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作品レビュー
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11 - 20件目/全92件

  1. 評価:4.000 4.0

    未来なき強み、死に場所を探して

    わずかな余命を宣告された孤独な老人が、ふとしたきっかけから家族の温かみを知るが、その家族が殺され…というところから始まる復讐劇。
    あまりに悲惨な設定に胸が痛むが、だからこそ、老人の凄惨な復讐を全面的に肯定できた面もある。

    また、「引っ張りすぎだろ」という漫画が巷に溢れる中、極めてコンパクトな尺に収めてある点も、個人的には評価ポイントだった。

    主人公はいたって普通の老人である。
    が、復讐というのは多かれ少なかれ、その後の自分の人生をも犠牲にするものだ。
    その意味では、老い先短い人間ほど、復讐に全てを賭けられる、と言えるかもしれない。

    「先のことなど考えない」は若者の専売特許であるように聞こえるが、状況的に考えれば、むしろそれは老人の強みであって、「未来なんかもうねえよ」というのは、ある意味、最強の開き直りである。

    この高齢社会にあって、漫画の読者層だって一定数は高齢化していくわけで、昔に比べて漫画というメディアの対象年齢が広がったことを考えるにつけても、今後、「未来なき強み」を持った老人を主人公に据えた漫画は、増えていくかもしれない。
    「少年」である読者が主人公の「少年」の活躍に胸を躍らせるように、「老人」の読者が主人公の「老人」の生きざまに胸を熱くする時代は、もうすぐそこに迫っているのかもしれない。
    あるいは、その時代はもう、始まっているのか。
    そのうち、「老人漫画」なんてジャンルが出来ちゃったりしてね。

    本作は、あり得ないくらい不幸な物語だが、皮肉なことに、一人の老人が「これ以外にない」というくらいの死に場所を見出だす物語でもある。
    どう死ぬかを見出だすことは、多分、どう生きるかを見出だすことと同じくらい、難しい。
    結末には、確かな救いがあった。
    私には、始めから、老人がどこにもない死に場所を探しているように見えたから。

    • 41
  2. 評価:2.000 2.0

    タイトルでアレルギーを起こす

    ミもフタもないことを言うが、タイトルが嫌だ。
    冗談ではなく、タイトルは大事だ。
    ある意味、その作品を象徴するものだからだ。

    まず、こういう「とりあえずセンセーショナルよね」的なタイトルが私は大嫌いである。
    「私のクラスの生徒が、一晩で24人死にました。」とか(他作品へのとばっちりで申し訳ないが)ね、もうタイトルたけで知性の欠如を感じる。

    次に、「読者に問いかけちゃうわよ」的なタイトルも私は大嫌いである。
    「離婚してもいいですか?」とか(繰り返し、とばっちりで申し訳ないが)ね、お前は誰に聞いてんだ、とイライラする。

    何と本作、その両方を兼ね備えたタイトルである。

    何が「罪ですか?」だ、罪だっつーの、殺_人は罪だっつーの、法治国家ナメんな。
    罪を遂行する覚悟を決めろ、汚れて生きることから目を背けるな、罪を正当化すんな。

    あー、またムカついてきた。
    タイトルがアレルギーを引き起こす。
    もうね、なぜ私がこれを読んだのかがね、謎だよね。

    さて、本編ですけれども、正直、タイトルほどは酷くなかった。
    しかしまあ、これで「殺された」っていうのはいくら何でも無理があるし、被害者は気の毒ではあるけれど、自らの愚かさでもって自分を追い込んだようなところもあり、そこまで同情できなかった。
    そうするとまた、タイトルにムカついてきて、私はただ、絶望するしかなかった。

    • 39
  3. 評価:2.000 2.0

    透けて見える大人の事情?

