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碁という渋いテーマでありながら主人公の成長や勝利などジャンプ王道の少年漫画の路線に見事にまとめあげているのがすごい。この漫画の肝となる面白いところは、個人的には主人公・ヒカルの成長だと思っています。初めは碁のことなど何も知らなかったヒカルが天才棋士・藤原佐為の幽霊と出会うことで物語はスタートします。石を持てない佐為の代わりに碁を打つことで不思議な強さを持った少年として認識されていくヒカルですが、自分で碁を打ち出したヒカルの強さの成長、そしてある変化によって訪れる、碁を打つ精神の成長がなんとも面白く、心を打ち、ワクワクさせます。作画・小畑健さんの細部にこだわった描写は風景、人物、碁石におけるまでリアリティーを生み光っていますし、シリアスシーンとのギャップを生み出す日常シーンの程よいゆるさは原作・ほったゆみさんの味もありバランスが良いです
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