4.0
現実の突きつけ方が上手い。
カレー沢先生の、人生相談のコラムが面白かったので、どんな作品を描かれているのかな、と思って読んでみました。ヘタウマ感満載の、センスで押していくタイプの絵柄なので、そのクセをキツイと感じる方もいるかもしれませんが、内容については、誰もがヒトゴトではなく、興味を持って読める作品だと思います。30代半ばの、ある程度人生の選択肢がクリアになって来た年代の主人公が、叔母の孤独死をきっかけに自分の人生の後期に備えはじめる、というお話です。主人公は、愚かなノホホンキャラとして描かれてますが、現実世界にいれば、かなり早い段階で気付きを得ている、しっかり者の女性ではないでしょうか。自分はまだ若い(実際、年老いてはいないですしね)と認識する30代半ばの独身女性に、愛ある痛烈な現実パンチを食らわせる作品です。クリティカルヒットの連続です。否応なしに現実を突きつけます。個人的には、今後は孤独死がほぼ当たり前の世になるだろうから、それを回避する事に、必要以上にこだわらなくても良いかな、とは思ってますけど…。
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ひとりでしにたい