    霊能力を見込まれて、「死者が通う学校」で教師(でありながら死者たちを成仏させる役割も担う)を務めることになった主人公の話。

    最初に、根拠も何もない陰謀論みたいなものを書いて申し訳ないが、評価が高すぎて、怪しい。
    あまり露骨なことを言うとレビューが消されるような気がするのでやめておくが、【完全独占配信】の謳い文句があって、何か、そういうことなんじゃないの?と勘ぐってしまうくらい、正直、酷かった。

    設定としては悪くないが、展開としては凡庸の一言に尽きる。
    そして、とにかく主人公のキャラが、もう訳がわからない。
    基本線は、愚直なまでに真摯に生徒に向き合う、というキャラなのだろうけれど、いきなり「死者の通う学校」に放り込まれて、校長の「あなたならできる」「あなたの真面目さがいい」とちょっとおだてられただけであっさりその気になっちゃう。
    大丈夫かこいつ。
    変な壺とか買わされるタイプなんじゃないの?と不安になる。
    まあ、百歩譲って順応性の高すぎる善良すぎる人物なのだろう、と思いきや、いじめの果てに殺された生徒の霊と話す中で、突然、復讐の鬼のような形相に変わり、「その恨みを晴らしましょうか。私たちで」などと言い出す。
    あれ?私は何の漫画を読んでたんだっけ?とマジでわからなくなった。
    続いて、誰に教わったわけでもないのに「死導」「狂育的指導」などというパワーワードを振りかざす。
    何なんだお前は。
    しまいには、いじめた生徒たちへの罰として、「生涯、霊の玩具になる」という終わらない悪夢を科す。
    ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムかお前は。

    私の評価と世間の評価が割れることなんかまあ、多々あるし、何の世界でも作品に対する評価というのはそういうものだということは重々承知しているが、いくら何でも、これはおかしい。
    うーん、やっぱり消されるか?このレビュー。

    • 34
  4. 評価:5.000 5.0

    パンドラの箱の底

    (※レビュー訂正)

    大絶賛する気にはなれなかった。
    人に薦める気も起きなかった。
    ただ、心には、残った。

    私は本作を、基本的には「ドラえもん」へのアンチテーゼとして読んだ。
    タコピーのハッピー道具は主人公を何ひとつハッピーにせず、あろうことか「仲直りリボン」は首_吊りに使われ、「ハッピーカメラ」は撲殺の凶器になる。
    主人公の生活や、いじめっ子の家庭環境の描写も陰惨極まりなく、アンチテーゼを超えて「悪意あるパロディ」と言った方がしっくりくるほどだ。
    主人公の名前「しずか」だぞ、おいおい。

    ひとつは、時代かな、と思う。
    いささかネガティブな物言いになるが、「こんなこといいな、できたらいいな」の時代は、終わったのかもしれない。
    よくも悪くも、私たちは知ってしまった。
    人間が便利な道具でハッピーになれるわけではないことを。

    21世紀になってしばらく経って、人間は結構な「こんなこと」が出来るようになったのに、別に対して幸せになれてないじゃん、と。
    残酷ないじめも児童虐待も、戦争と疫病すら、なくなってないじゃん、と。

    主人公は、ハッピー道具に見向きもしない。
    単に「魔法」の存在を信じていないのではない。
    彼女がその身を浸しているのは、仮に魔法があるにせよ、それが自分を幸せにしてくれることはない、という諦観だ。
    彼女の姿は、テクノロジーがもたらすキラキラの未来からはとっくに拒絶された私たちの姿、そのものなのだと思う。

    そしていつの時代も、一番傷ついて生きるのは子どもたちだ。
    子どもには傷つく権利があり、その能力もあるからだ。

    それはそうなんだけど。

    わざわざ作品にする必要、あるのか?
    ずっとそう思いながら、読み続けた。

    でも、最後まで読んで、印象が変わった。
    これはもしかすると、現代を生きる子どもたちへの応援歌なんじゃないか、と。

    現実はこんなに上手くはいかない。
    その批判はわかる。
    「対話」なんてものに大した力はない。
    それもわかる。
    私もそう思う。

    しかし、かつてドラえもんが提示した希望を完全に否定しながらも、本作はきっと、希望を持つこと自体は、捨てられなかったのだろう。
    ドラえもんの否定というパンドラの箱の底に残っていたのが、「伝え合う以外にない」ということだったのだろう。
    その希望の是非はともかく、その希望の見出し方は、私は嫌いではなかった。

