ちゅちゅぴよさんの投稿一覧

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1 - 10件目/全23件
  1. 評価:5.000 5.0

    一人でも多くの人が、勇気を持てますように

    今流行りの「虐待されて自己肯定感の低い、トラウマ持ちの女性の再生物語」。
    この作品の良いところは、「過去」のトラウマ描写と「今」の背景や装飾の美麗さのバランスが絶妙なところ。「ルシア」も同じ系統かな。

    実家の中ではホントに酷い目に遭ってきて、死地に飛び込むも同然で初めて「外」に出されて、でも「外」は実家なんかよりはるかに優しい場所で、だから怯えながらも手を伸ばす…
    こういうストーリーがこんなにウケるのは、それだけ家族に傷つけられてきた女性が多いんだろうなって思う。
    そうして、救いを求めている女性も、今もきっといるんだろうな…

    ヒロインにイライラする人もいるだろうけど、ホントにこんなんだから。
    ホントに怖いんだから。
    誰かがそばにいて支えてくれてさえ、怖いんだから。
    家族の虐待って本当に罪深いんだよ。まっさらな人格の土台に、いきなり「恐怖」や「不信」をインストールしてしまうんだから。他のアプリを全てその上に入れていくんだから、そう簡単に消せないんだよ。
    それでも、怖がりながらも何とか自分を変えようとする、その姿が愛おしい。
    そして、美人でも何でもない、むしろ泥臭くもがくその姿をこそ、愛してほしいと思うんだけどね。

    韓国発と聞いて納得。
    隣国だけあって、やっぱりそういう悪いところも日本と韓国って似てるんだよね。
    この物語に触れた人が、どの国の人であれ勇気を得てほしい、怖くても一歩を踏み出してほしいと、心から願っている。

    • 786
  2. 評価:5.000 5.0

    女性だけでなく

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    男性にも読んでほしいけど、こういうのって意外と読みたがらないんだよね…エロもグロもスプラッタもゾンビも大丈夫なのに、こういうリアルな(それでも描写は相当やわらかい)ものは逃げるって謎。
    女性には早い時期に読んでほしい。内容が全部分からなくてもいいから、義務教育で配布してほしいくらいだ。

    特に印象的だったのが、体調が悪いのを無視して、何もせずに悪化させて亡くなってしまったことを、「天寿を全うしたとは思えない」と言わせたこと。
    確かに、先行き不安で、人生を早く終わらせたいと思う人もいるだろう。
    でも、職場に妊婦がいるのに風疹の予防接種を頑なに拒んだだけでなく、「もし移って障害が出たらそれがその子の運命だったんだよ」と言い放った男性には、ぜひこれを叩きつけたいと思った。
    方法があるのに何もしないのは、犯罪と同じことじゃないのか、と。

    妊婦の回は言わずもがなだけど、どの回も刺さる。

    • 29
  3. 評価:2.000 2.0

    前のを消して書き直します

    最新話、会長とのご対面まで読みました。
    で、まぁ大方の予想通りの展開なんですが、どうしても一言言いたい。
    「所詮は権力者頼みですか?」って。

    水戸黄門的な勧善懲悪ってスカッとするよね。
    でも、それはつまり、「正しい志と権力を持つトップがいなければ、悪人も不正もずっと野放し」ってことだよね。
    網浜さんをぶった斬るのはいいとしても、そもそも彼女を採用したのは誰?
    木内さんを盗作呼ばわりした広報の連中は無能じゃないの?会長が横ヤリ入れなきゃ、網浜さん大賞確定してたでしょ。

    網浜さんもさ、元は決して無能ではないはずなんだよね。
    なのに、パクった企画を自分の実力と思い込んじゃったあたりでオカシイ人になってる。
    ただの「(モテると)勘違いしている女」
    が、いつの間にか「状況認識も自己認識も異常な、ただの病人」になった。
    そこまで来たら、逆に断罪してはダメだよ。
    休暇を取らせて産業医に相談、必要なら上司同伴で病院を受診させなきゃならないレベルでしょ。
    でないと、ただ単に精神障がい者を放置・迫害している図だよ。

    そうでなくて、勘違いな網浜さんを、本田さんはじめ他の社員たちが実力でねじ伏せるか気づかせるかしてほしいんだけど…

    結局マトモな権力者がいなきゃどうにもならないって、割と絶望的な話だよね。

    • 18
  4. 評価:2.000 2.0

    胸キュンはする。

    健気でかわいらしく芯の強い女の子と御曹司の恋、両思いなのにどっちも素直になれない…でも無意識の、または当たり前にする行動の中に相手への愛情がついあふれ出る…
    絵も綺麗だし、悪役は見事にゲスいし、ときめいて癒されるのは確か。

    なんだけど。
    契約にせよ、結婚を軽く考えているなーと思う。
    いや離婚を、と言うべきか。
    ハイスペックで社会的に知名度のある男性だからこそ、その恋人であれ妻であれ、世間から好奇の目に晒されるのが分からないのか?
    それが別れた後であっても、いや別れ方によってはずっと「かわいそうな女」とか「悪女」とか見られ続けるんだよ?
    それがなくても「◯◯の元妻(元カノ)」っていう過去がずっとつきまとう。
    そういうスキャンダルすら糧にしてのし上がれるような女性か、主人公は?

