4.0
旦那様の成長が尊い
伯爵令嬢のクロエには婚約者がいたが、仮面舞踏会の時に妹とキスをしている所を目撃してしまい婚約破棄となってしまった。
意地の悪い義母が、早急に家から追い出したいが為に見つけてきた新たな結婚相手が「ビュルシンクの悪魔」と呼ばれて恐れられていた。
実際、体も大きく強面で無口、子供などは見るだけで泣いてしまいそうな風貌をしていたが、ただ単に極度の人見知りなだけであった。
実は婚約者の裏切りを知り、泣いていた仮面舞踏会でのクロエにハンカチを渡した相手でもあり、最初からクロエの事を好ましく思っていたらしい。
クロエの目を見る事も出来ず、会話は筆談がやっとだが、心根はとても優しく、忍者のように素早く動いて使用人に見つからないように、感謝の手紙やプレゼントを届ける小人行動が巨体な身体に似合わず可愛らし過ぎる。
旦那様の本質を知ったクロエの努力によって少しづつ人見知りを克服していく過程が微笑ましくて我が子の成長を見ている感覚になる。
コミュ障の原因は、父親の虐待の為だがクロエが支えとなり、普通に他人と話ができるようになるだけで読んでるこちらも感慨深くなってしまう。
旦那さまの体の大きさが不自然な描き方をしてる所もあるが(軽く2メートル超えして見える)、恋愛初心者の二人のやり取りが面白いです!
- 0
結婚相手がコミュ障伯爵だなんて聞いてません!