ルーシーとザカリー。人を情に縛るつけるのは、もう戻らない昔の優しい思い出なんだよね。その記憶があるから切り捨てられない。またあの時の幸せな時間に戻れないかと淡い期待を抱いてしまう。ただ、その未練を切り捨て傷ついた心を、いつか救ってくれるのも、胸に残ったその優しい思い出なんじゃないかな。そんなふうに思える日までザカリーの側にはビアンカがいてくれる筈。ルーシーにもそんな人が現れますように。
ルーシーの夫には、ビアンカとイボンヌから重い罰が下された。ただひとつ思うのは、もし彼が聞かれて問われた謝罪すべき人の中にルーシーが入っていたら、また結末は変わっていたのかもしれない。最後の最後まで、元夫にはルーシーへの罪の意識はなかった。ほぼ関係ないロベルやソヴールにまで謝罪しているのに。それこそが彼が反省していない証で、手ぶらの罰も自ら招いた事としか言えない。
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結婚商売
124話
結婚商売(124)