    • 25
  5. 評価:1.000 1.0

    お前は、負けたのだ

    まず、復讐、というほどの復讐は、できていないです。
    むしろ、復讐は失敗した、という方が適切かと思われる。
    まあ、タイトルも「復讐することにした」であって「復讐した」ではないから、偽りとは言わないけど…普通、復讐したんだ、と思うだろうよ。
    実体験に基づく、だからなのかもしれないが、スカッとするような復讐劇を期待すると肩透かしを喰らうので、ご注意を。

    妻の不倫の現場に踏み込んだはいいが、相手の男に金がないから慰謝料は取れない、離婚しても親権は妻に取られる。
    まあ、現実はこんなもんだろうな。
    特に解せないのはラストで、子ども二人をろくでもない妻に取られつつ、「あの子たちなら大丈夫」って…何の根拠があるのか知らないが、無理に自分を納得させるような綺麗事には閉口した。
    大丈夫じゃねえよ。

    夫婦の別れに、勝ちも負けもないかもしれない。
    でも、主人公である夫に対して、私は思った。
    お前は、負けたのだ、と。
    妻に、というわけではない。
    強いて言うなら、二人とも負けたのだ、ということになるのかもしれない。
    しかし、いずれにせよ、お前は、負けたのだ。
    それを認めないでいるのは、何か、潔くないと思う。

    その妻を選んだという選択も含めて、自分が失敗したのだ、と認めないことには、本当に終わることも、始まることも、難しい気がするのだが。

    いずれにしても、わざわざ漫画という作品で読む価値を、私は全く感じなかった。
    これなら、ネットの掲示板に転がっている妻や夫の不倫の顛末の方が、不謹慎だが、よほど面白いものが多い。

    • 29
  6. 評価:3.000 3.0

    並んで、向き合って

    あまりに頻繁に広告が流れてきて、「ねえ、何で妻は口をきいてくれないのかな!?何でかな!?」と夫に泣きつかれているような気分になり、「うるせえなあ、読んでやるよ」と読み始めた。
    そして一度読み始めると、さすがに謎、というか疑問が解けるまでは読んじゃうじゃんか。
    似たような読者は多かろう。
    とにかく読ませれば勝ち、という商売と考えるならば、まあ、成功なんじゃないの。
    読んだ私の負けである。

    話の前半(というか大半)は夫の視点で進むので、「なぜ妻が」の疑問とそれに対するストレスを読者は夫と共有することになるのだが、正直「いや、お前が気づいてないだけで妻の側にはずっと不満があって、何かのきっかけで糸が切れたんだろ、どうせ」という予想とも呼べない考えはずっとあり、実際そのとおりの内容なので、話としては別に面白くも何ともない。
    まあ、現実的にはこんなもんだろう。

    ちょっと評価したのは、夫と妻の視点、双方を描くことで、「気づかない」夫の愚かさがわかりやすく描かれている点。
    夫の見ている世界と妻の見ている世界は違うのよ、と。
    こういうケースの典型だが、男って本当にね、馬鹿よね。
    (ちなみに私は男性である。)

    あと、これは本質的には作品に対する評価とは無関係だが、私はこの漫画の夫も妻も嫌いである。
    夫については言うまでもない、シチュエーションだけ見れば同情したくなるが、馬鹿すぎる。
    妻については、何であれ、無視はいけないと私は思う。
    それをやるなら別れなきゃ駄目だ。
    別れないなら向き合うべきだ。
    別れるか、向き合うかだ。

    私は私なりに、何年か夫という立場をやってみて、今つくづく思うのだが、夫婦は、本質的には「向き合う」相手ではないと思う。
    横に並んで、歩んでいく、抽象的な言い方になるが、お互いを見るのではなく、二人で並んで、何かを見る。
    二人で見るその景色が、世界が、あまりずれていないならば、多分、わりに上手くいっている夫婦なのだろう。
    (この漫画の夫婦はそれがずれまくっている。)
    ただ、向き合わないといけない瞬間というのは、どこかで来る。
    そういうときに、逃げちゃいけないんじゃないかな。
    少なくとも、一度は愛した相手ならばね。

