3.0
姫を追う道の上で
「オタサーの姫」がなぜ死んだのか、そして、彼女がどんな人間だったのか、を追いかける形式のゆるいミステリー。
サスペンス的な緊張感や盛り上がりはまるでないのだが、まずまず面白く読めたのは、彼女の秘密を追う過程で、男たちが自らの愚かさに気づいてゆく、という図式が、なかなか上手く決まっていたからだと思う。
ここは、新しかった。
事件の真相には賛否あるだろうが、私はまあ、アリではないかと思う。
ただし、「真相の後」のくだりは、本当に要らないと思うし、作品に余計なケチがついたとしか思えない。
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