3.0
ブランシュは「呪われた子」として虐げられて育てられ、借金のかたとしてセルビー伯爵家からファーマー公爵家に嫁いできた
ビクター・デル・ファーマー公爵は母と妹の命を奪ったと噂され、冷酷無慈悲と有名な悪魔公爵と恐れられている…そんな男に嫁がされると聞き、ブランシュはいよいよ死を覚悟します
白い髪と肌で赤い瞳の女性は「呪われた子」と忌み嫌われ、大きくなることすら難しい程皆から不当な扱いを受けている国…最初は公爵からも子供を産むための女として扱われてしまいそうになります
しかし、初夜、身体中の痣を見て、公爵は自らの見識の間違いに気がつき、彼女を抱きませんでした
そこから、ブランシュとビクターの愛が育ち始めます
ビクターは母と妹を不慮の事故で亡くしたものの、それが己の力の暴走であったため、大切な存在を作ることに恐怖があり、殻に閉じこもっていただけだったのです
ブランシュもまた、生家で味方だと思っていた優しい兄から、バカにされ不幸を願われていたと知り、ブランシュが幸せを感じてると知って命を狙われたりします(兄自身も不貞の子であり、実の両親を心から忌み嫌い、両親を蹴落としてでもそれを足場に権力にしがみつく程歪められた不幸な人でもある)
そんなギクシャクした二人の間に、ビクターの友人であるクロード次期侯爵がヘラヘラっと入ると、嫉妬を煽ったり、ピアノを教えたり、過去を共有したりと、なかなかに良い仕事っぷりで…
クロードの活躍(?)もあり、誤解が解け、互いの心が少しずつ和らぐと共に、ブランシュとビクターはお互いに温かくかけがえない存在だと感じていくのです(恋愛自体は最後までプラトニックな感じですがw)
実は、ブランシュは「呪われた子」ではなく、まさかの「聖女」!!しかもピアノの調べで人を癒す…まさかの傷が跡形なく治るって描写は、魔法も魔物もいる世界とはいえ、びっくりですw
この物語、メインは傷ついた二人が癒され、人として大切な心を取り戻していくヒューマンドラマであり、気持ちいいまでにゴミクズカスである伯爵家の断罪劇…最後はしっかりザマァでき、スッキリ?しますw
ついでにブランシュの汚名も、王家への不信も晴れましたw
何を楽しみに読んだらいいの?と思いつつ、なんとなくほぼ完結まで読み切って思うのは、絵がずっと下手だったな…です
けど、面白かったです!作者様方ありがとうございました♪
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