    • 26
  7. 評価:2.000 2.0

    お前は私のキャパを超えている

    マッチングアプリで出会った女の子に即日実家に誘われ、ホイホイ着いていく。
    その実家の村への道すがら、「この先命の保証なし」という立て札があるのに「あんな注意書き本当に存在するんだな」で流す。
    村の入り口がまるで刑務所だと感じながらもスイスイ入ってゆく。
    「景観保存地区」だからと、バッグにスマホに鍵に時計、全て取り上げられて平然としている。
    マッチング彼女に胸を押しつけられただけで「まあいっか」とリセットされる。
    この全てが、冒頭の第一話で提示される主人公の姿である。

    駄目だ。
    お前はいくら何でも私のキャパを超えている。

    まあ、一話でレビューを書くのも失礼だから、それなりに読み進めてはみたけれど、共感できるとかできないとかそういうレベルではない主人公の馬鹿さ加減をリカバリーできる要素は、特になかった。

    • 27
  8. 評価:4.000 4.0

    振り回されるだけのミステリ

    はっきり言って、この設定はずるいと思う。
    遺書が深読みやら裏読みやらいくらでも出来てしまうものである以上、後づけでいくらでも話が作れてしまうからである。
    その上、遺書は活字で書かれているわけで、偽造・捏造可能となると、そもそも遺書が本人によって書かれたものではないかもしれないとか、自殺ですらないかもしれないとか、そういうレベルのことまで何でもありになってくる。
    おそらく、連載開始時点ではそれほど今後の展開が緻密に練られていたわけではないだろう、という気がする。
    別にそれ自体を非難する気もないのだが、ここまで何でもありだと、読者に「推理」の余地というものがほとんどない。
    つまり本作は、「考えるだけ無駄」なミステリなのであり、それはもう、ミステリ漫画としては致命的だと思う。

    ただ、こんなこと言っておいて何だけれど、面白かった。
    プロットとしては変化がなく、三十人くらいの生徒たちがただただ自らに宛てられた遺書を公開していく、というだけの内容、ほとんど「何も起きていない」といっていい話であるにも関わらず、私は読むのを止められなかった。
    「彼女に何が起こったのか」という謎の一点でここまで引っ張れるのは、それなりに作品に力があるということなのだろう。
    また、「こういう系」の作品は、往々にして人が死にまくったり、人間離れしたサイコ学生が出てきたり、何かと「起こりすぎる」ことで興が削がれるが、そういうことがなかったのも、ポイントが高かったのかもしれない。
    要するに、「何も起きない」ということが、奏功したのかとも思われる。
    そう考えてみると、この「やったもん勝ち」のずるい設定を考案した時点で、本作はある部分、既に成功していたのかもしれない。

    読者の推理に対して排他的である、というミステリとしての致命傷を負っている作品ではあるが、「推理を楽しむ」ミステリではなく、「ただ振り回されるだけのミステリ」として、私はそれなりに楽しんだ。
    それを邪道と呼ぶかどうかは、微妙なところなのだけれど。

    • 25
  9. 評価:5.000 5.0

    全ての先達を過去にする

    凄すぎる。
    どんな賛辞も追いつかないくらい、凄すぎる。

    まず、冒頭のシーンから思った。
    「これ、映画だ」と。
    カット(漫画で言えばコマ、ということになるが)のひとつひとつが端正で美しく、それにいたく感心した。
    物語の内容以前にこのカットの飛び抜けた技術が、作品を根本で支えている。

    ストーリーの骨子は、タイムリープと「寄生獣」的な入れ替わり、いずれも決して目新しいものではないのだが、圧倒的な完成度が、全ての類似作品を単なる過去にしている。
    「ループものは腐るほどあったかもしれないけど、これより面白いループもの、あった?」とでも言わんばかりの勢いである。
    こちらとしては、「いいえ、ありませんでした、すみませんでした!」と言うしかない。

