5.0
クセになる面白さ
お金と生活にダラシない父親が、奈々生を捨てて出て行ってしまい、住む家も失ってしまった時に土地神からミカゲ神社を住まいとして譲られる事から始まるストーリーです。
奈々生は土地神の資格を与えられ、神使である野狐のトモエ達との生活がとにかく波乱で常に何か問題がおきる。
出てくる妖達が個性豊かで、敵であっても憎めない。
トモエの奈々生に対する、厳しい態度の中にもたまに愛情が見え隠れする所はキュンとする。
奈々生の方が先にトモエを好きになるが、それに対してトモエは素っ気ないどころか拒否気味。
途中で白蛇のミズキが奈々生の神使に加わる辺りから、トモエの態度も少しづつ変わり始める。
トモエの過去も分かってきて、それを受け入れた上でトモエに好意を寄せる奈々生の気持ちが切ない。
トモエもミズキに対してヤキモチを妬いたり、自分では認めないが、奈々生に対する愛情は確実に漏れてくるようになるが、恋愛ものとして考えると非常にゆっくりとした展開です。
他の妖と色々あったり、ミカゲ神社を盛り立てようと奮闘したり、奈々生の成長が見ていて楽しい。
天狗など、色んな妖達も最初は嫌なヤツと思うが、根っからの悪人ではなく協力関係にもなったりする。
かなり前の作品ですが、今読んでも違和感なく面白いです。
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神様はじめました