れれれこしゃんしゃんさんの投稿一覧

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1 - 10件目/全26件
  1. 評価:4.000 4.0

    シオアナが望んで夢みたものは?

    シオアナとエテイエンの最初の出会いは、まるでキャサリンとヒースクリフのようであったから、ちょっと錯覚してしまった。しかし、物語の展開は別物で、暗く重いものを背負う二人が、幸せを願いながらも、生い立ちの過酷さや周りの悪意により、傷つき、苦しみ、振り回され、それらの濁流に飲み込まれそうになる。二人は地位や名誉や財産が欲しいわけではない。二人はただ、お互いを見つめあい、支えあって,共に生きることだけを欲しているだけなのに、それがままならない。シオアナは、子供の頃のように、野原を駆け回り、ふざけて冗談を言って,共に過ごす時が欲しかっただけなのに。そんなささやかな、他愛のない願いすら叶わないのか? 二人の笑顔が時折悲しい。小さな願いすら叶わないのが切ない。

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  2. 評価:4.000 4.0

    組織の膿って凄いね!

    会社の人事に関わる久我さんは、少しおせっかいだけど、懐が深く、我慢強く、仕事熱心な女性で、あらゆる困難を持ち前の知恵と行動力で解決していく。それは簡単なことではない。尊敬する上司を疑わなければならないこともあったし、ゆるい後輩を鍛えなければならないし、傲慢でやる気のない社員にカツを入れなければならない。そして一人では戦えない正直な弱者に自信を与え、自己肯定感を高めることに精力的に働きかける姿は頭が下がる。決してきれいごとでは済まされない人間の恥部も含めて、久我さんは、前向きに挑む。そして決して諦めない姿勢が素晴らしい。組織は大きくなればなるほど膿がたまるようで、それに流されないように果敢に戦う姿は清々しい。久我さんのエネルギーはいったいどこから来るのだろうか?

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  3. 評価:4.000 4.0

    順序が前後しても

    貴族社会は女性に相続権がないから、嫁に行かざるを得ないし、結婚するしか生きる道はない。ましてやレベッカのように結婚より錬金術の仕事を続けたいなんて問答無用。そんな彼女に差し伸べられた救いの手は、公爵から婚約の提案。王宮からの強い要請で結婚せざるを得ない状況での契約婚約は、錬金術を続けたいレベッカと、結婚しなければならない侯爵の利害の一致を可能にする。誠実で寛容な公爵はレベッカの仕事に理解を示し、十分な財力で彼女を支える。そして天真爛漫な彼女に惹かれていく。のびのびと仕事ができるレベッカも公爵の人柄に心を開く。出会いのきっかけは契約であっても、二人の心の変化が自然で微笑ましい。多少順序が違っても、二人が互いに求め合うなら、それもありではと思わせる展開がとても楽しい。

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  4. 評価:4.000 4.0

    日本のどこかで.....

    フィクションとわかっていても、今でも日本のどこかに存在している状況のような気がするのは私だけでしょうか? 村八分のような閉鎖的な慣習が躊躇いもなく行われて、誰もそれが当たり前だと受け入れ、違和感すら感じない人々の心模様が恐ろしい。それに歯向かおうとすれば、ことごとく潰される現実は凄まじい。嫁姑バトルを利用して、権力と財力にものを言わせて町全体を牛耳る、その行為の数々はもう犯罪レベルに達しているにもかかわらず、戦おうとする人が少なすぎて呆れるばかり。しかし、これも世間というものの、ある一面でもあるから無視することはできない。平等な世界がどんなものかは知らないが、少なくとも自分らしくあるがままに生きて暮らしていけたら、私はそれでいいと思っている。

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  5. 評価:4.000 4.0

    ノスタルジーの風に吹かれて

    高校が舞台であることを途中で気づいて、あら、中学生ではなかったのって思ってしまっつた。それくらい主人公の椿は素直で心根の優しい少女だし、椿の憧れの五十嵐君も誠実で率直で、清々しい少年だから。高校生なら、もっと現実的で、合理的かつ損得勘定に敏感で、ある種のあざとさがあるはずだから。教室で繰り広げられる人間関係の亀裂やいじめも、陰険ではあるけれど、陰惨で悲惨な犯罪レベルではないのが救いかもしれない。タイトルにある「隣の席の~」がいかにも中学生ぽさがあって可愛い。中学であれ高校であれ、椿と五十嵐君の交流は、物語の始まりを表し、二人の気持ちの変化が微笑ましい。通り過ぎた昔を懐かしむような優しさと安らぎがこの作品には溢れている。

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  6. 評価:4.000 4.0

    何故、敷かれたレールに乗らせたがるの?

