【ネタバレあり】なみだ枯れるなのレビューと感想（3ページ目）

泣いた

まず絵が綺麗ですね。
それが余計にマヤの可哀想な雰囲気が
引き立っているように感じます。
もうマヤが可哀想で可哀想で。
はやくくっついて助け出してあげて!と
何度思ったことか…。
お義父さんのキャラがまた素敵です(笑)。
ハッピーエンドで本当によかった!

オメガバースでは珍しく明治時代を背景にしている物語でした。
タイトルと表紙で切ない内容なのはわかりましたが、ハッピーエンドでなかったら嫌だなと思いレビューを参考にしてから読みました。
マヤの生い立ちや置かれる環境がとても読んでいた辛い部分もありましたが、セイジと出会うことで少しずつ希望を持っていく姿に感動しました。

時代背景をうまく使っている作品

オメガバースですが、現代作品ではなく、明治時代を背景にしてるところが特徴的。
見世物小屋など、ちょっと江戸川乱歩的な雰囲気もあります。
オメガを「サカリ」と呼ぶなど、時代背景に合わせた作りで面白い一方、アルファの存在に関する説明が希薄だったかな…という気もしました。

はっきり言おう、切ないであると！

自分の価値を何だと思ってるのか！
本人だけではなくて、周りもだヨ！
人は自分の価値について模索して悩み、そして進んで行く。
アア～こんなときに最高の人間に導かれたら幸せなんだろうかぁとヒシヒシ感じました。
つまり、彼は涙を枯らしてこれかはら！幸せに！なれるんだ！
涙が枯れるほど泣いてるのではなくて、泣く必要がない！だって幸せになれるんだもの。

いいお話でした。
エロチックなシーンはほぼありませんが、純粋な恋にキュンとしました。

マヤが殴られたり足蹴にされたりと、見世物小屋のオッチャンには「キーっ！！(`へ´*)」ってなりましたけど、悪役としてはいい仕事をしていると思います。

セイジも、本物の家柄が良い人特有の偏見のない素敵な男子で、その父もナイスな人でした。

できることなら、ラストの続きで、子供誕生のお話を読みたいなぁと思いました。
きっと父が面白いことになるんだろうなっと期待が膨らんでしまいました。

人と違うというだけで蔑んだり酷い扱いをする、どの時代にもあることなんですよね。見た目やΩというだけで酷い扱いを受け続けているマヤ、征爾に出会えて恋を知って大切にしてもらえて本当に良かった！マヤは純粋で可愛い。征爾は格好よすぎです！征爾のお父さんも良いキャラで、最高です。