すずふさんの投稿一覧

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1 - 10件目/全37件
  1. 評価:5.000 5.0

    NEW
    未読の人はこの機会に是非!

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    モノクロ版完読済み。カラー版も買いそろえようか悩みつつ、せっかくなので3話まで読んだ作品レビューを。正直、今からカラーで買いそろえられる新規読者さんが羨ましい。この大好きなお話を綺麗なカラーで読み進めて行けるのだから。

    領民に悪政を強いて家族と共に断罪されたライウスの徒花「お嬢様」。けれど真実の彼女は優しく純粋なライウスの宝花と言われる女性だった。そんな彼女を一族ごと処刑したのは、お嬢様の恋人ヘルトとして潜入し領主一家への反乱の機を伺っていた北方領主のカイド。お嬢様の死から15年後。前世の記憶を持ったままシャーリーとして転生したお嬢様は、現在のライウス領主として生きるカイドと再会することになる。これは、お互いに後悔と未練、捨てきれない愛情と罪悪感を抱えた二人が、幸せになれるまでのお話。

    とにかく二人の関係が切なくて何度も泣けてしまう。序盤にわかることですが、転生したお嬢様はもちろん、カイドの方もシャーリーが転生したお嬢様なのだとすぐに気付いています。それでもお嬢様とヘルトとして抱えた罪のせいで、胸に抱えたままの気持ちに向き合い従う事が出来ない。シャーリーはお嬢様の時の罪を今生で償うと決めているし、カイドはお嬢様を断罪した自分が幸せになるなんて許されないと考えている。そんな二人が少しずつでも幸せになろうとし始める姿が、すごく綺麗に描かれていて大好きなお話です。

    モノクロ時に言われていた文章が多くて読みにくいと言う意見も、カラーになることでかなり軽減されていると思いました。私は逆に、その詩的な台詞回しが世界観にあっていて大好きだったので、その台詞の多さも含めて楽しんで欲しい作品です。とにかく切なくて優しくて、色んな場面で泣けてしまうお話でオススメです。

    • 1
  2. 評価:5.000 5.0

    意図しない悪意の恐ろしさ

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    なろう連載で大好き……と言う言葉では表せない、色んな想いを抱かされた作品の書籍版。あちらには無かったエルドレット視点の補足があると知って飛び付きました。なぜエルがあんなにも一途に献身的にピカリを愛するのか。彼の執着はどこから来るのかを知ることが出来て大満足でした。ピカリの本当の名前は光。辛くて苦しい失うばかりだったエルの世界で、彼女こそは希望の光そのものだったんだろう。例えそれが、罪悪感や後ろめたさを抱えた物だったとしても。

    そして、この物語の根幹にあるのは、人の悪意なき悪意なんだろう。何らかの理由があるから仕方ない。そう、誰もか他人に対して犯した罪を悪気なく正当化してしまう。例えば、この世界を救う為だから異世界から聖女召還と言う強制らちをするのは仕方ない。聖女を旅立たせる為だから、魔王を倒しても帰還出来ない事を隠しておくのは仕方ない。だって、そうしないとこの国の人間が沢山死ぬことになるのだから、と。そんな悪意なき悪意のつけを一人で背負わされたヒカリに、ただ一人自身の罪を認め償おうとしたのは、第三王子で共に旅した勇者エルだけだった。他の人間は、無理矢理異世界に連れて来られる人間の悲しみになんて気付こうとしない……。そんな彼らが悪人でないからこそ、このお話はやりきれないのだと思う。

    誰もが、家族を失苦しみを理解し他人が傷つく事に心を痛める普通の人間。ただ何故か、その対象には無理矢理召喚された異世界人と言う「異物」は含まれない。そんな無意識の感覚が作り出した世界の真相を知った時に、作品を読んでいる側も本当に苦しい腹立たしい気持ちになってしまった。重くて辛い衝撃的な作品だけど、是非読んでみて欲しい作品。書き下ろしで、エルとヒカリのその後を読めてかなり救われた気持ちになりました。

    • 0
  3. 評価:5.000 5.0

    正に理想の王子様

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    宰相の娘であるリディは、現在最も有力な王太子妃候補と言われている。だが、前世である日本人の記憶を持つリディには、王族に認められた一夫多妻の制度が受け入れられない。悩んだ彼女は王太子妃の条件である純潔を散らす為、仮面舞踏会への参加を決意する。一方、完全無欠の王太子と言われるフリードもまた、ある悩みを解消する為、姿を変えて仮面舞踏会に参加していた。

