みんなのレビューと感想「ANGE(アンジュ)～地雷原の天使～」（ネタバレ非表示）

一人として同じ人はおらず、一人ひとり違ってあたりまえなのに、思想の違いや民族、人種の違いをお互いに受け入れられず絶望的な殺戮を人はなぜ繰り返してしまうなか。憎しみの連鎖をたちきれない人間の業と哀しみをかんじました。

もんでん作品は人の心のうちを鋭く切なく描いていて、引き込まれます。この作品も紛争地域に様々な立場で生きる人間の有り様をしっかりと描いていていて、心をわしづかみにされました。

複雑

ネタバレ レビューを表示する

もんでん先生の作品買いです
Hな作品もいいし、
世俗的な作品もいいけど、
たまには、この作品のような社会的な考えさせられるのも秀逸です。
1作品目は ただ新しい生命が尊くて 感動しました。
2作品目は 刹那的な戦いの中で生まれた愛だから、ラストは主人公に幸せになってほしかった…と、読んでから 哀しくなりました。

もんでん先生の作品は ラストまで気が抜けないです。。。

心象表現が秀逸。

この作家さんの作品が好きです。
なんていうんだろうな、人間の内面、心の奥深くにあるものを静かに見つめることができる人にはとてもよく理解、共感できるような心象表現が秀逸、単純に表情だったり、言葉はなく描かれる間のようなものであったり…
とにかくひきこまれます、すごくいい。
試し読みのみですが、きっと購入してしまうと、思います。まいったな(笑)

深い

もんでん作品には『エロスの種子』から入りましたが、とにかく他のマンガ家さんとは格が違うと思って驚いて、こういう他の作品もいま読んでいます。
どんなに哀しく残酷な物語でも、何か心が洗われるような気がするのは不思議です。
「アンジュ」のラストで示された世界観に驚き、そういう考え方なら納得できる！と思いました。「KOSOVO」は救いのないラストに泣きましたが、なぜかハサンとフラカがいつか天国で再会する絵が目に浮かびました。
これだけ描くのにどんなに取材なさったんだろうなと思うと、心がふるえます。

もんでんあきこ先生のループにハマってます

ネタバレ レビューを表示する

もんでんあきこ先生のループにハマり中です。
エロスの種子から雪人・ナギと嵐・女衒夜話・THE BEST愛しみ深くと、この作品を読んでいます。

この作品も考えさせられました。
海外の戦争が舞台ですが、国内紛争や民族間の戦争から子ども兵士などのお話が、苦手な方は少々辛いかもしれません。私は、あきこ先生のお話が不思議とすんなり入り、読んでしまいます。
ただ主人公のエンドが悲しかったです。
ハッピーエンドで終わってほしかった…

視えてしまうお話

ネタバレ レビューを表示する

人ならざるモノが視えてしまう2人のお話。
ただ物語はそれに焦点を当てたものではなく（個人的な解釈としては生死を分かつような極限状態に長く晒された人間が見る一種の逃避を兼ねた幻影かなと思う）戦渦の中の欲望。
産まれてくる命は美しくて尊いのに壁一枚向こうではその命を奪い合う矛盾を描いてる。中谷ドクターが最後に「俺たちは免疫細胞みたいなもの」と言っていたことに妙に納得。変に正義感を持ったり、精神論や極論をぶつけたりせずに上手く例えたのは実際の誰かの言葉を引用したんだろうか？と思った。
面白いとか興味深いとかで片付けられる作品ではない。教科書に載せるのは無理でも夏休みの読書課題にどうかな。

胸が痛くなる

紛争地域のニュースを見ても画面越しの映像には苦労する人々に同情はしても、どこか遠いところの他人事としか捉えていませんでした。
読み進むうちに何故か感情移入してしまい、辛くなってしまいました。
戦火の中で生まれて生きていく子どもたちには明日をどう生き抜くかが未来。将来の夢を思い描くことができるって幸せなことなんですね。

戦う理由

ネタバレ レビューを表示する

戦争を医師の立場から見ている作品で、もしかしたらこんな事が、本当にあるかもしれないと思わせる内容に、作者の力を感じます。
戦争はダメだと思うが、戦地で生まれた子供達は、それが当たり前の世界で育つ。教育が必要な事や、事情を考える理解するきっかけになると思います。

剥き出しの感情

それぞれに主張があるのは解る。
だから、それぞれを冷静に描写することの大切さも。
だけど、そこで完結は少し投げっぱなしな感が否めない。
故に救いのない話になってしまっているように思えました。
着地点をもう少し工夫して欲しかったなと思います。

まだ触りしか呼んでいませんが、今ウクライナで戦争が起こっているからこそこういう作品を読んでみたいと思いました。
もちろんこの作者の作品が好きだということもありますが。
本当は戦地の人に読んで欲しい。
ロシアの人に、プーチンに読んで欲しい。
戦争の悲しさをわかって欲しい。