thereさんの投稿一覧

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61 - 70件目/全71件
  1. 評価:4.000 4.0

    結構笑えます!

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    無料分だけ、読ませて頂きました。父親は戦死、兄は捕らえられてしまった貴族令嬢のヒロインが、交渉手段として敵国に差し出され(本人としては乗り込んで)、仇討ちを謀ろうとするが、実は敵国は公爵家に王家が傀儡化されている状態で、若い王子(ヒーロー)と王女が国を取り戻そうと奮闘していた、というようなお話です。軍人の父親に似たヒロインは戦闘能力が高く、一緒に戦えるパートナーを欲している王子にはそんな彼女の勇猛さが刺さり、ヒロインを大いに気に入るのですが…この作品、シリアスなシーンで思わず吹き出してしまう要素があるのが特徴です。王子が廃人のようになった母親に挨拶に行くシーンが、某有名作品のワンシーンそのまんまだったり、王子がヒロインにボコボコにされて、鼻血を出したまんま「俺に惚れろ」と俺様スタイルを貫き通していたり。台無し感あふれる独特なセンスがマニアックな笑いを誘う、個性的な作品です。常にテンション高く元気なヒロイン、全力で悪人ヅラの公爵、事ある毎に「エレガーァァンス!」と声を上げる学園長など、登場人物がそれぞれに一生懸命な印象で、演劇を観ているような感覚もあり、色々な意味で楽しめます。

    • 0
  2. 評価:3.000 3.0

    中高年からの自立物語

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    地味なおじさん剣術師範の、遅まきながらの自立物語かな、と思われました。主人公は家業をそのまま引き継いで職業にしている方ですが、家族を養っている訳でもなく、いわゆる「子ども部屋おじさん」と言えるかと思います。確かな剣術の腕はあり、弟子たちは大成していますが、何と、主人公は中高年と言える年齢に至る今の今まで、自分の実力を把握できていなかった模様です。主人公がいかに限られた人間関係の中で生きて来たかが推し量られます。主人公の剣術技術が高いのであれば、それはひとえにお父様の教育の賜でしょう。剣術仲間と切磋琢磨してきた経過があれば、およそ自分の実力は把握できているはずなので。弟子からチャンスを与えられ、父親から追い出される形で、何とか遅まきながらの自立に踏み出す主人公。美少女の弟子たちには、モテモテ設定ですが、もし、現実にこのような方がいたら、あまり女性ウケはしないかな、と思われます。剣術技術が高い=モテる、はないでしょう。自分自身の責任と判断で人生を切り開いていける、年齢相応の大人の男性には見えないので。ただ、人柄は良いので、主人公の今後を応援したくはなります。頑張れ~!

    • 1
  3. 評価:3.000 3.0

    少女漫画の金字塔というような、有名作品

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    なのですが、今まで読んだ事がありませんでした。世代がちがう中学生の娘も、おじさんの夫さえも内容を把握していて、私がタイトルくらいしか知らない事にあきれていたので、一般常識を知る為に、無料分だけですが、読んでみました。バブル期の高校生が描かれているので、私はまさに世代なのですが、正直なところ、共感するのは難しかったです。メンタルの強いヒロインはスゴいとしか言いようはないですが、それにしてはお相手の道明寺君?が釣り合いません。金持ちなのは親であって本人の実力ではないし、ご本人は知的レベルが低く、感情のコントロールも困難で、親が揉み消さなければ完全に少年院に送致されているケースかと思われます。玉の輿シンデレラストーリーではなく、むしろかなりヤバい物件を掴まされる物語では、と感じた私は、少女漫画を素直に楽しむには、年を取り過ぎてしまったようです(笑)。