    この後婚約者編、王太子妃編、更には王妃編と続く長期シリーズの最初のシリーズ。フリードに惹かれながらもそれを認めたくなくて逃げるリディと、そんなリディを絶対に逃がしてくれないフリードが可愛い。コミカライズでリディはより可愛く柔らかそうに、フリードはきらきら目映いイケメンに描かれていて嬉しい。

    個人的に王子といったらこの作家さん!と言うイメージがある月神サキ先生。その中でもフリードは正に理想的な王子だと思う。事情があった過去はともかくとして、出会って以降はリディに一途で誠実で何があってもリディを傷つけない、何からも守ってくれる。軍神の子孫と言われるだけの力を持っているのに、周囲の人間への物腰は柔らかく傲慢さの欠片も見せない。リディをとろとろに甘やかして、リディの周囲の人間にも敬意をもって接してくれる。一方で嫉妬深くて独占欲が強い一面も。まさに溺愛を形にしたような理想の王子様。主人公のリディも、女版なろう主人公でとにかく優秀!たまにいる足を引っ張る系ヒロインではなく、完全無欠と言われるフリードに劣らないくらいにあらゆる能力に長けていて、それは彼女の努力から来るものでもある。物語だからもちろん様々な危機が訪れるけれど、この二人なら大丈夫と思える素敵な主人公カップル。と同時に、周囲のキャラクターもみんな魅力的で、出来れば小説も読んで欲しい。コミカライズ作家さんはシリーズで違うけど、どの作家さんもお上手でおすすめです。

    • 0
  4. 評価:5.000 5.0

    偽りが真実になるまで

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    伯爵令嬢のリリアーナは義母と義妹、二人のいいなりの実父に虐待されて育ってきた。そんな彼女の元に来た公爵家からの婚姻の申し出。今の状況から逃れられるかもしれない、と淡い期待を抱くリリアーナ。そんな彼女に、夫ウィリアムが告げたのは、この結婚が彼に都合がいい政略結婚で愛はないこと。「泣くな。泣く女は見たくない」と突き放した彼は、それからリリアーナに会おうともしなかった。

    そんな状況から一年。記憶を失ったウィリアムはリリアーナに優しく微笑みかける。「貴方のような麗しい方が私の妻だとは本当ですか?」記憶喪失から始まる溺愛夫婦生活。けれどリリアーナは、ウィリアムの記憶が戻った時に、この偽りの幸せは終わると不安になるのだった。

    ………この好感度マイナススタートからの旦那様ウィリアムの名誉挽回具合がすごい(笑)美しく清楚で純真で優しく健気なリリアーナは、本来ならウィリアムの好みど真ん中の女性だったんですよね。ただ、ウィリアム側にも女性を嫌悪する理由があって、リリアーナを突き放すような態度を取ってしまった。そんな自分を責めつつ謝罪する事も出来ず、彼女を避けて過ごしているうちに記憶喪失になってしまった。

    と言う訳で、記憶喪失から目覚めたら理想を形にしたような妻が目の前に!!性格も鬱屈する前の真っ直ぐな本来のウィリアムに戻っているので、周囲の使用人たちに妻を放置した一年を責められながら必死に挽回しようとする姿が微笑ましい。頻繁に「わたしの つま かわいい」と悶える姿も笑ってしまう。そのくらい、リリアーナは可愛らしい女性なんですよね。ただ、彼女は心の奥にたくさんの傷を抱えている。そしてウィリアムにも、女性に心を閉ざすようになった過去がある。この二人は、本来は良く似た、高潔で優しくまっすぐな魂の持ち主。そのリリアーナとウィリアムが互いを支え、周囲にも助けられながら前を向いていく姿はとても尊く感じました。

    今なら終盤まで毎日無料があります。お話は面白いし絵も綺麗だし、是非読んでみて欲しいです。

    • 1
  5. 評価:4.000 4.0

    すごいな高校一年生……

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    両親を亡くした後家族を支えながら生きてきた優等生雪灯。彼が高校に入学した時、祖母が倒れて入院することになった為、祖母と妹を支える為に、雪灯は希望していた剣道部入部を諦めることにする。幼馴染み遥夏一家に助けられながら前向きに生きる『真面目で優しい優等生』の雪灯。けれど少しずつ溜まった鬱屈に心が悲鳴をあげかけた時、雪灯は一人の少女に出会った………。

    と云う冒頭の通り、雪灯と出会った少女結以との恋が作品のメイン。10歳にして家族を守る側になり、優等生として誰も傷付けないように本心を抑圧して生きてきた雪灯。自分を敵視する実母と自分を異性と見る義父から逃げる為に、全てを諦め心を殺して生きてきた結以。その二人が誰かを傷付けてでも、幸せになる為に生きられるようになるまでのお話。

