lovely7さんの投稿一覧

投稿
73
いいね獲得
415
評価5 70% 51
評価4 0% 0
評価3 11% 8
評価2 14% 10
評価1 5% 4
1 - 10件目/全45件
  1. 評価:5.000 5.0

    美女と獣過ぎる野獣と、心苦しさと。

    ネタバレ レビューを表示する

    1話目で、皇子は嘘を見破り、本物の皇妃を得る。スピードめでたし!じゃん!と、ホッとする間も無く。2話目から延々と心苦しいシーンが続く。呪われた皇子と疎まれたセザールが立派に立身出世したと見るや、皇妃イレネアを押しのけて妻に成り代わろうとする女が出て来るのはあるあるだけれども。物語はそれ以前に遡る。脚も悪くやはり家族に疎まれたイレネアと呪われた皇子とされたセザールは、「お似合いね」と蔑まされていた。どういうわけか、セザール皇子はほぼ獣として扱われ、打擲され、捕縛されていた。凶暴に暴れる彼をただ、人として不憫に思い、優しく接していたイレネアだけが、セザールの心を癒やす。イレネアの血を吸う時だけ、セザールは落ち着いていられるのだ。獣なだけでは無い、吸血鬼?!色々な設定がてんこ盛り。
    獣のサガを理性で押し留め、人として、国を預かる皇子として立派になるまで。その側にはイレネアが居て、支えて来た。彼等の愛の軌跡の物語。前半ずっと苦しいので。乗り越えて行くまで。長そうだなぁー。はぁ、苦しい!

    • 2
  2. 評価:5.000 5.0

    考えさせられる大人の寓話

    ネタバレ レビューを表示する

    ゆるーい絵とセリフの少ないコマ運び。しかし、このゆるいキャラ達の何と表情の豊かな事よ。
    簡単簡潔に表現されている、と思いきや。である。いつの間にか、雑に描かれている筈の彼等が絶世の美女(ヒリングとか)イケメン(ドーマスとか)に見えてくる不思議。そして。キャラクターも完全な悪者も居るには居るが、例えば継母であるヒリングは単純な悪女キャラでは無い。実子であるダイダとは別に前妻の子ボッジをちゃんと愛しているのだ。最初はその事が読者には分かりにくかったけど。徐々に明かされて行くという、心憎い演出。耳が聞こえず、発音出来ず、非力で、ちょっとトロい。城下へ行けば平民にすら馬鹿にされている。ヒリングは必死でダイダを後継にしようと画策するが、それはボッジには政争に塗れず、心穏やかに暮らして欲しいという母の願いだったのだ。蛇遣いのベビンにしてもそうだ。如何にも悪人面した彼もまた複雑な性格のキャラクターであったり。皆一様に心に秘めたものがあり。一面だけを見て断じるには難しい。そもそもの発端、英雄視されたボッス王ですら、自身の復活の為に我が子の身体を利用する、何と言うかこれは卑怯なんでは?と思えてしまう。前半の圧巻は、ダイダとボッジの一騎打ち。逃げ回るボッジの立ち回りを卑怯だと罵り、王の資質は無いと囃すオーディエンス。しかし、上手くかわすのもまた、才能なのに。ドーマスはボッジに逃げるのをやめさせる。タコ殴りされるボッジを見て、オーディエンスはまた手のひらを返す。あんなに殴られてもまだ立ち上がるのか、と。気を付けて息を凝らして読み進めるとそこいら中にメタファーがこれでもかとやってくる。これは大人の寓話なのだ。ボッジの旅に随行するドーマスは部下に問う。「上司の命令は絶対だと思うか?どんな命令でも何か理由があると俺は思う。だから俺は命令を必ず遂行するんだ。」ドーマスはその直後、ボッジを手にかけるのだ。(死んでは居ない)何故なら命令されたから。泣きながらボッジを突き落とすドーマスの涙。ここにもまた。我々に問いかける命題がある。メッセージとメタファーはここかしこに散りばめられていて。大人はハッとさせられる事ばかりだ。この漫画はヒリヒリと締め付ける様に、常に。我々に問いかけて来る。あなたはどっちなのかと。

