ちゅちゅぴよさんの投稿一覧

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1 - 10件目/全29件
  1. 評価:5.000 5.0

    一人でも多くの人が、勇気を持てますように

    今流行りの「虐待されて自己肯定感の低い、トラウマ持ちの女性の再生物語」。
    この作品の良いところは、「過去」のトラウマ描写と「今」の背景や装飾の美麗さのバランスが絶妙なところ。「ルシア」も同じ系統かな。

    実家の中ではホントに酷い目に遭ってきて、死地に飛び込むも同然で初めて「外」に出されて、でも「外」は実家なんかよりはるかに優しい場所で、だから怯えながらも手を伸ばす…
    こういうストーリーがこんなにウケるのは、それだけ家族に傷つけられてきた女性が多いんだろうなって思う。
    そうして、救いを求めている女性も、今もきっといるんだろうな…

    ヒロインにイライラする人もいるだろうけど、ホントにこんなんだから。
    ホントに怖いんだから。
    誰かがそばにいて支えてくれてさえ、怖いんだから。
    家族の虐待って本当に罪深いんだよ。まっさらな人格の土台に、いきなり「恐怖」や「不信」をインストールしてしまうんだから。他のアプリを全てその上に入れていくんだから、そう簡単に消せないんだよ。
    それでも、怖がりながらも何とか自分を変えようとする、その姿が愛おしい。
    そして、美人でも何でもない、むしろ泥臭くもがくその姿をこそ、愛してほしいと思うんだけどね。

    韓国発と聞いて納得。
    隣国だけあって、やっぱりそういう悪いところも日本と韓国って似てるんだよね。
    この物語に触れた人が、どの国の人であれ勇気を得てほしい、怖くても一歩を踏み出してほしいと、心から願っている。

    • 818
  2. 評価:5.000 5.0

    女性だけでなく

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    男性にも読んでほしいけど、こういうのって意外と読みたがらないんだよね…エロもグロもスプラッタもゾンビも大丈夫なのに、こういうリアルな(それでも描写は相当やわらかい)ものは逃げるって謎。
    女性には早い時期に読んでほしい。内容が全部分からなくてもいいから、義務教育で配布してほしいくらいだ。

    特に印象的だったのが、体調が悪いのを無視して、何もせずに悪化させて亡くなってしまったことを、「天寿を全うしたとは思えない」と言わせたこと。
    確かに、先行き不安で、人生を早く終わらせたいと思う人もいるだろう。
    でも、職場に妊婦がいるのに風疹の予防接種を頑なに拒んだだけでなく、「もし移って障害が出たらそれがその子の運命だったんだよ」と言い放った男性には、ぜひこれを叩きつけたいと思った。
    方法があるのに何もしないのは、犯罪と同じことじゃないのか、と。

    妊婦の回は言わずもがなだけど、どの回も刺さる。

    • 30
  3. 評価:2.000 2.0

    前のを消して書き直します

    最新話、会長とのご対面まで読みました。
    で、まぁ大方の予想通りの展開なんですが、どうしても一言言いたい。
    「所詮は権力者頼みですか?」って。

    水戸黄門的な勧善懲悪ってスカッとするよね。
    でも、それはつまり、「正しい志と権力を持つトップがいなければ、悪人も不正もずっと野放し」ってことだよね。
    網浜さんをぶった斬るのはいいとしても、そもそも彼女を採用したのは誰?
    木内さんを盗作呼ばわりした広報の連中は無能じゃないの?会長が横ヤリ入れなきゃ、網浜さん大賞確定してたでしょ。

    網浜さんもさ、元は決して無能ではないはずなんだよね。
    なのに、パクった企画を自分の実力と思い込んじゃったあたりでオカシイ人になってる。
    ただの「(モテると)勘違いしている女」
    が、いつの間にか「状況認識も自己認識も異常な、ただの病人」になった。
    そこまで来たら、逆に断罪してはダメだよ。
    休暇を取らせて産業医に相談、必要なら上司同伴で病院を受診させなきゃならないレベルでしょ。
    でないと、ただ単に精神障がい者を放置・迫害している図だよ。