    その雪灯側の最大の試練として描かれたのが、幼馴染み遥夏との関係。ここは掲載時にでも荒れたと云うのが良くわかる。なにせ遥夏がとにかく良い子。ずっと好きだった雪灯が結以に惹かれているのを知った彼女は、優しい彼が断れない状況と知った上で告白をしてしまう。そして、やっぱり雪灯は断れなかった。遥夏とは家族ぐるみの付き合いで、両家族がそれを望んでいるから。なにより雪灯自身が遥夏を泣かせたくなかったから。そしてきっと自分は、気づいてしまった結以への気持ちを隠して、遥夏とのキスもそれ以上も上手くやれてしまうと考えていたから。………けれど、結局は出来なかった。どうしても諦められない本当の気持ちの為には、自分は良い人間ではいられない。誰かを傷つける事が出来てしまう。そう云う、周囲に望まれている自分を脱ぎ捨てて本心で生きる為に必要なイベントだったんだと思う。脱ぎ捨てた本性は意外と喧嘩っ早いし腹くくってるし好きな子相手への手も早いしで驚いたけど。

    当の結以も好みが分かれるヒロイン像ではあるけれど、読んでいくと彼女が自分を軽く見るようになった理由が分かって胸が痛い。所謂当て馬と言われるキャラが良い人たちな分だけ、雪灯と結以の行動に不快感を抱く人がいるのも分かる。けれど、やっぱり必要で出会った二人だったんだと思う。色々なことを諦めていたまだ高校生の二人が、ちゃんと自分の、自分の人生の幸せの為に生きられるようになる為には。この出会いがなければ、なんだかんだと自分を殺して生きる人生には、いつかは行き詰まっていたかもしれない。

    • 2
  6. 評価:5.000 5.0

    『勇者』と『恋人』と悲しい『魔王』の物語

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    素晴らしいの一言。ただただ素晴らしい。圧巻の物語だった。どんどん引き込まれていくストーリー、魅力的なキャラクター、胸を締め付ける悲しい真相と彼らが抱いてきた悲しみ、その先にある幸せな結末。1話75pt?その金額を払って余りある満足感が、この作品にはありました。転生、異世界ファンタジー、ラブストーリーが好きな人は必ず読むべき作品だと思います。

    主人公ルイザには過去3回分の転生の記憶があった。生まれ変わる度に勇者の幼馴染みとして生まれ、その帰還を待っていたのに捨てられた記憶。一人目は王女、二人目は聖女、三人目は女神官。4回目の人生。今生の恋人グレアムが勇者として旅立った時にルイザハ決めた。今生では勇者を待つのは止めよう、と。そうしてルイザは一人、故郷を旅立つのだった。

    ………と云う序盤から、本編は勇者グレアムがちゃんとルイザの元へ帰還してから。この辺りから、過去の勇者たちにも恋人と別れざるを得ない事情があったのかな……とは推測出来ます。が、真相はもっと辛くて悲しい、重い物でした。その少しずつ見えてくる真相が気になってどんどん先を読んでしまい、過去の勇者たち……特に初代から3代目までが経験した悲しみには、その想い人達が受けた苦しみには、涙が止まりませんでした。そうした連鎖を止めて欲しい。かつて初代勇者だった魔王を救ってあげて欲しい。祈るように読み進めた結末は本当に素晴らしいもので、また涙が溢れてしまいました。

    今生の勇者であるグレアムとルイザはもちろん、悲しい魔王になってしまった初代勇者マーカスとジューン。どちらにも幸せになって欲しかったので、最後は拍手喝采。本当に素晴らしい物語でした。金額高めで続き課金迷ってる方にはおすすめしたい。その先からが、最高に泣ける物語の本番ですよ!

    • 2
  7. 評価:5.000 5.0

    読み進めて良かった

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    150話をこえる大量無料。序盤を読んでいる時は展開も緩いし何となくで読んでいたのが、中盤辺りからどんどん話が面白くなった。

    惨めだった未来を変える為に、エッセル侯爵キリアンに近付く事を選んだディジー。未来の知識を持っている彼女はより良くなる選択を繰り返し、同時に元々の聡明さで新しく訪れる困難を切りぬけていく。このディジーの魅力が、この作品の魅力のひとつ。

    と同時に、本家であるシルベステン公爵家の後継者争いに勝つ為だったキリアンとディジーの契約結婚は、どんどんその意味を変えていく。未来では様々な悲劇に見舞われ孤独な勝利を得る筈だったキリアン。けれどディジーに出会い、彼女と愛し合うようになったキリアンと、彼の周辺の未来はどんどん良い方向へ変わっていく。

    契約結婚で公爵になれば別れる契約、キリアンが抱えた辛い過去の傷や、公爵家に受け継がれる呪い。そうした全てを乗り越えたどり着いた未来は、本当に美しい結末で感動してしまいました。