    • 0
  4. 評価:4.000 4.0

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    戦場から帰国したジャーナリストが高校教師として学校で働きはじめ、問題を抱える生徒それぞれと向き合って行くお話です。メッセージ性の強い作品で、主人公に限らず、登場人物の多くが饒舌で、考えや意見をよく語ります。(言葉として発しない場合でも、モノローグで語ります)。そのため、読者側が考えたり汲み取ったりする必要性は低く、分かりやすい作りになっています。豊かで安全なはずの国で、戦場の傷つけられた子ども達と同じ瞳をもつ子ども達の存在に気付き、深く関わっていく主人公の熱血教師。教育者の憧れの一形態なのかも知れません。

    • 0
  5. 評価:5.000 5.0

    人気が出た事に納得

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    映画化作品を先に観ました。中学生の娘が気に入っていた漫画ですが、大人でも十分楽しめる内容です。笑いのセンスがいいし、高校生が主人公ですが、相手を尊重した、真剣な恋愛をしています。タイトルに天才たちの~とありますが、ヒロインは確かにそうかもしれませんが、ヒーローの白銀君は、努力の天才というべき人柄で、大人目線から見ても、天才美少女の心を射止めるのに納得の、十分魅力的な男性です。なによりこの作品の素晴らしいところは、それを元々の素質として描いておらず、ヒロインの隣に立つに相応しい人間になりたい、と思い立つ所から自分を変えて行く過程も描かれている事です。若い時期の出会いや恋心が、人を大きく成長させ、変化させることが感じられます。白銀君も素敵ですが、脇のキャラクターもしっかりしており、陰キャの石上君も負けず劣らず素敵な男の子です。人気が出た事に納得の、素晴らしい作品だと思います。

    • 1
  6. 評価:4.000 4.0

    恋と結婚

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    無料分だけ、読ませて頂きました。貴族のお坊ちゃまと平民のヒロインが、政治的な都合で婚約させられたが、実はお坊ちゃまはヒロインを気に入っており、場合によってはヒロインを殺しちゃっても結婚を阻止しようと母親が企んでいる事に気付いて、ヒロインを守るために冷たい態度を貫くという。そんな感じの内容です。お坊ちゃまは超絶美人のヒロインを手に入れようと頑張ってますが、ヒロインはお坊ちゃまが冷たい態度をとる理由も分からないので、たまに優しい一面を見せるお坊ちゃまにほだされつつも、いまいち信頼出来ないし、貴族社会で見下される自分の立場にもげんなりしています。単純に「結婚」をめぐる物語として読むと、ヒロインがお坊ちゃまに対して心動かされつつも頑なな態度を取り続ける理由は、わからなくもありません。ルックスが良く、ハイスペックなお坊ちゃまは、そこだけ見れば結婚相手として魅力ある男性と言えますが、格差婚のリスクが大きく、お坊ちゃまと結婚すれば、貴族社会で軽んじられ続ける高ストレス人生を送る事になります。また、せっかく始めて能力を認められている仕事も続けられないでしょう。何より、高圧的で支配的なセリフを吐いたり、ヒロインの気持ちはお構いなしで事を進めるお坊ちゃまは、ヒロインからすれば、傍にいて幸せになれる相手には見えないと思われます。感情的には恋心があって揺らぐけれど、「いや、これは絶対バッドエンドパターンでしょう」と理性で強引に回避しようとするヒロイン。さらに強引にヒロインを手に入れようとするお坊ちゃま。ヒーローとヒロインが結ばれる結末であるとしても、めでたしめでたし、とも思えず、むしろその後の結婚生活の悲惨さが想像されるという、珍しい作品です。

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  7. 評価:3.000 3.0

    少女漫画に分類してあります

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    登場人物が社会人設定なので、勘違いしやすいかと思われます。これは、「少女漫画」なのです。昔ながらの、ドジっ子がイケメン(この作品はイケオジ?)に恋されるヤツです。さらに芸能人にまで恋されて、困っちゃったわ的な、ゴールドスタンダードです。様式美に溢れています。ただ、社会人設定になっているので、2人が恋人同士になるまでの過程をショートカットして、ラブラブ部分を増量してあります。ちょっと背伸びしたい少女をターゲットにした、戦略的な作品ではないでしょうか。

