5.0
崇高な物語
最初、表紙の絵を見た時は、お屋敷に雇われたメイドがご主人に気に入られるシンデレラストーリーかなくらいの軽い気持ちで読み始めましたが、予想は良い意味で大きくはずれました。
これは悲しくも崇高な物語だと思います。
子供の頃から革命領主の使命を背負ってきたカイド。領主の娘であり、自らの恋人でもあるお嬢様を処刑しなければならなかった時、どんなにつらかったことか。
一方お嬢様は、死の直後に前世の記憶を持ったまま新たな生を受けます。
そして、孤児として養護院で育つ中、前世の両親の悪政や自分が無知だったことを恥じ、贖罪のために一生を捧げる決意をします。
そんな2人が15年後に再会することになるのは、やはり運命の導きでしょうか…?
ストーリーは違うのに時代背景が似通っているせいか、ベルバラのオスカルとアンドレを連想してしまいました…
2人の会話では、領主というものをなくして領地民が直接領地を治めることまで言及されています。
あくまでも領地と領地に住む人々のことを最優先に考える2人は、神々しくさえあり、為政者のあるべき姿についても考えさせられる、そんな作品です。
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狼領主のお嬢様