5.0
私が少年法に反対な理由について
この物語を読んで、誰が加害者だった兄を責められるだろうか
幼い頃に凄まじい心の傷となる経験をした
こんな深い心の傷を背負い、こんなにも長い間、罪にさいなまれている
でも、知る事ができれば…
この物語の様にどんなに隠そうが、世間に隠す事は出来ない
本人どころか、その家族までもが、たとえばれなくとも告白しなければという罪悪感で苦しみ抜く
これを読む限り、一番悪いのは、発端を作った変質者という事になってしまう
でも、その人間にも地獄の様な幼少時代があったとしたら?
皆が皆とは言えないと思う
この話よりもっと、許し難い少年犯罪がある
でも、元をたどったらキリがないのではないかとも思う
そんな悪循環を断ち切るためにも、少年犯罪を犯した親や、環境、社会全体を改善するためにも、沈黙という事は罪に値すると思った
どれだけ幼い心が他者の手で奇妙にねじ曲がるかを、そろそろ正視すべきだと思った
犯罪を犯した子の過去を隠す事は、その子の哀しい悲惨な過去を無駄にすることだとも思った
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