5.0
主人公と一緒に山に登っている感じ
登山家の方々にも、色んな方がおられると思いますが、この作品の主人公は、山に登る人生以外の選択肢がない、というようなタイプの人物に思えます。彼にとっての登山は、ぎりぎり社会性を保った、しかし内実は限りなく自傷行為に近い意味を持つ行動のように感じました。山は容赦なく奪うだけでなく、与える事にも豊かな場所で、結果的に、主人公に社会的な役割や人との繋がりを与えてくれます。圧倒的な画力の高さがリアリティを与えており、その分主人公の心情を追いかけていく事が、苦しく感じられる作品でもあります。
-
0









孤高の人