2.0
まず、この漫画は基本的に悲劇的です。
トキメキとか胸キュン要素を期待して読むものではないです。
そして主人公がすごく悲劇のヒロイン感を出していますが、いちばん悲劇的なのは断トツで主人公の元彼です。
はじめは幼なさや不器用さで主人公を傷付けてしまいますが、葛藤と成長を繰り返しどんどん魅力的になっていきます。
それなのにどんどん元彼が報われない展開になっていく…。
それに対し、主人公は臆病で控えめな子かと思いきや急に大胆になったり、無神経な言動で元彼を傷付けたり、成長どころか新しい彼に夢中になればなるほど周りが見えなくなってます。
主人公に起こる悲劇はその無神経さが原因だと思うんですが、特に主人公がそのことに気付いたり反省したりする場面はありません。
なので主人公が必死になったり涙を流したりしていても自分で蒔いた種だなと思ってしまうのです。
更にその悲劇の一方で、彼氏とはどんどん絆が深まっていく…。
また、元彼と新しい彼氏との三角関係を描いた第一部から一転し、第二部は急激に現実味のないサスペンス展開になっていきます。
読めば読むほど望んでいるのと違う方向へ進んでいき、コレジャナイ感に拍車がかかる一方。
もし、この漫画が元彼目線で「幼さや不器用さゆえに彼女を傷付けて手放してしまった少年が、彼女との再会を皮切りに悲劇に見舞われながらも成長し、新しい恋を見つけ幸せになっていく」という筋書きだったら、多分ものすごく熱中して読んでいたと思います。
元彼にいい展開があることを願って単行本の11巻まで読みましたがもう限界です。
今後読むことはないです。
ほかのレビューにもありましたが、絵はとてもキレイだったのと元彼の魅力的な成長で私も★2つです。
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