lovely7さんの投稿一覧

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1 - 10件目/全61件
  1. 評価:4.000 4.0

    次第に美しくなって行く香蓮の成長譚

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    最初に苦言を呈しておくと。
    介護疲れに、夫の浮気。実年齢より老け込んでしまっていた香蓮は、彫り師・柊哉と出逢った事で自分自身の生き方を見つけて成長して行く。タイトル通りのクズ夫に復讐する的な簡単な話でも無いんです。香蓮が吹っ切れて、実年齢の美しさをめきめき開花させて行くところなんて、凄く楽しいんですが、ちょっとチート過ぎるというか、あれよあれよという間に芸能人ばりに派手な生活になってしまう。サレ妻が浮世離れしてしまう。どんどんお話が逸れて、周囲の人々のお話にもなってしまう。最初はすごーく楽しかったんですが、話を経る内に少しダレて来てしまいました。ただ、前半の香蓮が成長して行く様は本当に楽しかったので。人の事をつけ回している青山の話とかが延々と続く所は要らないかも?と、思ってしまいました。
    柊哉のタトゥーは本当に美しいので。それが描かれるコマには魅入られてしまいます!
    香蓮と柊哉が幸せになる、というのは勿論約束された未来だと思うけれど。周囲の人々を細やかに描き過ぎるので、そう言う意味では終わりの見えない物語です。

    • 0
  2. 評価:3.000 3.0

    大正時代のシゴデキ女子

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    大正時代の働く女子のお話。
    周囲の理解、殊更両親に認められず、奮闘する女の子。まず、1話が短くてビックリ。
    そして、表紙からしてそうなんだが、両方とも男の子に見える。絢子が気が強い、という表現なのだと思う。時代感とかは成立し難いかもだけど、この絵でBLだったらなぁ、とは妄想する。だったら萌えるのだけども。
    とりあえず現代。女子が普通に仕事が出来る事が当たり前になっているこの世だから、幸せなのかも。

    • 0
  3. 評価:5.000 5.0

    美女と獣過ぎる野獣と、心苦しさと。

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    1話目で、皇子は嘘を見破り、本物の皇妃を得る。スピードめでたし!じゃん!と、ホッとする間も無く。2話目から延々と心苦しいシーンが続く。呪われた皇子と疎まれたセザールが立派に立身出世したと見るや、皇妃イレネアを押しのけて妻に成り代わろうとする女が出て来るのはあるあるだけれども。物語はそれ以前に遡る。脚も悪くやはり家族に疎まれたイレネアと呪われた皇子とされたセザールは、「お似合いね」と蔑まされていた。どういうわけか、セザール皇子はほぼ獣として扱われ、打擲され、捕縛されていた。凶暴に暴れる彼をただ、人として不憫に思い、優しく接していたイレネアだけが、セザールの心を癒やす。イレネアの血を吸う時だけ、セザールは落ち着いていられるのだ。獣なだけでは無い、吸血鬼?!色々な設定がてんこ盛り。
    獣のサガを理性で押し留め、人として、国を預かる皇子として立派になるまで。その側にはイレネアが居て、支えて来た。彼等の愛の軌跡の物語。前半ずっと苦しいので。乗り越えて行くまで。長そうだなぁー。はぁ、苦しい!

    • 2
  4. 評価:5.000 5.0

    考えさせられる大人の寓話

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    ゆるーい絵とセリフの少ないコマ運び。しかし、このゆるいキャラ達の何と表情の豊かな事よ。
    簡単簡潔に表現されている、と思いきや。である。いつの間にか、雑に描かれている筈の彼等が絶世の美女(ヒリングとか)イケメン(ドーマスとか)に見えてくる不思議。そして。キャラクターも完全な悪者も居るには居るが、例えば継母であるヒリングは単純な悪女キャラでは無い。実子であるダイダとは別に前妻の子ボッジをちゃんと愛しているのだ。最初はその事が読者には分かりにくかったけど。徐々に明かされて行くという、心憎い演出。耳が聞こえず、発音出来ず、非力で、ちょっとトロい。城下へ行けば平民にすら馬鹿にされている。ヒリングは必死でダイダを後継にしようと画策するが、それはボッジには政争に塗れず、心穏やかに暮らして欲しいという母の願いだったのだ。蛇遣いのベビンにしてもそうだ。如何にも悪人面した彼もまた複雑な性格のキャラクターであったり。皆一様に心に秘めたものがあり。一面だけを見て断じるには難しい。そもそもの発端、英雄視されたボッス王ですら、自身の復活の為に我が子の身体を利用する、何と言うかこれは卑怯なんでは?と思えてしまう。前半の圧巻は、ダイダとボッジの一騎打ち。逃げ回るボッジの立ち回りを卑怯だと罵り、王の資質は無いと囃すオーディエンス。しかし、上手くかわすのもまた、才能なのに。ドーマスはボッジに逃げるのをやめさせる。タコ殴りされるボッジを見て、オーディエンスはまた手のひらを返す。あんなに殴られてもまだ立ち上がるのか、と。気を付けて息を凝らして読み進めるとそこいら中にメタファーがこれでもかとやってくる。これは大人の寓話なのだ。ボッジの旅に随行するドーマスは部下に問う。「上司の命令は絶対だと思うか?どんな命令でも何か理由があると俺は思う。だから俺は命令を必ず遂行するんだ。」ドーマスはその直後、ボッジを手にかけるのだ。(死んでは居ない)何故なら命令されたから。泣きながらボッジを突き落とすドーマスの涙。ここにもまた。我々に問いかける命題がある。メッセージとメタファーはここかしこに散りばめられていて。大人はハッとさせられる事ばかりだ。この漫画はヒリヒリと締め付ける様に、常に。我々に問いかけて来る。あなたはどっちなのかと。