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  8. 評価:4.000 4.0

    タイトルどおり、初恋物語

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    美女と野獣と、人魚姫を混ぜたような設定で、真実の愛が得られなかったら死んじゃうヒーローは「暴君ネロ」というハイブリッドな物語です。暴君ネロ、と言っても、恵まれない幼年期を過ごしてグレた思春期男子を「暴君ネロ(笑)」と呼んでみた、というレベルの扱いで、たぶんあまり意味はありません。ネロは、女性と性的な関係を結んだ経験は豊富でも、まともに恋もした事がない様子で、真実の愛からは程遠い地点にいます。対して、手痛い失恋を経験しているヒロインは、ネロよりは大人ですが、元彼は一体どこが良かったのかわからないメガネキノコで、だいぶ男を見る目がなかったと思われます。そんな2人が「真実の愛」を探すストーリー。それはいつの時代でも人を惹きつけるテーマなんだな、と感じます。全体にうっすらユーモアが漂う作品で、気軽に楽しめます。また、成人男性の着ぐるみに少年が入っているようなネロのキャラクターは、女性受けする魅力満載かと思われます。…と、ここまで書いておいて何ですが、何しろ初恋物語ですし、全体的に若いコ向けの内容(恐らく「暴君」にわざわざ「王」と付け加えているのも、暴君、だけではイメージがわかない読者に対する配慮でしょう)と思われ、おばちゃんは途中離脱です。

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  9. 評価:5.000 5.0

    圧倒的かつ立体的な面白さ

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    アニメや、実写映画化もされていますが、そのような形ではちょっと表現しづらい内容もあるので、原作を読むとより作品世界を楽しめるかと思います。アイヌの少女と日露戦争から帰還した青年がそれぞれ、父親の行方を追うためや、アイヌの隠された金塊を追うために一緒に旅をする物語ですが、この、まだ女性にはなっていない少女と20代の青年、という設定が、ありがちな展開を避けさせ、二人の関係性に清潔感を与えています。戦争や病気が狂わす人生や、アイヌ文化、仲間同士の絆や裏切り、リアルなアクションなど、色々な要素が盛り込まれている豊かな作品ですが、私は少女アシリパさんの初恋物語として読むのも、マニアックな楽しみ方の一つかな、と思います。若くして様々な地獄をくぐり抜けて来た主人公の、それでも失われていないピュアな心が魅力的です。

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  10. 評価:5.000 5.0

    女性の自立を描いた作品

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    夫の死後、悪妻として伯爵家を追い出され、最終的にはのたれ死んだヒロインが、もう一度同じ人生を生き直したら…という設定。ヒロインは、二度と同じ顛末になるものか、と自ら行動を起こし、最初は自己保身を目的に、夫とコミュニケーションをはかり始めます。そうした中で、無口で愛想のない夫が、実はとんでもなく誠実な人で、幼くして政略結婚させられたヒロインの人生に責任を感じ、できうる限りの全てで彼女を大切にしていた事が徐々に明らかになり、夫婦の関係性が変化して行きます。(年の差カップルですが、ヒロインがまだ10代という設定なので、旦那様も十分若く、枯れてる感はまったくありません)一度目の人生で、夫や実家の家族といった、男性に頼るのみの人生の危うさに気付いているヒロインが、領地の女主人としてレースやろうそくの産業を起こし、自分だけでなく、領民の女性たちにも手に職をつけさせて行きます。変な王子様にヒロインが気に入られる、という災難があり、それに対抗してより夫婦の絆が強まる、という物語の流れはありますが、基本的には、女性たちが主体的な人生を獲得する過程が描かれている作品だと思います。戦争の英雄で、いわゆるスパダリの伯爵が、これでもか!というくらい、妻であるヒロインを大切にしているところや、2度目の人生で築いていく、侍女や騎士たちとの心温まる関係性も見どころです。

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