4.0
物語の骨子は復讐よりも魂の再生
独特の絵柄と雰囲気とストーリー展開の残酷さにリタイアする人は少なくなさそうですが、そこを堪えて読み続けるとどんどん面白くなっていきます。
いわゆる回帰物ですが、メインテーマは復讐よりも虐げられてきた側の再生と癒しにあるところが好ましいです。
二度目のクロエが逞しく自分をどんどん取り戻していくに比例してカイロスの狂気が深まっていく構造も善き。ドロドロした復讐をメインにされるより清らかなクロエがカイロスから逃げるだけで既に殆どの復讐を果たしているのがたまらなく良いのです。
ただ、クロエが光を目指すごとに闇堕ちカイロスがどんどん気持ち悪くなっていくのでご注意を。ヤツのおかげで結構なトラウマシーンが誕生しました。
ちなみに冒頭からずっとつらいだけだった展開に60話あたりからうっすらと光が見え、謎の聖女レテがクロエと皇帝レイモンドの前に現れてからようやく「今度はあの悪魔以外みんな幸せになれるのかも?」と安心できるようになるような長いお話です。
個性的な絵柄に抵抗が無く気が長い方にだけおすすめします。
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私が愛した人は優しい悪魔でした