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  5. 評価:5.000 5.0

    古都京都を偲ぶミステリー

    大学が京都だったので。街や建物や道や神社仏閣。京都の魅力を引き立てながら、骨董に纏わったり纏わらなかったり。ミステリーと恋も絡まるストーリー展開が本当に引き込まれます。お上手だなぁ、って。素人ながら感心してしまいます。

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  6. 評価:5.000 5.0

    よくある令嬢転生だけども。

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    設定が斬新。三大公爵家の均衡を破り、自らが秀でて他家を圧倒しようと目論むアローゼ家は、娘をフェロとしてアルジェンテ家へ嫁がせる。この世界ではフェロと呼ばれる者と結ばれれば、圧倒的な力を持つと言われているが、そうで無ければ逆に圧倒的に力を失なうらしい。娘の身体に傷を付け、フェロだと偽り、アルジェンテの力を削ごうと躍起になる父公爵の目論見から逃れ、この世界を生き抜くと決めた転生者のクロアは「本物のフェロを見つけるまで、自身を保護して欲しい」とディエロに父の手の内を明かす。よくある「契約婚」物語に見られる様な冷徹公爵でも何でも無いディエロのクロアに対するウブな反応が可愛い!誠実なディエロはクロアに惹かれていずれ愛してくれるだろう。フェロというのも聖女の様なものだろう。小説の中だと思っているこの世界で。クロアは「原作よりも」自身の力、水を操る力が強い事に気付く。むむ!これはクロアこそが本物のフェロ足り得るのでは!と嬉しげなフラグ!もうどうせ愛し愛される事が決まってるんだから、クロアがフェロであれ!と願ってます!

    • 7
  7. 評価:5.000 5.0

    愛しいシンデレラ

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    よくあるシンデレラストーリー。
    実の両親を亡くして、叔父一家に実家を乗っ取られて、酷い仕打ちを受けていた朱弥子は、叔父の娘が駆け落ちした為、身代わりで怪物と称される日出鶴様へと嫁ぐ。もちろん、そこはあるあるで。日出鶴様は怪物などでは無く、少々愛想が悪いが、シゴデキの容姿端麗な男だった。しかも、実家で酷い仕打ちを受けている事をたちまち見抜き、食事もロクに与えられ無かった朱弥子に美味しい滋養のあるものを食べさせ、美しく着飾る事を教える。そう!正にシンデレラ!駆け落ちした方の娘が日出鶴様が怪物では無く美しい男だと知り、嫉妬のあまりノコノコ出て来て妨害したり。色々悶着ありそうだけど。おそらくフラグの立っている様に、日出鶴様は朱弥子の初恋でもあるんだろうな。王道シンデレラストーリー、安心安全です!

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  8. 評価:5.000 5.0

    そんなうまい話があってたまるか!

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    なんですよ。ハイスペックイケメンが当たり前の様にモテて、しかも良い人で。地味かもしれないけど、仕事で努力して成果上げてる私の事ををちゃんとみてくれていて。チャラチャラとまとわりつく見た目だけ可愛いくて仕事出来ない女をデレデレせずにちゃんとかわしてくれる。そんな出来過ぎ君にひたすら愛されるヒロイン。そんなうまい話があってたまるか!とは思うけど。笑。元カレに疲れた後の癒しはこうこなくっちゃ!ですよね。

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  9. 評価:3.000 3.0

    優しい世界の中で

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    他の方のレビューを読んで、なるほどと思ったんですが。登場人物が結構全員キテレツ。主人公は拗らせた初恋を忘れたくて、ついでに持ち重りしていたバージンを捨てたい。そんな彼女を狙う先輩。ただ、この先輩・柏木さんは、恋人候補として名乗りをあげているのであって。青山課長の言うように、主人公を弄ぼうとしているのでは無い。青山課長を狙う、離婚間近の美人の先輩は、主人公を牽制。主人公の気持ちにも、狙ってくる美人の気持ちにも鈍く、主人公にひたすらバージン捨てるなら是非俺で!「俺が教えてやる。」と威丈高な青山課長。(キリッ)もちろんすれ違いは解けて、ハッピーエンドなんだろうけども。バージン問題は傍に置いて。ちゃんと恋人なのか、どうか?を先に提示するのが青山課長のなさる事ですよ、と。

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  10. 評価:5.000 5.0

    むしろめでたいシンデレラストーリー

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    婚約者だと思っていた男に結婚式当日に逃げられ、
    自分が勤めていた会社の副社長から求婚され、とりあえず体裁を保つ為に居合わせた副社長と結婚式を挙げる主人公・藤本幸乃。お誂え向きに副社長の方が秘書である幸乃にのぼせ上がっていて、幸乃は鈍いので気付いていない、という。玉の輿、しかも相手の方がクソデカい愛情を向けている、なんて。これ以上無い!シンデレラストーリー!一応私なんて副社長に相応しく無いわ、クヨクヨ。副社長にはこの契約婚をしなければならない程報われない恋をしてるんだわクヨクヨ。という幸乃のクソ面倒くさい何やかんやがあるみたいだけど。完全無欠の王子様に愛される喜びをちゃんと思い知るのがこの物語の帰結なんだろう。

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