少年漫画、という位置ならば、これくらいでいいのかもしれない。
    ただしギャンブルは本質的に、「少年」のためのものではない。

    • 6
全ての内容:★★☆☆☆ 21 - 30件目/全82件

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