    途中で二転三転する絵柄や、独特のテンポの物語に好みは分かれるかもしれませんが、完結まで読んだ満足感、大団円の喜びは大きかったです。どんどんディジーに惹かれて変わっていくキリアンの溺愛や子供っぽい嫉妬、結婚した途端の絶○っぷりもスゴかった(笑)

    • 0
  8. 評価:5.000 5.0

    読んでいてほわほわしてしまう二人

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    傲慢でワガママな侯爵令嬢リリアが前世を思いだし、自分の悪行を反省したのは婚約破棄の10分前だった。最高に好みの婚約者エリックと婚約破棄しなければならない現実を泣く泣く受け入れるリリア。一方、元のワガママなリリアに疲れきり婚約破棄を申し出たエリックは、理想の姿を持つリリアが朗らかで優しい性格だったら、自分は一生彼女を大切にしたのにと嘆いていた。

    ………と、ここまで来ると展開は分かりやすい。婚約破棄後も自分を気遣ってくれるエリックの優しさに惹かれながらも破棄された身だからと自制するリリアと、性格が代わり明るく親しみやすくなったリリアに惹かれながらも今更婚約破棄の破棄なんて言い出せないエリック。すれ違う二人が結ばれるまでが本作のお話。

    その二人のお互い惹かれ合いながらもはっきり言えなかったり、自分は嫌われてるんじゃないかと落ち込んだりする姿が見ていてとても可愛らしい。ものすごく劇的な展開がある訳ではなくても、学園生活の些細な場面で仲を深めていく関係は見ていて本当に癒された。絵も可愛くてお話のテンポも良くて、おすすめの作品です。個人的にはエリックの妹がヒロインの悪意は娼館から~よりこちらが好きかな。

    • 0
  9. 評価:5.000 5.0

    王子の愛は深くて重い

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    もーう、とにかくヒロインレティとクラーク王子が可愛くて面白くてとにかく最高!!好き!!

    7才の時に木の上でいびきをかきながら居眠りしたあげく自分の上に落ちてきたレティの笑顔に一目惚れしたクラーク王子。でもその後に婚約者として妃教育を始めたレティは次第に人形のようになってしまう。

    「このままじゃ結婚できても仮面夫婦一直線じゃないか!そんなの嫌だ!!」10年後、結婚間近にしたクラーク王子は、レティの兄に相談する。兄ナディルから出された計画は『婚約破棄と思わせて素を取り戻したレティを捕まえろ』だった。

    舞踏会に他の女性を伴ったクラーク。そんな彼に当のレティは「やったわー!!婚約破棄だわー!!有り難うー!!!」と万歳しながら大歓喜(酷い)流れるように会場を去り、荷物をまとめ、田舎に逃亡して、憧れのアウトドアライフを堪能するレティ。………………とそんな彼女の前ににこにこの笑顔で現れるクラーク。逃げるレティと追うクラークのはた迷惑なおいかけっこが始まる。

    ………この二人の関係がとにかく可愛い。クラークの重い愛が苦手でなければ、はまってしまう作品だと思います。漫画家さんの描く二人の表情がまた絶妙で可愛い。途中、二人がほとんど出ずにサブキャラカップルの話がなが~~~~~~く入るので、そこが少しマイナスかなと。いや、その二人のお話も可愛くていいんですが、長すぎ。まだ続くの……と、少し思いました。

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  10. 評価:5.000 5.0

    宝石のように美しいお話

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    美しい二人の美しい恋が美しい絵で紡がれたお話。完結告知がないと云う事は第一部完で続きがあるか番外編でもあるのかな?

    義妹に婚約者を奪われ、義母によって家を追い出されて偏屈と有名な伯爵家へ嫁がされるヒロイン、と云う定番な冒頭。このお話の特徴はヒロインのクリスタが読んでいる絵本の宝石人の存在と、なぜか常に仮面を被っている旦那様の姿です。………となると先の展開は読めますね、なにげに作品表紙のサムネイルでネタバレしていますし(笑)

    意外なのは、一見クール系な旦那様がめちゃくちゃヘタレな点でした。執事に腰抜け仮面とか言われちゃうレベル。契約婚の妻は悪女と教えられていたのに来たのは清楚系美女で驚いて隠れてしまったり、変だと思いながら迎えた初夜で強引に処女を奪ってしまって自己嫌悪して落ち込んだり。そんな旦那様ジェラルドに心を開いて受け止めてくれるクリスタの美しさ。不器用ながら距離を縮めて行く二人の関係は美しいです。悪人はきっちり報いを受けるのも、安心して読めました。あと、執事のダンテさん最高。

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