    それに男が汚名をかぶるにしても、地位があるならなおさら、その時点で全てを失う可能性もあるんだけど?
    それじゃあ本末転倒だよね。

    要するに、「一年で円満離婚する契約」なんて、最初から悲惨な結末にしかならないことが確定している。
    そんな危ない契約を、たかが女除けのために、好意を持っている女に仕掛けるなんてどういう男?それは危機管理もできない、見通しも詰めも激甘で、今さえ良ければいいという典型的なダメンズ。
    …という結論に行き着いてしまう。

    「一年で離婚」を入れるべきではなかったね。
    時間制限を設けることで事を進めるという手法は、結婚話にはそぐわない。
    結婚は時間指定で決めることじゃない。

    • 13
  5. 評価:2.000 2.0

    軽い、良くも悪くも

    無料分のみ。
    明るく楽しく読むには申し分ないが、私は頭がカタイ(古い)ので、使用人たちのプライドの「低さ」が気になった。
    「使用人」というと虐げられる側と思われがちだが、実際は職人として選ばれた「エリート」という方が近い。まして本編の舞台は貴族の最高位である公爵家、そこに仕える身ならエリート中のエリートとも言っていい。そんな彼ら彼女らが、いかに主人(またはその愛人)に不満があるからと言って、自らの職域にやすやすと他人を踏み込ませるのはプロとしてのプライドなさすぎ。
    主人一家が使用人の部屋に入って食事するなんて超嫌がられるし、下手すると「主人の資格なし」と侮蔑されかねない行為だよ。
    女主人が自ら手を汚して染め物とか、逆に「そんな布を買う財もないって言いたいのか!」と恥をかかせてしまう。
    「そうじゃなくて、こうした方が◯◯でしょ〜」みたいな感じで、使用人のプロ意識やプライドをも納得させる人柄なり能力なり努力なりをヴィオラが見せてくれたら、もっとそこを手間ひまかけて描いていたら、サーシスの心変わりにも説得力が出たはず。
    というか、結局ヴィオラがもたらした変化に真っ先に気づいたのはカレンなんだよね。それをわざわざサーシスに指摘する彼女も迂闊というかお人好しというか…

    あと、結局ヴィオラが認められたのは、良いアイデアを出せて、それをやってみせるほどの知識なり技術なりがあり、また物の良し悪しを見定める審美眼というかセンスが良かったから。
    明るくていつも前向きな笑顔「だけ」では誰も動かせない。
    それを身につけるに至ったヴィオラや育てた家族たちの努力をもっと描いてあげないと、ヴィオラの個性や良さ、ついでに毒舌ぶりも、何の理由もない上っ面のものになってしまう。そこを蔑ろにするから「明るくてどういうわけか何でもできる女の子」という型にハマった主人公ばかりの作品しかないのでは?
    (有料分で描いていたらごめんなさい)

    • 8
  6. 評価:5.000 5.0

    一気に最新話まで読んじゃった

    しっかりとした設定のシンデレラストーリーが読みたい方にお勧めです。
    ざまぁ!な展開にスカッとしたい人には、ちょっと読みにくいかも。
    なぜかと言うと、頭空っぽな王太子のヤラカシがどーでもよくなるくらい重いストーリーだったからです。「自分の悪いところばかり似てしまった」脳みそお花畑息子を持ってしまった父王の心を思うと、本当にかわいそうになりました。まぁでも、ある意味ヤツがまんまと乗せられて傀儡になったおかげで黒幕のボロが出て、10年越しの、命懸けの復讐が達成できたとも言えなくもないが…
    とは言え、ようやく真相を知ったバカ息子、「本当なら自分が一緒に断罪していたはずだったのに」とどこまでも見当違いな後悔をしてばかり。いやーこれじゃいくら完璧な淑女を王妃(たぶん共同統治者)に据えても無駄だったでしょうね。
    また、新たに婚約した皇太子がマリアベルを口説いたりかばったりする際のセリフがいちいちカッコいいし、日頃自分を犠牲にしがちな人には考えさせられると思います。
    王国と帝国と共和国の関係、その三国をつなぐ古代王国の謎についても伏線がバンバン張られているので、普通のファンタジーとしても充分に読み応えあり。
    今のところ悪役な共和国ですが、そちらはそちらで、恐らくは国を良くするために動いていそうなので(いろいろワルっぽいこと言ってはいるが、本来の目的は私利私欲のためではなさそう)、どう決着をつけていくか楽しみです。

