5.0
「まかないさん」でよかったのかな
舞妓さんを「芸能人」と考えると、16歳でも親元離れて頑張れるっていうのは、まあ理解できる。でも、舞妓になり損ねて、16歳で屋形のまかないさんっていうのは、如何なものでしょう。初めから「屋形のまかないさん」になりたくて京都に来たのなら、それはそれで構わない。けれども、成り行き+みんなに必要とされたからという理由で「まかないさん」を続けているのだとしたら、キヨの人生寂しすぎる。
勿論、キヨはまかないさんの仕事に一生懸命。みんなが(特にすーちゃんが)気張れるように、文句も言わず台所を回している。少女・女性漫画なら、すーちゃんに対しての妬み嫉みで、ドロドロになりそうなところだけれど、そんな気配全然なく、本当に働き者で、心優しいキヨちゃんです。さすが少年漫画、理想の女の子たちを描いてらっしゃいますね〜。ところで、キヨちゃんの故郷は青森というとことですが、どーも津軽と南部をごっちゃにしている感があります。犬猿の仲とまではいきませんが、この二つの地域、今でもさりげなくマウントを取り合う仲なので、ご注意を。
必要とされるからこそ、生き甲斐が生まれ、人生が変わっていく…キヨの人生は、まさに必要とされたことによって、予定外の方向に進み、花開こうとしているのかもしれません。花街の流儀を学びつつ、キヨが着実に成長していく姿を応援するのもまた一興、星5でお薦めです。
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