4.0
恋愛というよりもサスペンス
「ようこそハリネズミの国へ」だったか、通称ハリネズなる乙女ゲームの世界に転生した話
主人公の聖女ネルラ
悪役令嬢ラビィ(漫画としてはこっちが主人公)
どのルート進んでも鬱展開のほぼバッドエンド
そもそも、ほとんどの攻略対象とは結ばれないという、トンデモ乙女ゲーム
これまた設定だけが凝りに凝っていて、でも実際にプレイしててもほぼ関係してこない
聖女がどうして聖女なのか、聖女が何をするのかすら謎だったりする
悪役令嬢ラビィも、ゲームとしてはたぶんあまり出てこない(学園でクラスすら同じでないという)
ゲームが始まるまでに、悪役令嬢の役割はほとんど終わっているというまさかの内容だったりする
よくあるエセ聖女ではなく、本当に聖女なネルラ
聖女は「隷従の魔法」という自分よりも魔力の低い人間を操る力を持つ(ゲームには出てこない)
聖女とは名ばかりで、実はおっさんもいたという衝撃の事実も発覚する(ゲームには出てこない)
聖女は平民からしか現れず、実は王家に都合よく人間を操るためのドレイのような存在
平民出身のネルラが、貴族になるための踏み台にされたのが悪役令嬢ラビィ
隷従の魔法をかけられ、メイドのネルラを強制的にイジメさせられる
そこで健気に振る舞いラビィのことも見捨てない殊勝な少女としてラビィの家族に気に入られ、そのコネで貴族の養子にしてもらったネルラ
この辺りまでで悪役としての役割がほぼ完了しているため、隷従の魔法がある日解けたラビィがわりと自由にしていてもネルラはあまり干渉してこない
貴族の養子となったネルラが学園にやってくるあたりからゲームスタートぽいので、ここまでがすべて前日譚と設定のみの話
ほぼ全ルート攻略対象と結ばれすらしないとか誰得のゲームなんだか笑
恋愛要素はほぼ皆無に等しく、完全なるサスペンスだと思えばけっこう楽しい
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