    • 3
  7. 評価:4.000 4.0

    絵がきれい、技術に感謝。

    そして同時に、この類の話で気付かされるのは、
    「傷ついて育った人を癒し、再び自立させるには、とてつもない労力が必要」
    という事実。
    現に、この侯爵という「上から2番目」の地位と権力と資産、そして彼自身の底なしの愛情と戦うチカラがあればこそ、廃人同然だったこの主人公を救えたのだ。
    そんな、ほぼ無敵かつ慈悲深い絶対権力者がいない現実世界では、いかに傷ついた心を回復させるのが難しいことか。
    どんなヤカラでも簡単に、子どもの心を傷つけることができるのに対して…

    そして、癒されたサバイバーの提供できることは何だろう。
    どうすれば、その途方もない善意に報いることができるのか。
    それもまた、深い悩みなのだが。
    単に「愛情」だけで済むのだろうか?

    • 2
  8. 評価:4.000 4.0

    原作より良い点

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    原作も読みましたが、原作より良い点は異母妹・香耶の心を掘り下げてあること。原作では一切の同情の余地なし、生まれながらの高飛車娘といった感じでしたが、このマンガでは彼女なりの戸惑いや焦り、異母姉の美世を見下さなければやっていけないほどの恐怖を描いていて、そこが良いです。説得力が増しています。
    先のネタバレになりますが、美世だけでなく美世の母も、斎森夫妻も香耶も、実は全員がある人物の欲望の犠牲者です。私もサバイバーの端くれとして美世の描写には胸が締め付けられる思いです。しかし、加害者たちは根っからの悪人ではない。そこが虐待問題の一番難しいところであり、またこの作品でそれをどう描いていくのか楽しみなところでもあります。

    ただ、顔(頭)に対して首が細すぎてヘンなので、せめて職業軍人くらいはちゃんとした筋肉バランスで描いた方がいいかと。

    • 2
  9. 評価:5.000 5.0

    ギャグっぽくてシリアスでカッケー!

    オネエ言葉でラブが溢れる、でも鋼の理性な異形頭ラズさん(ヒーロー)、ツンデレでお人好しでラズさんに惚気られてぶちキレるクマさん…電車の中で読んでて、クマさんのキレっぷりに同情しつつも笑いを堪えるのが大変でした。
    とにかくキャラが立っている。個性的。というか、異形頭とかニンゲン問わずみんな芯が一本通っていて、ブレない。そこがたぶん一番魅力的なのかな。
    そしてギャグパートとバトルシーンのギャップたるや…特にイイトコロを邪魔された男性陣の怒りの凄まじさよ笑
    たまたまポイントを余らせていたため一気読みしましたが、確かに高いと言えば相当高い。125ポイントでしたっけ、初めて見ましたよ。
    でも良い作品です。損はしません。むしろ中途半端な設定やCG効果で誤魔化している実は雑な絵、無駄に引き延ばしまくりなストーリーに課金させられるくらいなら、この絵とストーリー、このクオリティにこれくらいは支払われて然るべきかと思います。

    • 0
  10. 評価:5.000 5.0

    サクサク読めて面白くてもう一周。

    悪役令嬢ものはさして読んでなくて、いわゆる乙女ゲームをプレイしたことがない私なりの好きポイントです。
    ・「悪役」アレクサンドラが完全無欠で清廉潔白でチートではない、そこがいい。だからこそ、「善人で正しい人間でなくても、人生の逆転はできる」と感じさせてくれる。
    ・弟キャラが超嫌いだけど、この王子様は良かった。見た目だけが男のカッコよさじゃない。そりゃアレクサンドラも惚れるよね。
    ・周りの人間のほぼ全員、クセ者ぞろいでスピンオフが読みたくなるレベル。みんながみんな主人公崇拝に走ったら気持ち悪い。それぞれの立場で、それぞれの理由で味方するのがいい。私が特に好きなのはカロリーナ嬢とヤバい商人イシドロ、そしてイシドロに雇われて朝まで覗きを堪能した男(笑)ホンネ丸出しで面白いし、その報告書もぜひ読みたいなぁ。
    ・ヒロイン、いろいろな意味で闇深すぎ。ここが一番作者さんのオリジナリティを感じた。最終盤、ビックリした人きっと多かったのでは。ここでもう一周読むのが確定した。
    サクッと一気読みできるボリュームなので、迷ったらぜひ買って読んでみてほしいです。

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