    • 0
  3. 評価:5.000 5.0

    古都京都を偲ぶミステリー

    大学が京都だったので。街や建物や道や神社仏閣。京都の魅力を引き立てながら、骨董に纏わったり纏わらなかったり。ミステリーと恋も絡まるストーリー展開が本当に引き込まれます。お上手だなぁ、って。素人ながら感心してしまいます。

    • 0
  4. 評価:5.000 5.0

    よくある令嬢転生だけども。

    ネタバレ レビューを表示する

    設定が斬新。三大公爵家の均衡を破り、自らが秀でて他家を圧倒しようと目論むアローゼ家は、娘をフェロとしてアルジェンテ家へ嫁がせる。この世界ではフェロと呼ばれる者と結ばれれば、圧倒的な力を持つと言われているが、そうで無ければ逆に圧倒的に力を失なうらしい。娘の身体に傷を付け、フェロだと偽り、アルジェンテの力を削ごうと躍起になる父公爵の目論見から逃れ、この世界を生き抜くと決めた転生者のクロアは「本物のフェロを見つけるまで、自身を保護して欲しい」とディエロに父の手の内を明かす。よくある「契約婚」物語に見られる様な冷徹公爵でも何でも無いディエロのクロアに対するウブな反応が可愛い!誠実なディエロはクロアに惹かれていずれ愛してくれるだろう。フェロというのも聖女の様なものだろう。小説の中だと思っているこの世界で。クロアは「原作よりも」自身の力、水を操る力が強い事に気付く。むむ!これはクロアこそが本物のフェロ足り得るのでは!と嬉しげなフラグ!もうどうせ愛し愛される事が決まってるんだから、クロアがフェロであれ!と願ってます!

    • 5
  5. 評価:5.000 5.0

    愛しいシンデレラ

    ネタバレ レビューを表示する

    よくあるシンデレラストーリー。
    実の両親を亡くして、叔父一家に実家を乗っ取られて、酷い仕打ちを受けていた朱弥子は、叔父の娘が駆け落ちした為、身代わりで怪物と称される日出鶴様へと嫁ぐ。もちろん、そこはあるあるで。日出鶴様は怪物などでは無く、少々愛想が悪いが、シゴデキの容姿端麗な男だった。しかも、実家で酷い仕打ちを受けている事をたちまち見抜き、食事もロクに与えられ無かった朱弥子に美味しい滋養のあるものを食べさせ、美しく着飾る事を教える。そう!正にシンデレラ!駆け落ちした方の娘が日出鶴様が怪物では無く美しい男だと知り、嫉妬のあまりノコノコ出て来て妨害したり。色々悶着ありそうだけど。おそらくフラグの立っている様に、日出鶴様は朱弥子の初恋でもあるんだろうな。王道シンデレラストーリー、安心安全です!

    • 0
  6. 評価:5.000 5.0

    そんなうまい話があってたまるか!

    ネタバレ レビューを表示する

    なんですよ。ハイスペックイケメンが当たり前の様にモテて、しかも良い人で。地味かもしれないけど、仕事で努力して成果上げてる私の事ををちゃんとみてくれていて。チャラチャラとまとわりつく見た目だけ可愛いくて仕事出来ない女をデレデレせずにちゃんとかわしてくれる。そんな出来過ぎ君にひたすら愛されるヒロイン。そんなうまい話があってたまるか!とは思うけど。笑。元カレに疲れた後の癒しはこうこなくっちゃ!ですよね。

