4.0
悪意と無関心の狭間
ひばりという女子中学生を軸に、周りの人間たちの内面がモノローグで綴られていきます。
嫌でも目立ってしまう彼女のことを、皆が気にしている。ある者は悪意をもって、ある者は嫉妬をもって、ある人は下心をもって、ある者は興味を持って。
ひばり自身含めて、一歩踏み出して、内面を声に出せば何かが変わるかもしれないものの、その一歩を自分可愛さや諦念やプライドやコンプレックスが邪魔をする……リアルすぎて身を切られるようなじれったさで、終盤まで読みました。
ひばりと関わるのが自分だったらどうするか、というのを考えさせられます。
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