    そうでなくて、勘違いな網浜さんを、本田さんはじめ他の社員たちが実力でねじ伏せるか気づかせるかしてほしいんだけど…

    結局マトモな権力者がいなきゃどうにもならないって、割と絶望的な話だよね。

    • 18
  4. 評価:2.000 2.0

    胸キュンはする。

    健気でかわいらしく芯の強い女の子と御曹司の恋、両思いなのにどっちも素直になれない…でも無意識の、または当たり前にする行動の中に相手への愛情がついあふれ出る…
    絵も綺麗だし、悪役は見事にゲスいし、ときめいて癒されるのは確か。

    なんだけど。
    契約にせよ、結婚を軽く考えているなーと思う。
    いや離婚を、と言うべきか。
    ハイスペックで社会的に知名度のある男性だからこそ、その恋人であれ妻であれ、世間から好奇の目に晒されるのが分からないのか?
    それが別れた後であっても、いや別れ方によってはずっと「かわいそうな女」とか「悪女」とか見られ続けるんだよ?
    それがなくても「◯◯の元妻(元カノ)」っていう過去がずっとつきまとう。
    そういうスキャンダルすら糧にしてのし上がれるような女性か、主人公は?

    それに男が汚名をかぶるにしても、地位があるならなおさら、その時点で全てを失う可能性もあるんだけど?
    それじゃあ本末転倒だよね。

    要するに、「一年で円満離婚する契約」なんて、最初から悲惨な結末にしかならないことが確定している。
    そんな危ない契約を、たかが女除けのために、好意を持っている女に仕掛けるなんてどういう男?それは危機管理もできない、見通しも詰めも激甘で、今さえ良ければいいという典型的なダメンズ。
    …という結論に行き着いてしまう。

    「一年で離婚」を入れるべきではなかったね。
    時間制限を設けることで事を進めるという手法は、結婚話にはそぐわない。
    結婚は時間指定で決めることじゃない。

    • 13
  5. 評価:5.000 5.0

    一気に最新話まで読んじゃった

    しっかりとした設定のシンデレラストーリーが読みたい方にお勧めです。
    ざまぁ!な展開にスカッとしたい人には、ちょっと読みにくいかも。
    なぜかと言うと、頭空っぽな王太子のヤラカシがどーでもよくなるくらい重いストーリーだったからです。「自分の悪いところばかり似てしまった」脳みそお花畑息子を持ってしまった父王の心を思うと、本当にかわいそうになりました。まぁでも、ある意味ヤツがまんまと乗せられて傀儡になったおかげで黒幕のボロが出て、10年越しの、命懸けの復讐が達成できたとも言えなくもないが…
    とは言え、ようやく真相を知ったバカ息子、「本当なら自分が一緒に断罪していたはずだったのに」とどこまでも見当違いな後悔をしてばかり。いやーこれじゃいくら完璧な淑女を王妃(たぶん共同統治者)に据えても無駄だったでしょうね。
    また、新たに婚約した皇太子がマリアベルを口説いたりかばったりする際のセリフがいちいちカッコいいし、日頃自分を犠牲にしがちな人には考えさせられると思います。
    王国と帝国と共和国の関係、その三国をつなぐ古代王国の謎についても伏線がバンバン張られているので、普通のファンタジーとしても充分に読み応えあり。
    今のところ悪役な共和国ですが、そちらはそちらで、恐らくは国を良くするために動いていそうなので(いろいろワルっぽいこと言ってはいるが、本来の目的は私利私欲のためではなさそう)、どう決着をつけていくか楽しみです。