    • 0
  7. 評価:5.000 5.0

    むしろめでたいシンデレラストーリー

    ネタバレ レビューを表示する

    婚約者だと思っていた男に結婚式当日に逃げられ、
    自分が勤めていた会社の副社長から求婚され、とりあえず体裁を保つ為に居合わせた副社長と結婚式を挙げる主人公・藤本幸乃。お誂え向きに副社長の方が秘書である幸乃にのぼせ上がっていて、幸乃は鈍いので気付いていない、という。玉の輿、しかも相手の方がクソデカい愛情を向けている、なんて。これ以上無い!シンデレラストーリー!一応私なんて副社長に相応しく無いわ、クヨクヨ。副社長にはこの契約婚をしなければならない程報われない恋をしてるんだわクヨクヨ。という幸乃のクソ面倒くさい何やかんやがあるみたいだけど。完全無欠の王子様に愛される喜びをちゃんと思い知るのがこの物語の帰結なんだろう。

    • 0
  8. 評価:5.000 5.0

    とまどいシンデレラ

    ネタバレ レビューを表示する

    小夜は絵に描いたような貧乏な家庭の子で、学歴も無く、一般の企業に勤められず仕方なく家政婦をしていたが、家族を養うには辛い。身体の弱い母の治療費、同じく身体が弱く働けない弟。売れない小説家の父。いや、お母さん以外は皆んなちゃんと働こ?と、思うが家計は全て小夜にかかっているという不幸。ただ、働かないが家族仲は良い。細々と暮らしていた。そこに降って湧いた御曹司との訳アリ契約婚!!契約は1年というものの、1年と言わず愛されちゃう結末なんだろな、と読めるものの。今のところ圧迫感アリアリの純也さんは早くも絆されてる様子。ホントは彼も良い人なのだ。安心安全のハッピエンド。途中で飽きそうだな、と自分に不安。

    • 1
  9. 評価:5.000 5.0

    眠り姫もとい裸の王様?

    ネタバレ レビューを表示する

    終始ギャグテーストで綴られるそれは。
    眠り姫?のパロディ。ソリア姫は魔法で147年間もの眠っていたのでは無く。鶏の姿に変えられていた。真実の愛のキスで呪いは解けると言うが。鶏って!そのクチバシにキスって!国益の為に近付いた隣国の陛下は、何とか鶏とのキスを試みるが。鶏だよ、ニワトリ!絵でこそふわふわの簡素化された可愛いらしい姿だが。ニワトリのあのグロテスクな凶暴さを思えば。ちょっと無理、と思う陛下の気持ちも分からんでも無い。けど、世間にはカエルの王子様も居ますからねぇ。陛下とごく一部の魔法使いには姫の言葉が正しく聴こえるものの、その他の人達にはただコケコッコーとしか聴こえない。陛下の頭がおかしくなったとしか思えないのだ。笑。言葉の壁、心の壁、姿カタチの壁。色んなものを乗り越えて真実の愛にたどり着くまで。笑いながら見届けたいと想います。

    • 0
  10. 評価:5.000 5.0

    セブラン国その後

    ネタバレ レビューを表示する

    年老いて引退した元執事のヴァンショー!お久しぶりですー!
    英雄ザカリーと聖人ビアンカの愛子、アレクサンドラの娘時代に死に戻ったシリル。
    死に戻る前は15歳のシリルよりも大人だったアレクサンドラとおそらく同じ歳位に戻ったのだから、2人は恋仲になるのかな。
    結婚が政略で、「結婚商売」だった時代。恋も知らぬ少女の内に嫁いだビアンカの時代よりも、進んだ時代の筈なのに。アレクサンドラもまた、自分はザカリーの後継では居られないのだと思い悩んでもいる。ビアンカ達が、セブランを継いだ王女が、時代を切り開いた筈なのに?タイトルが2というだけあって、作者はまだまだ描きたりなかったと見えて。この時代を生き抜く女性たちを描いて行くんだと思う。彼女達が自分の強い志のままに生き抜いて行く様を見ていたい。

    • 2

設定により、一部のジャンルや作品が非表示になっています