3.0
完結まで読みました。
過去に男達にレイ○されたトラウマを抱える和穂。男性の前で笑顔を見せる事も出来ないほど男性に対し恐怖心を持っていたが、友人の紹介で知り合った航はそんな和穂を受け入れ大切にしてくれた。心では愛する航と繋がりたいと思っても和穂はここぞという時に過呼吸になり身体を繋げられない。そんな和穂を航は受け止めてくれていると思っていたが、、。航は広島に帰省した同窓会で同級生、未耶のアプローチに流され一夜限りの浮気をしてしまう。遠い広島での出来事、その場限りとたかを括っていたのか。しかしそれは悪夢の始まりだった。航に執着する未耶が東京に越して来てストーカーのようにあちこちに姿を現し航に体の関係を迫ってくるようになったのだ。その度に流され関係を持ってしまう航。終いには和穂に近付き巧みに心を開かせ手首の傷(リストカットの傷跡)についても聞き出す。未耶も男性から虐げられてきた経験があるのに同じく性被害者の和穂の幸せを平気で壊そうと次々と仕掛けてくる神経が普通ではない。しかし一番最悪なのは、傷つけたくないと和穂を大切にしている顔をしながら事実を隠し続け裏では何度も未耶を抱く航です。流されるから相手もつけ上がる。毎回まんまと未耶の策にハマり、最終的には行為中に未耶の名前を呼ぶ声まで和穂に聞かせて和穂はリストカットしてしまう。最終的に和穂が航を許し、受け入れ、トラウマを克服して妊娠、未耶も同棲するほど心を許せる相手を見つける。そしてハッピーエンドかと思いきや衝撃のラスト。ショッピングセンターで幸せそうな2人を見かけた未耶がブツブツと呟きながら包丁片手に仁王立ちになり、次のシーンは血の付いた包丁と流れる血と割れたスマホの画面(航の写真にヒビが)、で、終わり。
誰が負傷したかは不明。未耶が幸せそうな2人の前で自殺未遂、の可能性は低そうなので航が刺された可能性が高いと思います。目撃者も多く、未耶は犯罪者となるでしょう。トラウマを抱えた人間はそう簡単には変われない、そう簡単には幸せになれない、他人を傷つけた人間(刺されたのが航なら和穂を裏切った航と未耶の2人)は幸せになれない、というお話し(❓)だったのでしょうか?
結末がはっきりしないので何だかモヤモヤが残ります。和穂サイドで読んでいてずっと辛かったので、とにかく和穂とお腹の子には幸せになって欲しいです。
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