5.0
好きが炸裂してる、平和な世界。
笑う。とにかく笑っちゃった。
その人独自の「好き」が炸裂してて、でも他人の「好き」を決して否定しない。むしろ他人の「好き」も好きになって、「好き」どうしで繋がりを持ってもっと世界が広がって、そしたらさらに自分の「好き」も好きになる…
いや何書いてるかわかんないかもですが、マジでそういう平和な世界。
誰も否定しない、誰も比べたりしない、誰も裁かない、だから嫉妬とか悔しいとか負の感情が全然ない。ひたすら楽しい。
もちろんそういう嗜好についていけない人もいるんだけど、そういう人も「まぁあなたたちが楽しいなら」と愛あるスルーをしてくれて、そういう人こそマジで尊いなと痛感。
そう、個人的に一番いいと思ったのは、そんな「好き」を詰め込んだアンドロイドを作っても決してリアルな人への愛を蔑ろにしてないところ。
たぶん普通の人は(私も含めて)自分の「好き」を詰め込んだ、何でもお手伝いしてくれるアンドロイドなんか作ったら絶対それ一筋になっちゃうと思うんだよね。で、身近な配偶者や恋人を勝手に比べて蔑んだり失望したり軽んじたり、おざなりにされた相手に見限られたり…
でもこの作品の人たちは決してそうじゃないんだよね。互いの「好き」を尊重し、それがなくとも「理解しろ」と無理強いはしないし蔑ろにもしない。「業の深い貴腐人」さんも、夫のことめっちゃ大事にしてると思う。
オタクの生態を描きつつ、分かる分かると笑いつつ、なんか人間そのもの(特に性癖!)についても考えさせられる、オモシロ作品だと思う。長く見たいな。
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マダムと理想のアンドロイド