ある意味でこの子供たちが哀れだ。親も家族もなく山中でじい様に鍛え育てられたのだから、普通の子供の時代を知らない。じい様の背中の暖かさだけが懐かしさと唯一の温もりだとしたら悲しい。そしてまだ子供だから、明日死ぬかもしれない恐怖もまだ芽生えていない事が唯一の救いだろうか。
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ある意味でこの子供たちが哀れだ。親も家族もなく山中でじい様に鍛え育てられたのだから、普通の子供の時代を知らない。じい様の背中の暖かさだけが懐かしさと唯一の温もりだとしたら悲しい。そしてまだ子供だから、明日死ぬかもしれない恐怖もまだ芽生えていない事が唯一の救いだろうか。
このじい様はたいしたもんだ。身寄りのない子供集めて鍛え上げて育てて、思春期前に使命の名目で洗脳して戦士を創り上げる。飴と鞭を上手く使い分け、彼らに連帯感を持たせ、一丸となって敵を倒す術を叩き込んだのだから、ある意味で凄い仕事だが、彼らはこのまま駒となって死ぬまで戦いつづけるのか?もし途中で離脱する者がいたらどうするのだろう?
あずみにとって見破るのは容易かった。でもおじちゃんはあずみを引き留め勝負を挑んだ。自分が負けるとわかっていても自分の死をもってしても彼女に何かを伝えたかったのであろう。
入れ替わったことが吉とでるか凶となるか?一緒にカキをとって話をした、それだけの縁だが、あずみはあのおじちゃんを切りたくなかったが、やはり使命を果たすことを優先させるであろう。できるだけ苦しまないように一太刀で!
それは愕然とするだろう。今まで全て子供にやられてきたのだから。でもその子供たちの身体能力の高さに驚きを隠せない。そしてだいぶ負傷者がでたはずだ。
あずみの中にまだ迷いがあるのだろうか?親しくなったあのおじちゃんを切りたくない気持ちと使命を果たさなければならない気持ちの狭間で揺れているのだろうか?
テンたちの道案内で祠に辿り着き、お掃除してさっぱり綺麗になった。お供えものして、急にテンの表情が変わり何が起きたのだろう?いつも可愛いのに、凄い怖い顔になったのは何故だろう?
三人ともぐちゃぐちゃでバカみたい。三人とも勝手なこと言って、もう収集つかない泥仕合してるみたいで滑稽。
住んでるタワマンも幼稚園も両方いっしょだとプレッシャーきついよね!どちらもママ友の付き合いが関係してくる。虐められた過去は過去として乗り越えて、今は子供の為に前向きに戦う覚悟を持たないとこれからはやっていけない。
やはりキテイは父イカロスの影響で特別の能力をもっているようだ。今回のことで、治癒能力が格段に高いことがわかった。本人はまだ子供だからわからないが、本人以外はそれを確信している。だからキテイは善意の大人たちに大切に守られている。
あずみ
022話
第三話 祭2