5.0
スピンオフ感無いけどスピンオフ。
本編「どうせ捨てられるなら最後に好きにさせていただきます」を読み返したけども、王宮でリュシーに仕えているレオネル公爵がアニエスに片想いを秘めている、というエピソードは出て来ない。私の見落としかも知れないが、そもレオネル自体出ては来ない。なので、本作はスピンオフのテイだが、リュシーがカメオ出演しているという程度なのだと思う。もしくは同じ時代感と設定の中、別のカップルを創出した、というだけの事かもしれない。聡明で美しいクロエは家同士が決めたとはいえ、慕っていた婚約者に可愛げが無い、とアッサリ捨てられ、アリテイだが、お馬鹿で可愛い妹に乗り換えられる。バカなので、バカが好き!とは世の常。クロエは、シゴデキ男のレオネルに見染められめでたし!の筈が、この男もリュシーの側に居たくせに何も学んでは居ない。クロエの心の中に居るであろう元婚約者に嫉妬して彼女を傷付け、リュシーの完コピをしでかそうとするのだ。恋は盲目とは言えども。バカなのかな。うん、そうだ。自分で自分の首を締めて行こうとするレオネル。惜しい、惜し過ぎる。こんな男しか創出出来ない作者に出会ってしまった美麗なキャラ達に少し同情してしまう。なんてね。
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私は選ばれない