【ネタバレあり】[小説]断罪の微笑のレビューと感想

何の咎もないヒロインがかなりひどい目に遭うので、彼女のハッピーエンドが見られるまではと思い、最後まで読みました。漫画の方もあるので、そちらも絵が綺麗で楽しいです。

ヒロインが結構不遇で酷い目にあうので、前半は読んでいて辛いですが、後半になってヒーローの想いが溢れてくると、これまでの想いが報われます。最後はハッピーエンドでヒロインが救われて良かったです。

全体的に物悲しい雰囲気が流れる作品ですが、身代わりでやってきたヒロインを見抜けずに呪いをかけてしまうヒーローが切ないですね。ヒロインを敵国に差し出しておきながら、実は物凄く執着しているという破綻した愛の姉が怖すぎます。

漫画で読んで

漫画も出てるのでまずそちらを読み、小説の方がこの広大な物語には合ってると思い小説版読み始めました。双子が不吉という時代、本当にあったんですよね。特に王族。現実にも双子が断罪された事は歴史上の事実。この小説は、片方がずっと隠されていた。もう1人は、性格が歪んでS路線まっしぐら、そして捕らえられた敵国の王子。ライラは彼に一目惚れし、不当な扱いを受ける彼を助け出そうとするが双子の片割れにメチャクチャにされる。王子の復讐が始まった時、ライラは姉妹を逃すために自分が囮になり、初恋の王子に不当な扱いを強いられる。結構複雑すぎて混乱もするが漫画をさっと読んでこちらを読みだすとすんなり理解できるし、逆に漫画だと疑問でしかなかったところがクリアになって良い。

濃いめな内容。

己を悪女な双子の妹と偽り、ヒロインは妹を反乱から逃がします。捕らえられたヒロインは、ヒーローに官能の限りを教え込まれてしまいます。ヒーローは妹の方に因縁があるのですが、姉と入れ替わっているとは知らず…
Ｈなシーンはかなり濃厚でした。虐げられる？系が好きな方は是非。最後はもちろん愛情たっぷりです！

読んでいてハラハラしてしまいました。文章は好きな作者さんなのでいつも読んでいます。ソーニャらしい作品です。

マレイカの狂気は異常でしたが、父王のせいなので最終的には不憫になりました。

違和感があったのは、ヒーロー。

ヒロインに施してしまった呪術は、ヒロインの命を削るもの。勘違いしていたとはいえ自分のしでかしたことに後悔するヒーローですが、何とかするといいながら、実際に動いている様子は見えない。呪術の真実を知った翌日も普段通りに政務してる。部下に命じて調べている様子もなし。偶然老婆のことが知れたいいけどさ、それも不自然な勘というか。

のんびりと、呪術がヒロインを蝕んでいる間も、ずっとエッチしてるしw もっと必死になってヒロインを救おうとしている姿が見たかった。

歪んだ愛

ヒーローもヒロインの妹も歪んでる。そのためヒロインは最初からかなりかわいそうです。
ソーニャらしくて楽しめました。

読み応えありー

序盤から、中々の濃い内容です。タイトルの断罪の微笑とは、王家に伝わる呪詛のこと。古い云い伝えによりその呪詛を復讐のため、自分を苦しめた非道な王女に施し、自分の意のままに操り凌辱の限りをつくす。ただ、その相手が憎い王女ではなく、王女の双子の姉で、かつて捕虜のなっていた自分を支えてくれたその人だった。
呪詛を施されたら最後、死に至るということが分かり、死なせないため、その術を手に入れるため力の限り奮闘する。
何とかハッピーエンドでよかったんだけど、間違えられた姉に対する仕打ちが酷すぎで、引きました。

ソーニャさんらしい作品です。ヒロインは幸薄く、身代わりとして事情を知らないヒーローに復讐され虐げられますが最後はハッピーエンドで本当に良かったです。