    • 6
  6. 評価:2.000 2.0

    軽い、良くも悪くも

    無料分のみ。
    明るく楽しく読むには申し分ないが、私は頭がカタイ(古い)ので、使用人たちのプライドの「低さ」が気になった。
    「使用人」というと虐げられる側と思われがちだが、実際は職人として選ばれた「エリート」という方が近い。まして本編の舞台は貴族の最高位である公爵家、そこに仕える身ならエリート中のエリートとも言っていい。そんな彼ら彼女らが、いかに主人(またはその愛人)に不満があるからと言って、自らの職域にやすやすと他人を踏み込ませるのはプロとしてのプライドなさすぎ。
    主人一家が使用人の部屋に入って食事するなんて超嫌がられるし、下手すると「主人の資格なし」と侮蔑されかねない行為だよ。
    女主人が自ら手を汚して染め物とか、逆に「そんな布を買う財もないって言いたいのか!」と恥をかかせてしまう。
    「そうじゃなくて、こうした方が◯◯でしょ〜」みたいな感じで、使用人のプロ意識やプライドをも納得させる人柄なり能力なり努力なりをヴィオラが見せてくれたら、もっとそこを手間ひまかけて描いていたら、サーシスの心変わりにも説得力が出たはず。
    というか、結局ヴィオラがもたらした変化に真っ先に気づいたのはカレンなんだよね。それをわざわざサーシスに指摘する彼女も迂闊というかお人好しというか…

    あと、結局ヴィオラが認められたのは、良いアイデアを出せて、それをやってみせるほどの知識なり技術なりがあり、また物の良し悪しを見定める審美眼というかセンスが良かったから。
    明るくていつも前向きな笑顔「だけ」では誰も動かせない。
    それを身につけるに至ったヴィオラや育てた家族たちの努力をもっと描いてあげないと、ヴィオラの個性や良さ、ついでに毒舌ぶりも、何の理由もない上っ面のものになってしまう。そこを蔑ろにするから「明るくてどういうわけか何でもできる女の子」という型にハマった主人公ばかりの作品しかないのでは?
    (有料分で描いていたらごめんなさい)

    • 8
  7. 評価:5.000 5.0

    無料分のみ読みました。

    まぁヒーローのヤバさは置いといて、というか、それは慣れる。だってどんなに意地悪しても、本当にヒロインが嫌だと言えば引っ込むもの。
    (だってあれだけ追い詰めて結婚に持ち込んだくせに、未だ処女を守らせてあげてるってのが、ねぇ…)
    正直言ってヒロインの妹の方がヤバすぎ。
    これはホントにねじくれた感想だけど、ヒーローの強引さよりも、妹や父親、それに使用人といったヒロインの「家族」たちの、あまりに弱さにイラっとした。
    「強くなければ生きられない、優しくなければ生きる資格はない」とかいうなんかの有名なセリフがあるけど、ヒロインの家族はホントに「強さ」がない。本来ならとっくに断絶しているところを、ヒロインの聡明さや度胸で生きながらえている感じ。
    でもそれを申し訳なく思いつつも何一つ報いようとしない。妹に至っては完全に恩を仇で返している。
    で、ヒロインもそれを叱りもせず許しちゃう。
    家族や使用人たちをまるっと背負わされ、彼ら彼女らの人生の責任まで背負わされていることに、もっと言えば搾取されていることに、無自覚。
    あの「家族」に、本当にヒロインを愛している人なんかいたんだろうか?
    彼女を慕っているっぽい使用人の男もただつきまとっているだけで、ヒロインを守るどころか当て馬にすらなれていない(少なくとも無料分の範囲では。もしこの先彼がヒロインを攫って逃げるなら見直すけども)。
    だからこそ、不愉快なほどに強引で身勝手に見えるあのヒーローが、実はヒロインには一番必要なんだと納得いった。そうでなければあの、真綿で首を絞めるような心地よい地獄から彼女を救えない。
    九死に一生を得たところで無料分はおしまいだけど、ポイントに余裕がある時に続きを追いかけたい。