    天真爛漫な海は、森に放置されたピアノと共に成長してきた。誰もその置き去りにされたピアノを弾くことはできないが、海は自由自在に弾きこなす。転校生の雨宮君と知り合い、ピアニストを目指す彼との関りからクラッシックのピアノ曲に目覚める。ショパンが弾きたいという海に音楽の阿字野先生はレッスンをしてくれるが、コンクール出場という交換条件をつけた。海は精度の高い絶対音感を持ち、誰にも習わずピアノを自在に弾くことができる。優れた才能の持ち主はコンクールにでなければいけないのか?有名になって地位と名誉を得なければいけないのか?どうして自由にピアノを弾き楽しむだけではいけないのか?サリエリタイプの人間や過去の栄光を夢見る大人たちに翻弄されなければいけないのか?海の無垢な魂が奏でる美しいピアノの音色をそっとしておいてくれないのか?海が好きな曲を自由に弾くことは許されないのか?人を育て導くことは洗脳することではない。まだ10歳の海の純粋な好奇心と才能を静かに見守ってくれないのか?海にとっての本当の幸せを心から願いたい。海が心底願う未来を得られることを心から祈りたい。

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  7. 評価:4.000 4.0

    面倒くさい男!

    一年と期限を決めて契約結婚した冷酷無慈悲な男が、一年後、記憶喪失のふりをして人格まで変えて、今まで邪険にしていた妻に優しくするのは何故か?複数の理由があるだろう。妻の人柄に惹かれ絆を持ちたくなったけど、冷たくしていた期間が長くて突然変えられないから記憶喪失のふりをしたか?本当は妻になる人を信じたかったけど、過去の事情やトラウマから素直になれなくて苦しんだ末の苦肉の策か?幼少期の家族の在り方に対する不信感から家庭を築くことへの恐れとか?描かれてないから分からないけど、どんな理由があるにせよ、面倒な男だ!彼女に愛想つかされる前に正直に気持ちを伝えられないと一生後悔するよ!

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  8. 評価:4.000 4.0

    何話まで引っ張るの?

    主人公の真央は失恋のショックでバーで酔いつぶれ、初対面の男とその夜に婚姻届けを出し、朝男のベットで目を覚まし逃げ出す。しかし出社すると、夕べの男が上司として赴任し、結婚の事実を告げられる。ただ、戸籍上の夫の創は有能な部長で誠実で男前の非の打ち所がない。地味な真央は事実を受け入れられず悩むが、創の人間味に触れ心が寄り添っていく。出会いは唐突で非現実的だが、彼女が創に惹かれるのはわかるが、創が何故初対面の真央に惹かれ、温かく見守り寄りそう理由が30話を過ぎても描かれていない。何か大切な理由があるはずなのに、それがわからないとムズムズする。この理由は二人にとって大切なはずだ。あまり後出しになると説得力に欠け、読者の満足度が低下するので、早く教えてください。

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  9. 評価:4.000 4.0

    結婚は人生の墓場?

    ここに登場する夫婦は結婚後の現実的な事を何も考えずに結婚したのだろうか?共働きをするか、嫁が主婦になるか、子供が生まれてからの経済設計等を考えなかったのかと訊ねたい。元来、結婚は自立した大人同士がするもので、自立できない者が片方に依存するものではない。双方の言い分はこれがわかっていない未熟者の弱音と愚痴の応酬にしか聞こえない。タイトルの夫の扶養からぬけだしたいというのが可笑しい。養われているから我慢するとか、扶養から抜け出して自由になるとか、結婚の意味をわかっていないと思う。確かに多くの社会的、現実的な弊害が若いカップルに重くのしかかるのも事実だが、価値観の違う者同士がその違いを理解し、納得して尊重し、高めあう関係性を築くことが共に生きることではないのか?結婚は花と夢の世界ではない。結婚後の現実を見据えた覚悟を持たなければ、それは墓場にもなりかねない。

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  10. 評価:4.000 4.0

    最終回に期待膨らむ作品

    リモートワークの孤独感からゴリラの縫いぐるみとコミュニケーションを取り始め、片時も離れず傍に置くようになった主人公、緑川君の日常がユーモラスに描かれています。彼を取り巻く登場人物の優しさが毎回伝わってきて心暖まるお話です。ただ、彼の内面の深い部分がまだ説明がないので、どういう経緯でゴリラの縫いぐるみとあれほど親密になったのかはわかりませんが、私は彼の精神的な自己防衛本能がGの縫いぐるみを使って発動したと思います。周りの心配をよそに彼はいつもマイペースでGの縫いぐるみと仲良しで、周りに全くのお構いなしですが、いつか乗り越えて自分を見つけると信じます。個人的には、法律にふれなくて、他人に迷惑をかけなければたいていの事はいいのではと思うのですが?

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