タイトルでアレルギーを起こす
ミもフタもないことを言うが、タイトルが嫌だ。
冗談ではなく、タイトルは大事だ。
ある意味、その作品を象徴するものだからだ。
まず、こういう「とりあえずセンセーショナルよね」的なタイトルが私は大嫌いである。
「私のクラスの生徒が、一晩で24人死にました。」とか(他作品へのとばっちりで申し訳ないが)ね、もうタイトルたけで知性の欠如を感じる。
次に、「読者に問いかけちゃうわよ」的なタイトルも私は大嫌いである。
「離婚してもいいですか?」とか(繰り返し、とばっちりで申し訳ないが)ね、お前は誰に聞いてんだ、とイライラする。
何と本作、その両方を兼ね備えたタイトルである。
何が「罪ですか?」だ、罪だっつーの、殺_人は罪だっつーの、法治国家ナメんな。
罪を遂行する覚悟を決めろ、汚れて生きることから目を背けるな、罪を正当化すんな。
あー、またムカついてきた。
タイトルがアレルギーを引き起こす。
もうね、なぜ私がこれを読んだのかがね、謎だよね。
さて、本編ですけれども、正直、タイトルほどは酷くなかった。
しかしまあ、これで「殺された」っていうのはいくら何でも無理があるし、被害者は気の毒ではあるけれど、自らの愚かさでもって自分を追い込んだようなところもあり、そこまで同情できなかった。
そうするとまた、タイトルにムカついてきて、私はただ、絶望するしかなかった。
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2.0