    • 2
  8. 評価:4.000 4.0

    アンソロジーからの抜粋だし

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    短いのは仕方ないのかなと。
    でも絵が繊細でキレイ。ヒロインの儚げだが一緒にいると心安らぐ雰囲気が、しっかり表現されてて良かった。
    でも個人的にはこの物語の一番の肝は、ヒーローの痛切な表情だと思う。シビれる。

    あとはまぁ単なる欲望ですが、ぜひこの作者様と絵師さんに掘り下げて膨らませてもらいたいです。もちろんこの雰囲気はキープで。
    ・二人の馴れ初め(惚れるキッカケとなるエピソードが複数あるでしょ絶対)
    ・ヒロインはなぜ「あなたがいい」と言ってもらってたのにもう一人の公爵令嬢に惚れてると思い込んでいたのか(単に周りの人の陰口のせい?)
    ・なんでヒーローは、いかにも政略結婚ですみたいな冷淡な態度を取り続けていたのか(ずっと好きだったのに)
    ・三年半にも及ぶヒーローの戦い、特に精神面(だって気が気じゃないでしょ、延命の魔法が呪いに負けて彼女が本当に亡くなってしまうのではないかと)
    ・もう一人の公爵令嬢がどういう背景から凶行に走ったのか(ただの嫉妬にしてはやることがオオゴト)
    きっと他にもいろいろ思いついて妄想する読者さんがいるはず!いますよね?
    それだけ雰囲気のある作品でした。

    • 2
  9. 評価:4.000 4.0

    余裕がある時に一気読みを!

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    無料分が少なすぎて手が出ない人、私もそうだったのでよく分かりますが、ちょっとでも興味が湧いたなら一気買いして一気読みすることをお勧めします。
    一話二話で語れるような、判断できるような話ではないので。
    そしてスカッともしません、全くもって。
    むしろ「悪」が一人勝ち。
    でも何をもって「悪」とするか、判断は分かれるかもです。
    この後味をできるだけ多くの人に味わってほしい。
    私がまず思ったのは、彼女のような人間こそ「天使」とか「悪魔」とか、人外の存在のモデルになったんじゃないか、ということ。ずっとずっと昔から今に至るまで人類の歴史に時々現れて、人の人生を引っ掻き回す、人なんだけど人じゃない存在。
    で、こういう人に振り回されてぶち壊される人がいる一方で、救われ、心酔し崇拝する人もいる。「ルミンの何が悪いか(良いか)分からない」「彼女はただ自分に正直なだけ」という人もいるだろうし、ラストに出てきた「私生活などどうでもいい」というセリフも「あり」だろう。
    でも私はやっぱり、全てを知った上でなおあのセリフを吐ける人に、ルミン以上の嫌悪感を覚えた。即絶縁するレベルだが、きっとああいう態度というか「切り分け」「割り切り」ができる人が、どんな状況でも生きていける強い人なんだろうなぁ。
    そんな感じで、自分の感情や価値観を揺さぶられるポイントを図るのにも、いい作品かもです。

    • 2
  10. 評価:4.000 4.0

    絵がきれい、技術に感謝。

    そして同時に、この類の話で気付かされるのは、
    「傷ついて育った人を癒し、再び自立させるには、とてつもない労力が必要」
    という事実。
    現に、この侯爵という「上から2番目」の地位と権力と資産、そして彼自身の底なしの愛情と戦うチカラがあればこそ、廃人同然だったこの主人公を救えたのだ。
    そんな、ほぼ無敵かつ慈悲深い絶対権力者がいない現実世界では、いかに傷ついた心を回復させるのが難しいことか。
    どんなヤカラでも簡単に、子どもの心を傷つけることができるのに対して…

    そして、癒されたサバイバーの提供できることは何だろう。
    どうすれば、その途方もない善意に報いることができるのか。
    それもまた、深い悩みなのだが。
    単に「愛情」だけで済むのだろうか?

    • 2

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