5.0
権力男がこうべを垂れる、理想の女性像
この手のタイトルの作品に多い、転生先で王子様に見そめられて…的な王子様の寵愛を求めるお姫様ストーリーではなく、女性が知力とプロ意識を駆使して手腕を発揮する。王子と言う立場にしかアイデンティティを見出せなかった薄っぺらい男が、思わずこうべを垂れ、自己成長するほどの尊厳を、仕事を通して感じさせる。想像の逆をいく作品で、感動しました。国交・外交でこれだけ手腕を発揮でき、家柄重視の体制社会で世の中のために身を粉にして働ける人物、現実社会でも求められるのはエラのような女性でしょう。
イザベルのように美しさや家の体面にとらわれた女には、セクハラジジイが案の定湧いてくるようですが、エラ側にはその志に打たれた人たちが集まるのも印象的でした。あまり女ごときに…という反応が描かれていないのも、これからの目指すべき社会が描写されているように感じます。
正直、転生、とかオタク向けジャンルと思ってました(ごめん)、だからこそ、その層に向けてもこのメッセージを作品としてまとめあげることは意味があると思います。
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2度目の処刑はお断りです