5.0
闇・重い・美しい
由緒ある貴族に生まれたエティエンはきょうだいと、父親の再婚により義母とその連れ子で暮らしていた。だけど父親、兄など次々と死んでしまう。ある日、毒の入ったクッキーを弟が食べてしまい「逃げて」義母がくれたクッキーと言い残し死んでしまう。
弟がかわいい子だった。後妻の目的は自分の子供を公爵家の後継者にするためにやったようで、まだ子供のエティエンは逃げるしかなかった。
シオアナは伯爵家の令嬢。伯爵が道で出会ったエティエンを連れて帰って来る。
兄のイーライは、仕事をシオアナにさせ遊び借金を作り、気に入らない時はシオアナやエティエンに暴力をふるうなどろくでもない男だった。
やがてシオアナとエティエンは愛し合う関係になるんだけれど、伯爵家に来る前にエティエンはどれいにされていたため、周りには知られてはいけない。
そして借金が膨らんだイーライによって、状況が変わりはじめる。
義母や兄は欲の塊、エティエンのシオアナを想う重い愛情(ノアも?)、エティエンとシオアナは美しい。
明るく爽やかな場面は少ない。暗くホラーのようなドロっとすることがほとんど。でもなぜかもっと読みたい、続きが気になる作品でした。
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奴隷公爵の愛は、優しくて執拗的だった