    とにかく巧妙に計算され尽くした作品で、ループの設定ひとつとっても、抜群に上手い。
    「ループもの」の弱点のひとつは、主人公(たち)が死んでも「どうせループしたら生き返りますんやろ」という緊張感の欠如なのだが、「ループして戻る地点の時間が徐々に遅くなる」というシンプルな仕掛けで、ループものの宿命を完璧に回避しつつ、見事な緊迫感を生んでいる。
    こんなのは一例に過ぎず、全編に渡って、魅力的なギミックが満ち溢れている。

    ストーリーの作り込みの緻密さも尋常ではなく、マジで作者の頭の中どうなってんだ、というレベルである。
    ただ、謎があまりに重層的であるが故に、読者としては「わからない」という状態がかなり長く続く。
    作品に隠された真意やメッセージがわからない、ということではなく、真相や黒幕がわからない、ということですらなく、ただただ、今何が起きているのかが、圧倒的にわからない。
    何が凄いって、「わからないのに滅法面白い」ということだ。
    張り巡らされた膨大な伏線を綺麗に回収し、ちゃんと「わかる」ところに着地させるのも大したものだが、むしろ「わからない」道中において圧倒的に楽しませてしまう技量、力量に舌を巻いた。

    ストーリー的にも、画としても、毎回毎回見せ場がある、というか後半なんてもう、見せ場しかない。

    これ、連載で読まなくてよかったー。
    一週間待ちきれなくて、多大なストレスになっていたと思う。

    いやー参った。
    本当に参った。
    こんなに凄い漫画、そうあるものではない。

    • 23
  10. 評価:2.000 2.0

    誰も彼もがどうかしている

    まあ不倫ものだけど、何かもう、登場人物たちがあまりにぶっ飛んでいて、ついていけなかった。
    性格が悪いとか、変わり者とか、そういうレベルではなく、ほとんど異常者である。

    【異常者①主人公の夫の不倫相手】
    シングルマザー、職業は弁護士。
    夫が妻(主人公)を裏切る瞬間がたまらないわ、というようなトチ狂った恋愛観を持つ悪徳女。
    客がたくさんいるレストランで「早く奥さんと別れてよ!」と怒鳴り散らすなど、情緒不安定な側面も持つ。
    だいたい、こんな、すぐに我を失うようなヒステリックな人間に、弁護士が務まるのか?

    【異常者②主人公の夫】
    異常者①と不倫中の銀行マン。
    結婚した当初は優しかったが、仕事のストレスから豹変していく。
    けなげに夫を慕う主人公に対して、結婚記念日には床に現金をばらまき、「好きなものでも買うといい」と言い放つ。
    お前はおぼっちゃまくんか。
    どうしてそうなるんだというレベルで人格を破綻させている。

    【異常者③主人公】
    夫が上記のようなサイコぶりを発揮しているにも関わらず、あくまで夫を迷いなく愛している、と書くとまともそうだが、いくら何でも度が過ぎている。
    夫が食卓で妻の方を見ようともせず、ずっとスマホをいじっているのに、「今日は久しぶりに夫と夕食だえへへへ」と喜ぶなど、常人よりIQが大幅に欠落しているのではないかというレベルで幸福のハードルが低すぎる。

    【異常者④主人公の幼馴染】
    本来であれば白馬の王子様的な位置づけのはずのこいつがとにかく一番ヤバい。
    主人公が苦しんでいると見るや、ソッコーで夫の不倫現場の写真を撮って主人公に見せるというバイタリティーの持ち主だが、主人公の弱みにつけこんであわよくば、というような狙いがなく、「花ちゃんをいじめるやつは許さない」というティーンエイジャー未満の正義感で動いている。
    主人公を救うというより、もはや夫とその不倫相手を陥れることが目的化している感があり、とにかく不気味すぎる。

    あれ?
    何かちょっと面白そうな感じになってしまった。
    まあいいか、それはそれで。

    • 24
ネタバレあり:全ての評価 11 - 20件目/全92件

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